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14歳の栞

2年振りに14歳の栞を観た。

これが前回見た時の感想

前回この映画を観た後、自分が中学2年生だった時に何を考えていたのか思い出せず、当時の自分は何も考えていなかったのではないかと感じた。

今回観ていて、この密着によって自分を知った子もいるのではないかと思った。

生徒たちは
「2年6組はどんなクラス?」
「忘れたくない時間は?」
「自分のどんな所が好き?」
「どんな大人になりたくない?」
など、様々な角度から今の自分と"大人"について質問されていた。

こういった問いかけへの答えを14歳の時点で予め全部用意している人はあまり多くはない気がする。
問いが与えられて、それに対する自分の中の答え(必ずしも言語化されているべきだとは思わない)を探す作業を通じて、自分の考えを認知できることがあるはずだし、これを繰り返していくことで自分が作られていくんじゃないかとぼんやり思った。
大発見でもなんでもないし、全然論破できるくらいの隙があると思う。論破しないでほしい。

生徒たちが受けている問いかけを、自分に置き換えて考えてみたりもした。
14歳当時の自分や、2年前の自分とは違う答えだろうなと思う質問がいくつかあった。
答えの中に(特定の誰かではなくても)他者が出てくることが増えた。
これが"大人になった"なのかもしれない。あくまでも私の場合は。

問いかけへの答えに正解はないけど、自分の答えが周りの誰かの答えと揃ったら、こんなに素晴らしいことはないんじゃないか。
その答え合わせって、黙ってたらできないんだろうな、みたいなところまで考えて、満足した。

後は、2年前に観た時より中高生の頃の記憶が薄れていて、少し寂しかった。
中学生の頃のことはもともとたくさんは覚えていなかったけれど、高校生の頃の記憶ははっきり保持していたはずなのに。
夏期講習の朝のことも、文化祭の準備期間のことも、落ち葉拾いみたいな時間も、一週間の留学から帰ってきた日の夕方のことも全部覚えていたい。
せめてもの抵抗として、改めて高校の頃に関する問いかけをいっぱいしておこうと思う。
あと当時の友だちに会いに行こうと思う。ありがとうって言わないといけない。

雨やスケジューリングミスの関係で本編開始と同時に座席に滑り込んだのだけど、チャイムと同時に着席する感覚が学生の頃とダイレクトに繋がっていて興奮した。以後気をつけます。

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