放課後の過ごし方(第14期VRC学園の日記・中編)
上京して僕1人であるはずの狭い部屋。ベッドに横たわると既に他6人がそこにいて、安らかな寝息が微かに僕の耳へ届いてくる。床に就く直前まで誰もいなかった筈の毛布に人肌ほどの温かさを錯覚して、意識と身体の所在に相違があることを確認する。その日は日中から授業が始まる22時にかけて身辺的で雑多な用事に追われていて、自然一日の終わりは全身に疲れが回っていた。微睡みから目を閉じると、瞼の裏では記憶のフィルムが回想として映し出されて、やがて意識は朧な乳白色の靄の中へと包まれていった。
私立