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考察file1「なぜ、Cは異なるエンドを迎えたのか」

Sleeperです。

私は趣味で怪盗ジョーカーの二次創作を書いているのですが、その際に「どうしてそんなことになったのか」を考える機会が増えました。
ここではその「どうして」の答えとなる自己解釈を書いていこうと思います。

記念すべき第1回目は、本作の最大の敵として登場する「プロフェッサー・C(クローバー)」についてです。

1回目にしてはなかなかハードな内容なので注意してください。


怪盗ジョーカーを見たことのある方なら、ほとんどの方が知っていると思いますが、先程も書いた通り、ジョーカー達の最大の敵(原作23巻引用)です。
プロフェッサー・C(ここでは長いのでCとさせていただきます)は、原作では窃盗団のボス、アニメでは組織クローバーのボスとして登場しました。

Cは、原作では8,12巻(実は9巻にもちょこっと出てます)、アニメでは5,6,7,8,9,11,13,17,18,20,24,25,26話で出てきます。
これを見ると、アニメ化したことで出番が大幅に増えたことが明らかだと思います。

アニメしか観てない方からすると、ちょっと意外かもしれませんね。



それでは本題に入ります。
「なぜCは異なるエンドを迎えたのか」

まず、原作、アニメの片方しか観てない方は、そもそもエンドが違う事を知らないはずなので、ネタバレにはなりますが、それぞれのエンドを簡単紹介します。
※わざと雑に書いてます。
※是非原作、アニメを観てください。

【原作ver.】
Cはジョーカーとシャドウによって硫酸で鉄の義手を溶かされ、魔水晶の杖の力を失った。
その後、建物(自由の女神?)が崩壊し、ジョーカー達はバルーンガムで逃げ出す。

この時、Cは部下と一緒にお縄にかかっており、バルーンガムで空に浮かんでいる描写があります。

【アニメver.】
Cはローズを捕え、魔女の魂を奪い、カイロスの杖を完成させた。
ジョーカー、シャドウ、スペード、クイーン、ハチの5人でCに対抗するが、魔女の力には到底叶わず、ジョーカーとシャドウだけが残された。
彼らは協力してローズを救い出すために、カイロスの杖を手放させるよう仕向け、見事ローズを救い出すことに成功する。

この時、Cは硫酸を全身に浴びる、浴びさせられたことにより、カイロスの杖を手放しました。
明確に言及はされてませんが、Cはここで亡くなってます。
※鉄の義手が溶けているので、ここでの硫酸は濃硫酸と予想できます。これで、死んでなかったら逆に怖い。

これが怪盗ジョーカー数少ない死亡シーンです。
その中でも強烈な死に方ですね。
私も初見の時(恐らく小4)、見るに耐えなかったシーンです。これがトラウマシーンの人が居てもおかしくはないと思います。

エンドが異なることを理解していただけましたか?

つまり、私が言う異なるエンド、それは“生きている”か“死んでいる”かの違いです。

すみません、違いますね。
“助けられた”か“殺された”かの違いです。

これだと、ジョーカーが間接的に……?と言っているみたいですが、僕はCは事故で亡くなったと考えています。
私は、ジョーカーが自由の女神を崩壊させた理由は、隙を作るためだと思っています。
Cは魔女の力があるので、怪我ひとつ負わない事が可能ですから。
偶然Cが硫酸の入ったガラスを割ったタイミングと、自由の女神の崩壊するタイミングが被ってしまっただけです。

今回、私が言っているのはアニメでなぜ“Cはそこで死んでしまう”という選択をしたのかです。
アニメでは特に「命はお宝」を強調していたと僕は考えています。
だからこそ、なぜここで“死”を選んだのか。
ローズとCの命を天秤にかけさせたのか。

僕なりに考察してみました。


①なぜローズを選んだのか、Cを切り捨てたのか

それは当たり前だと思う方もいらっしゃると思います。
一応紹介させてください。
私は“ジョーカー達がCをどうしたいと思ったか”が大きく関わってくると私は思います。
事故であるとはいえ、間接的なのは間違いではありません。
最後の一撃を入れて、自由の女神を崩壊させ、ローズを助けようとしたのは事実ですから。

私が考えるところ、彼らの心情の変化の原因は大きくわけて2つあります。
1つずつ紹介していきます。

まずは1つ目。
「Cの登場数の増加」
原作でのジョーカーのCに対する認識は、シャドウを部下に持つ窃盗団のボスであり、両親に化けて宝を盗もうとした悪人。であると僕は考えています。
ですが、アニメではそれに加えて、クイーンのことを騙し、師匠のシルバーハートを陥れようとしました。
また、26話ではローズの魂を奪い(実質殺したようなもの)、大切な仲間たちを傷つけました。
正直、ここまで残虐なことをされたら、感情が高ぶるのは当たり前ですね。

余談........ではないですが、少し補足。

アニメ24話で登場したエージェントクローバーをご存知でしょうか。
彼は50年前(ジョーカーの世界で)のCなのですが、その時もジョーカーに窮地に追いやられています。(アニメじゃなかったら確実に死んでます)
また、ジョーカーに「絶対許さない」と言わさせた人物でもあります。
このセリフ、マンガではいつもとは違った線画の描写になったり、片面丸々だったりと重要なシーンとして扱われています(私はそう思ってます)。
もし、ジョーカーの世界の敵になってこのセリフを聞いたら、直ぐに逃げることをオススメします。

ジョーカーがそんなことを言った原因ですが、それは恐らく、50年前の師匠(エージェントシルバー)に傷を負わせたからだと推測できます。
それを踏まえると、身内(彼らは家族のような存在)に危害を加えた相手を許してはおけない性格であることは確かです。


次に2つ目。
「シャドウとローズ」
これはジョーカーではなく、シャドウの心情です。
原作では、取り込んだ魔水晶の力で暴走していたローズから、Cは魔水晶を奪い、力を得ました。そのためCと対峙する前にシャドウの元に帰ってきました。
ですが、アニメでCはローズを操った挙句、魂を奪い、殺そうとまでしています。
シャドウはローズ命であり、ローズのためなら……と影の存在になることを決意した男です。
どんな手を使ってでもローズを、カイロスの杖を取り返そうとするでしょう。
たとえ、それが人を殺めてであっても。

だからこそ彼は、最後の一撃を、あの選択をしたのだと思います。

この2つから、アニメで二人がローズを選ぶという決断をしたのだと思います。


②なぜ脚本は“死”をえがいたのか
実は、これに関しては私もよくわかっていません。
原作を改編してまでそのシーンを加えているからには、何かしらの意図があるとは思いますが、明確にはわかりません。

ただ、一つだけ言えるのは3,4シーズンの伏線です。
もしかしたらもうどこかで言及されてるのかもしれませんが、
どこでかは忘れてしまったのですが、何かで寺本監督が3,4シーズンのテーマは「命」と仰っていた記事があったと記憶しています。
2シーズンの最後で「命」の表裏一体である「死」を意識させることで、3,4シーズンで「命」をより重いものにさせたのではないでしょうか。
4シーズンの後半でまた「死」を表現するために。


以上が私の考察です。
「なぜCは異なるエンドを迎えたのか」私なりに真剣に考えました。
興味本位で考え始めた事でしたが、ここまでじっくり考えたのは初めてです。

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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