見出し画像

劇団しようよ の あゆみ 11 『パフ』再演


2013年度に上演した『パフ』初演。

存外気に入った作品となった、3月の期間劇団員の卒業公演でした。 

これをどうにか東京の皆さんへ届けることはできないかと思ったわけです。そしてまたも王子小劇場の芸術監督北川さんへと打診します。するとあれよあれよと言う間に東京公演を行うことになりました。 

北川さんも「ぜひウチで」とおっしゃっていただき関東での上演が決まりました。 

本当に王子小劇場の皆さんには頭が上がりません。いい劇場です。また、京都の会場は人間座スタジオさんから、KAIKAさんへと変わりました。このKAIKAの使い方も、正攻法でありながらストロングスタイル。幕を吊ったりなど一切せずそのまま剥き出しのKAIKAさんで使わせていただきました。

画像2

そうして始まった第4回本公演『パフ』再演ver. 

しかし、再創作!となった時、何か違和感があったのです。

この作品を、そのままそっくり初演のバージョンで作っていいものか・・! その違和感を頼りに元あったものをそのまま作るのではなく、まさに再創作。再び、クリエーションをしました。

画像2

初演で出演していた麻里絵さん、弘二くん、花織さん、高山涼ちゃん、は続投し、そこに新たに御厨さん、クリスティーナ竹子さんも交えてリクリエーションが始まりました。

初演ではハッチポッチステーションのような人形劇のための美術だったのに対して、再演ver.は俳優がフレキシブルに動き回れるよう、洗濯物干し的な舞台美術に組み替えました。 

こちらに当時の上演の様子が見られます。(動画自体は『パフ』2018年再々演の時用のものですが。) 

そしてこちらには演劇ジャーナリストの徳永京子さんが当時劇団しようよを初めて見てくださった時の劇評もあります。 

ともあれ、劇団のマスターピース的な作品に仕上がりとても満足いく結果となりました。

また、初演から再演へと昇華するクリエーションに感化され、大原自身も自分が「演出家」であることを自覚していきます。これまでは「作家」の大原を追い求め探していたのですが、いや待てよと。そもそも戯曲があり、そこから「演劇」という「時間」を作り上げるのに、自分は最もこだわりを持ってるんじゃないか、と、そう思えたのです。

その発見は大原としては新鮮なもので、2015年度以降の活動に影響していきます。 

あ。そうそう。この公演から劇団員に花織さんが名をつらねています。手前味噌な話で恐縮ですが、彼女の軽やかで柔和かつ、芯のブレなさにはいつも助けられてきました。今作2014年の『パフ』も同じく、彼女の力は大きなものだったように感じています。他にも、当時劇団員の麻里絵さん・弘二くんの力も加わり今公演が成功したように思います。二人は今は劇団を巣立ちそれぞれの活動をされてますが、元気してるかな。お二人とも元気だといいなあ。それぞれまだまだもっと活躍してほしいです! 

そんな劇団しようよ2014年は本公演は今作だけでした。

え?劇団しようよ、勢いが落ちている?

いえいえ。そんなことはないんです。2014年にはこの後2つの短編を作ることになります。 

また明日書きますね。 

お楽しみにしていてください。 

劇団しようよ 大原渉平

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?