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雨の日には冷えたスプーンを
ー「気になる」なんて、洋服選びと一緒ですね ー
※お立ち寄り時間…5分
「あなたは、ずっと私の憧れです」
小学校の卒業式の前日、人生で初めてラブレターを貰った。女の子からだった。Mちゃんという子で、委員会が一緒だった。
初めてラブレターを受け取った時は、どうしたらいいのか分からなかった。
だから、彼女の気持ちに「YES」も「NO」も言わずに、ただ沈黙を貫いた。
その後、中学、
雨の日には冷えたスプーンを
ーヨーグルトの賞味期限が切れる前にー
※お立ち寄り時間…3分
言葉にならないモヤモヤとした感情
時々やってくる、あの感覚
カポーティは、Redと
村上春樹は、体のまわりを吹きすぎていく風と
私は
どうしようもなく誰かに会いたくなる
このままブレーキを加速して赤を越えたくなる
寂しさと狂気の間にある感情
この得体の知れぬ感情
この世界は、私の知らないもので溢れていて
きっと、教科書に出
ブルーの先は一方通行で4
―青は、藍より青し―
※お立ち寄り時間…5分
幼馴染のつかさが大の字になって寝ている。明日から夏休みだと言うのに、辛気臭い奴だ。
「やっぱり、聞いてたのか」
ほんの数分前、ある種の恋敵でもある『橘先輩』から恋愛相談を受けていた。
橘先輩は、知らない人はいないくらいの美人で、言わばマドンナ的存在だ。理由は分からないけど、何故か『橘先輩』から好意を寄せられていて、何だかんだ授業が終わると、一緒
ブルーの先は一方通行で3
―ゆく夏と手持ち花火―
※お立ち寄り時間…5分
「これで最後ね。」
あゆむは、そう言って線香花火を差し出した。縁側に座る、俺と橘先輩に。
「佐久間さん、ありがとう。」
「いーえ。火、付けますね。」
相変わらず、あゆむは橘先輩と仲がいい。
そして橘先輩は、あゆむに多かれ少なかれ好意を寄せていると思う。
本当は、橘先輩と二人きりで花火大会に行く予定だった。けれども、例のごとく次々と中止
ブルーの先は一方通行で2
※お立ち寄り時間…5分
―袖うち振りし 心知りきや―
学校の図書室は、少しばかり特別だった。
図書室は、離れにある小さな林の中にあった。初代校長がこよなく書物が好きで、退職時に寄贈したと言われている。
運動部が練習しているグラウンドを横目に、飽きることなく図書室へ向かう。部活動中は、ほとんど人が来ない。人が苦手な私にとっては、隠れ家のような存在だ。
最近、建てつけの悪くなった扉を開ける。窓の
ブルーの先は一方通行で
※お立ち寄り時間…5分
ーそうめん、食べれるようになったよー
終わった。
まだ、8月の上旬、夏真っ盛りだと言うのに音も気配もなく、俺の夏は崩れ去った。
もはやホラーだ。
さっき、コンビニで買ったアイスキャンディーは、見事にハズレで、後ろにふらついたはずみで犬のフンを踏んだ。さっきしたばかりみたいだった。乾いてろよ。
本当にツキが尽きたみたいだ。
「おーい!つかさー!」
あまりの耐え難
雨の日には冷えたスプーンを
※お立ち寄り時間…5分
–ビールのおつまみは枝豆でなければならないのか–
この間、下半期の占いを見ていた時、ふと感じたことがある。
〇〇座の女性×◎◎座の男性→相性100%!!!!!!!
はて、なぜ「女性」と「男性」だけの組み合わせなのだろうかと。
人間の性を構成する要素は、身体の性別、心の性別、性的指向、性別表現がある訳で、そもそも二分されるものではない。性は、グラデーションであり、