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デュエプレ9弾ND環境におけるマルコビートに関する雑記

第0章.まえがき

ヘッダーの画像が間違っているって??
合っているんだよなぁこれが(煽り)

当記事はデュエプレ9弾で実装された新規SR《エンペラー・マルコ》を用いたデッキに関する雑記となる。細かい解説は殆ど無く、その時々に思ったことをダラダラと時系列で書き綴るものとなっている。つまり考察記事としての出来はあまり期待しないでほしい(予防線)。
ただ、《エンペラー・マルコ》自体の性能は(現環境基準で)クセこそあるもののそれなりに高く、またそれに沿った新規カードも素晴らしいものが数多く収録された。読者にとってこの記事がそんなサイバーたちへと触れるきっかけになれば筆者としては嬉しい。


第1章.出会い、実装、そして生成へ

5マナ6000Wブレイカー!
3ドロー!!
条件付きバウンス!!!
強い!!!!

現代社会によって魂を奪われたタカ○トミー風に説明するならこんな感じだろうか。元々紙のガチ環境でも使われるぐらいには優秀で根強いファンも多くいた(独自調べ)であろうこのカード、既に魔境と化しているデュエプレへと適応させるためにオリジナルの3ドロー+条件付きバウンス効果を貰っての実装となった。両方強制効果となっているのは些か気になるが、オリジナルを尊重した順当な強化に仕上げたと筆者は感じている。懸念となる進化元も《クゥリャン》《剛撃電磁サイバゴン》が収録されることは確定しており、これらと相まって事前評価はそれなりに高かったように思う。


上は公式のツイートだが、反応は上々と言えるだろう。


さて、極神編のガチ環境でも使われていた人気カードのエンペラーマルコ。ケチンボ微課金の筆者にしては珍しく新弾初日に4枚目まで勢いよく生成してしまった。1枚は何とか素引きできたが、残りの3枚は生成して7200dmpのお支払いとなった。今でもなお決して安くはない。

そんなマルコを生成した理由は主に3つ。

①バウンスビートが大好き。
②コスト軽減や踏み倒しに頼らないデッキを作りたかった。
③サイバーの遺志を継ぐもの(自称)だから。

①はドローとバウンスを絡めたテンポよく攻められるビートダウンデッキを好んで使っていたためだ。デュエプレ初期環境ではラッカ速攻・ペトリーフ・青緑ブリザード等が好きで、そんな活躍をマルコにも期待していた。
②はデザイナーズコンボによるシンパシーやG0、特定のクリーチャーによる超強力な踏み倒しが横行しており、「きちんとコストを払った上でインチキ連中ども(主観)を打ち倒したい」という思いがあったからだ。我ながらひねくれ思考であることは理解しているのだが性分なのでしょうがないね。
③はそのまんまだ。これだと意味が分からないので説明すると、少し前にデュエプレを引退した知り合いにマルコとクゥリャンの実装を切に望んでいた方が居り、その人の志を勝手に継ぐ意味合いもあってマルコをノータイムで生成した。ちなみにその後マルコを2枚素引きした。ところでエメラルとコーライルとパルタンの実装はまだですか?

そんなこんなで結構な思いを馳せて生成するに至ったマルコ。果たして「環境のインチキ踏み倒し連中をぶっ飛ばしたい!」という筆者の願いは叶うのだろうか?


第2章.挫折と転機

ちょっと頑張ったけどダメだったよ…

マルコが実装された9弾環境初期。アメージングにカモーンされたり、ギフトから出てくるアガピやゲキメツに盤面を消滅させられたり、パンダに普通に殴り飛ばされたり、ガントラ大和相手にトリガーを踏まされ昇天したりで、マルコを軸に攻めるデッキは殴り合いに弱いことが早速発覚。ちなみに9弾環境初期で使っていたのは青緑マルコビート。
「いやいやマルコでバウンスできるから弱くはないだろ」と思う方もいるかもしれない。だがしかし考えて欲しい、果たして5ターン目にマルコを手出しする余裕が9弾当初の環境で有っただろうか?いやない(反語)。その頃には上記のデッキが相手だと大体シールドがバカスカ割られるか進化元を消滅させられることが大半だった。
では4ターン目に安定して召喚できるよう自然文明とマナブーストを多く積むのはどうだろうか?なるほど、確かに4ターン目着地のマルコは強いし手札を多く使うマナブーストとも相性が良い。しかし水と自然を多く積むデッキにはデュエプレ初期から現在までなお逃れられない悩みがある。そう、「トリガー」の薄さである。初動のマナブースト用に使う自然とマルコの進化元を入れるとあっという間にデッキの大半が埋まってしまう。そしてトリガーの薄さは殴り合いの安定感に直結するため、一度マルコで盤面を優勢にしても土俵際のトリガーから粘られ逆転負けを食らう、といった試合が数多くあった。また当時はビートデッキ全般が非常に強くマルコの個性である3ドローがあまり有効に働かなかった、という面もあった。
(ちなみにマナブースト、マルコ&進化元、トリガーに全てを注いだ型を作ったが、それはそれでコントロール相手の突破力を著しく落とすため本末転倒だった。そういう構築にするならどうしてもパンダの劣化になりがち。)

