2019③
Live House 浜松窓枠
衝撃の事実である。前回の記事を書き終えて4ヶ月が経とうとしている。2021年1月、自身初のオリジナル長編「パレット」を完結してもう半年にもなる。筆者は己の遅筆を今まさにキーボードでミスタイプをしまくりながら痛感している真っ最中である。こんな体たらくの筆者が認める記事を読んで下さる読者の方々には五体投地で感謝を示し、ビールを1杯奢りたい。
さて、第3回はthe pillows REBROADCAST TOUR@Live House 浜松窓枠(2019/2/1)である。この時既にthe pillows専用に作成したアカウントはTwitterのメインアカウントと化していた。2019②で書いた通り、静岡は浜松の地でBUSTERSとの交流は本格化していく事となる。
盗み聞き
浜松への遠征は1泊2日、LIVE以外にもう一か所立ち寄りたい場所があった為、LIVE初日が地元からの移動日となった。金沢の時のような初心者マークへの仕打ちは無く、朝早くから海岸付近の高速を飛ばして現地入りした。
チェックインして間も無く、早々に支度を済ませ、筆者はLIVE会場方面へと向かった。Live House 浜松窓枠の場所を確認した後、筆者は配管のイカした怪しげな建物を見つけるなどして、暖を取る為、喫茶店に入った。
訪れた喫茶店はWILL COFFEE&BAR、田中中央通りと第一通りの十字路、角にチョコンと店は座っていた。黒と白のストライプのオーニングが印象的で、愛らしかった。ホットコーヒーを受け取って、筆者は背の高い丸テーブルに落ち着いた。
LIVEに向けて逸る気持ちを宥めながら、恐る恐るコーヒーを啜る。猫舌故、仕方がないのだ。ようやく体が温まってきた頃、筆者は近くにいるお客さんの会話に耳を傾け始めた。物書き故、意識せずともそうしてしまう質である。
確か、筆者と同じ年くらいの男性2人だったと記憶している。その2人の会話からは「ピロウズ」という言葉が聴こえた。初めての土地、初めての喫茶店でBUSTERSとすれ違う、これも何かのご縁に違いない。
再会と初めましてと
すっかり体はポカポカになり、筆者はいよいよLive House 浜松窓枠へ改めて向かった。会場に戻ると、通りにはBUSTERSが集まって来ていた。金沢に足を運んだ時にも感じた事だが、見知らぬ土地に好きなものが同じ人が集まるという光景は自然と心地よかった。クロークに荷物を預け、会場外の待機列に向かうと、1人のBUSTERSに目が留まった。なんと名古屋CLUB QUATTROでお会いしたBUSTERSだった。
再開のご挨拶も束の間、隣にいらしたBUSTERSを紹介して頂いた。奈良県からいらっしゃったBUSTERS、まだLIVE前だったので筆者は緊張気味にご挨拶をした。
開場を待ちながら話していると、お初BUSTERSに「Twitterやってますか?」と聞かれた。the pillows専用のアカウントを作って初めての出来事である。当時の筆者はSNSで知り合ったBUSTERSとのリアルでの交流の所作や距離感の様なモノが掴めず、屁っ放り腰であった。掛けて頂いたこの一言でそれらを少し理解出来たように思う。
互いのTwitterのプロフィールページを見せ合うと、既に相互フォローで度々タイムラインでやり取りをしていたBUSTERSだった。全く世の中はスモールワールドである。
the pillowsの話に小さく華が咲く中、3人の間を一迅の風が吹き抜けていく。静岡県は浜松市、頃は2月、Tシャツでの吹き曝し路上待機はコーヒーの温度をあっという間に奪っていき、我々は両の腕を摩りながらその時を待った。
静岡おでん
Live House 浜松窓枠での初LIVEは冷え切った体を一気に温めた。
上着のファスナーは開けたまま、筆者はあるご夫婦を待っていた。LIVE当日の少し前、筆者はTwitterで偶然にも静岡のBUSTERSと繋がり、終演後に飲みに行こうと誘って頂いたのだ。
落ち合って直ぐにコンビニ赴き、黒ラベルで出会いを祝した。早々に350ml缶たちを空にして、一同BUSTERSが予約して下さったおでん屋さんへ愉快に歩いて行った。BUSTERSが浜松にお住まいだった頃、お世話になった思い出のお店だそうだ。人生初の静岡おでんは一際温かかった。夜は更けてLIVEの余韻と出会った喜びに杯の酒たちは飲み干されていった。
名残り惜しくも再会を確信して手を振った夜はフワフワとしたままで眠りについた。後日、思わぬご褒美があった。BUSTERSがご自身のブログに筆者との夜の事を書いて下さったのだ。物書きを始めて久しいが、ジブンのコトを自分以外の方に書いて頂くというのは何ともむずがゆいモノだ。同時に書く時間とエネルギーを使って頂ける事はたいへんな栄誉である事に思う。再会はまだ果たせていないが、未来でまた道が交わる事を期待して止まない。
パン屋さん
LIVE翌日、筆者は愛車を清水まで走らせた。帰り道とは真逆であるが、筆者はどうしても押さえておきたいお店があった。清水の地にはBUSRERSが営むパン屋さんがあるのだ。訪ねたBUSTERSも多いのではないだろうか。
Live House 浜松窓枠への参加が決まり、Twitter界隈で情報を集めている内、自然とお店の名前を拝見した。コインパーキングに車を停め、清水駅前銀座商店街を歩いて行くと、そのお店はあった。店内にはthe pillowsのポスターもあり、筆者はワクワクした。お昼に食べる用と次の日の朝ごはん用、それから母に頼まれたお土産用にパンたちを幾つかトレイに乗せ、筆者はレジに向かう。会計の最中、恐る恐る「あの、店長さん、いらっしゃいますか?」と尋ねた。すると、店員さんはわざわざ店長さんを奥から呼んで下さった。
BUSTERSである店長さんにご挨拶し、昨日のLive House 浜松窓枠に参加した事、Twitterでお店の事を知って立ち寄った事、母にお土産を頼まれた事などを話した。お仕事中だったにも関わらず、BUSTERSである店長さんは気さくにお話して下さったばかりか、ご家族にもどうぞとお土産まで持たせて頂いてしまった。
お昼に食べる用に買ったパンをモシャりながら、良い匂いお土産と共に筆者は静岡をあとにした。浜松と清水、静岡の2つの土地で筆者はお腹いっぱいなる程にLIVEとBUSTERSとの交流を謳歌した。
次回はthe pillows REBROADCAST TOUR@DIAMOND HALL、Twitterで紡ぐ糸が面白いカタチを見せる。
ではまた。