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航路初の3500トン大型フェリー『ニュー宗谷』

1989年(平成元)3500トン型フェリー『ニュー宗谷』(3520トン)が就航する。同時に利尻島、礼文島でも大型フェリー受け入れのため
岸壁の強化やターミナル建設(礼文島香深港)など港湾整備が行われた。
運航会社によると『ニュー宗谷』が就航した1989年(平成元)の延べ旅客数は、フェリー大型化や1987年(昭和62)のANAによる羽田~稚内の直行便就航などで約50万人に達したという記録が残っています。
名実ともにフェリーが観光、物流、島民の安心な暮らしを支えていくことになっていく。
『ニュー宗谷』は、稚内~鴛泊(利尻島)間を1時間30分、稚内~香深(礼文島)間を2時間10分で結んでいた。礼文島民が稚内へ買い物や日帰り通院できるようになったのも、この頃からである。

進水式/内海造船㈱(広島県)
「ニュー宗谷」竣工記念カード/内海造船㈱発行
『ニュー宗谷』(新造船)
■総トン数 3520トン
■全長 95.70m
■幅 15.0m
■馬力 6000
■航海速力 19.5ノット
■旅客定員 夏期632名 夏期以外500名
■車両積載能力 8トン積トラック 21台/乗用車 56台
■就航 1989年(平成元)5月
■改造 2000年(平成12)
■退役 2002年(平成14)12月
一般配置図
一般配置図
内覧会/稚内港
内覧会/稚内港
内覧会/稚内港
”カモメ”(名前は、''みしま わたる'')マークが印象的な船体
礼文島香深港?

元旦『初日の出ツアー』

現在、日本最北端の地「宗谷岬」では、「初日の出inてっぺん」というイベントが開催され、厳冬期にもかかわらず多くの観光客が毎年、北の岬を訪れる。

「ニュー宗谷」が就航すると運航会社と観光協会が主催する『元旦 初日の出ツアー』がおこなわれ、船内では、御神酒や紅白おもちが配布されていた。
今後、「初日の出」クルーズを復活させることができれば、陸と海から”初日の出”を拝むことができる。冬の観光客誘致にも一役買うことは間違いない。「犬ぞり大会」「大沼イベント」と並ぶ、冬季稚内観光の三大イベントとなりそうである。
現在のイベント『初日の出inてっぺん』/写真出典:稚内観光協会HP
旧フェリーターミナル第3バースに係留中の「ニュー宗谷」
「カモメ」シール。船体に描かれていた。
「ニュー宗谷」が表紙の時刻表
時刻表をみると「ニュー宗谷」とその他の船の所要時間が違いますと注意書きが確認できる
利礼航路を退役後、インドネシアで「KM THALIA」と船名変更して活躍/写真出典:FleetMon
「KM THALIA」/インドネシア 写真出典:antaranew.com
ミニチュアが発売されているらしい。。。

参考・引用文献
・ハートランドフェリー船舶表
・稚内観光協会HP

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