本能寺の動議2

「なに!?細川親子が来てない!?どういう事だ!」

 報告を受け驚きとともに細川家のたどるであろう末路について考えたが、佐久間社長のこともありろくな想像が浮かばない。いくらお気に入りといえどただでは済むまい。

 ここで先発隊からさらに驚くべき報告が入った。

「報告します。都で火の手が上がっています!」

 光秀はめまいがした。いくら方針に異があろうとも信長CEOなくしてこの企業グループの存続はあり得ないからだ。

 急ぎ、役員を召集する。わが社はどうするべきか。早速集まった役員の意見はすぐに一致した。みな、百戦錬磨の強者である。

「変事があったことは間違いないでしょう。。急ぎ、CEOの安否を確認しましょう。」

進軍を急ぐ光秀グループ。ついに京に入る前に詳細があきらかになった。本能寺と二条城のあたりで火の手が上がったらしい。誰が?一体どうやって?事態は一刻を争う。

 光秀の下知が下る。これが運命の分かれ道となった。

「敵は本能寺にあり!急げ!わが社の危機ぞ!」

公家の日記によると本能寺の変があったのは6月2日早朝のことだったらしい。しかしその頃、光秀の軍勢は京の都に入ろうとしているところであった。

続く

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