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東京百景

その昔、レコードやCD(いわゆる海賊版を含む)のジャケ買いについての悲喜こもごもは多分にあったが、本はさわりとかを読めるのでめったにハズレはない。

だが今回は完全にジャケ買い(表紙買い?)だった。
なぜなら“のん”が好きだから(^^ゞ
それにこの意志や期待を持ちながらそれ以上の不安を感じているような、または何かの瞬間感情が生まれる前のような表情に惹かれた。

元々お笑い好きだしピースのコントも好きだが、芥川賞を受賞した本を含め文章を読んだことはなかったから彼の内向的?なところや太宰好きな感じかなと思いつつ、珍しくそれ以上の思い入れや過度な期待もなく読み始めた本だったが、いい意味で裏切ってくれた。

とてもいい。

芸人を目指し東京に出てきた彼がそれぞれの地での想い出・出来事などを書いたエッセイ集。
まったく地名とかと関係のない話もあるが、何気に東京あるあるなことや、確かに芸人を目指すという環境は独特ながらも、若い頃には似たような経験があったりするものだしそれに対する視点が面白い。
想い出や行ったことのある場所が出てくるとついうれしくなる。

もしかしたら誰もがどれか響くものがあるかもしれない。

文庫化に際してピースの相方とのこもごもが追加された100+1のうち、10編ほどはぐっときて、うちいくつかは涙をこらえた。

#東京百景
#又吉直樹
#のん

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