そんなこんなで早くも不遇の匂いが濃くなってきたマルコとサイバーロードたちであるが、ここで一つの転機が訪れる。

そう、9弾初頭の大ナーフである。

このナーフによりアメージングデッキは壊滅。アガピトスの弱体化によりギフトを軸にしたデッキは大きく数を減らし、パンダからもアガピが抜けることで盤面の制圧力が大きく損なわれた。ゲオルグとテクノロジーも強かったけどマルコ的には割愛。

アメージングとアガピトスの弱体化によって、小型の進化元を並べる必要が有るマルコデッキは大きく息を吹き返したと言えるだろう。しかしこれは他のデッキにとっても同じで、このナーフを機に旧環境のtier1デッキが再び環境へと現れ出した。また弱体化してもなお凶悪な性能を誇るアガピトスを軸にした新しいデッキタイプも当然のように登場。ナーフ以降はそれらのデッキに対しての構築が求められるようになり、多少強引ではあったものの環境は一新することになった。そして、そこから環境で戦えるマルコビートを模索する日々が再び始まった…!


第3章.ラッカ(光水火)マルコ編

新たな環境を迎えマルコにも光明が見え始めた6月上旬。筆者はまずトリガーによる受け性能と横並べ、そしてフィニッシュ力の高い火文明クリーチャーを入れたラッカマルコを構築し実戦投入した。以下の画像はその初期案である。

クゥリャンや《聖騎士ヴォイジャー》から、マルコや《連珠の精霊アガピトス》に繋げ盤面と手札を確保、フィニッシュは《烈流神》や《ガルベリアス》でトドメを刺す動きになる。またトリガーの質も高く、トリガーから逆転する試合も少なくはなかった。
使い始めた最初は調子良く1450→1550ほどまで上げることが出来たのだが、次第に展開の遅さと初動の薄さ、何より《クゥリャンマルコ》セットか《ヴォイジャーアガピ》セットが揃わないとリソース不足でジリ貧になることが多かった。また火が10枚だとガルベリアスのスピードアタッカー発動が難しく、赤を増やすかガルベリアス自体を抜くかした方が良いとも思った。あと烈流神は単純に強かった。

ビートデッキにおいてコンボ達成が難しい構築は想像以上に安定しない、それらを学んだ上で今度は前寄せのラッカマルコを組んでみることにした。以下の画像がその構築だ。

トリガーの数と質はそのままにコストの重いアガピトス、ガルベリアスを抜き、代わりに軽量クリーチャーと《コメット・チャージャー》、そしてブロッカー貫通用の《キャプテン・ミリオンパーツ》を入れている。どちらかと言えば初期環境のラッカ速攻に近く、優秀な2コストクリーチャーからブロッカー除去とマルコによるドローからの横広げでビートダウンを仕掛けるデッキとなっている。
最初のデッキと比べると、ビートダウンとして初動の遅さは大きく改善された一方でカード毎の単体性能は大きく落としており、新環境で増えてきたコントロール相手だと一度攻勢を受け切られた場合に烈流神以外で逆転できない点が課題だと強く感じた。また2マナ多色クリーチャーを2ターン目に出すこと自体が安定しないのと、あるいは出してもすぐにシールドを殴らせてくれない相手にも厳しい。戦績自体はレート1550近辺をキープしており弱くはなかったが、更なる上を望むには厳しいと思い次なるデッキタイプの開発へと移った。


第4章.自然入りマルコ編

アガピマルコは攻撃速度が遅くてもリソースで戦えるがそもそもコンボが揃わないと著しく脆い、速攻寄りのマルコは攻撃速度こそ早いが序盤に上手く殴れるか守りが薄い相手じゃないとジリ貧に陥ることが多い。その課題を解決するべく、筆者は原点に立ち返り緑入りのマルコを模索するに至った。以下画像はその初期案である。

進化2種の黒抜き4cマルコ、見るからに不安定さの塊である。マルコ、パンダに加えアガピまで入れる欲張りセットに今見返すと思わず苦笑してしまう。当時はアガピ→アマリンに魅了されてたからしゃーなし。
このデッキを使って感じたのは2→4ルートの強さ、2マナブースト→《猛烈元気バンジョー》が強いのは勿論のこと2マナブースト→クゥリャンでも4tマルコ着地が狙えるのは大きな武器になると改めて感じた。ハマったときの出力がエグいのは大きな魅力だがやっぱり進化が揃わなければ弱いこと、そしてトリガーの薄さがどうしても気になったことから、マナブーストによる展開速度は維持しつつ、泣く泣くパンダセットからはお別れする道を選んだ。また同時に今回のデッキで外した烈流神が大きな働きをしていたことを体感、次は火と自然を多分に含んだシータ(水火自然)マルコを構築(以下画像)。

このデッキでは自然マナ兼トリガーとして《怒号するグリンド・ホーン》と《策略と魅了の花籠》を投入。ここまで採用してこなかった《トリア》とサイバゴンを共に4枚採用し、マルコを軸にしつつ終盤は《ボルシャック・大和・ドラゴン》と烈流神で仕掛けるかつて紙で組まれたマルコビートに近い構築となった。
この構築は、動き自体はそれなりに安定するのとコントロール相手の突破力が抜群なのが明らかな強みだと感じた。一方で初動のマナブーストが決まらなかったときの動きがどうしても後手後手になること、もしマナブーストを増やせばマルコの進化元かトリガーが致命的なレベルで薄くなることから、どうしても今の環境だとデッキ40枚というルールの中では厳しいのではないかというのが正直な感想だった。使っていると、どうしてもパンダと比較してしまう部分が出てくるのだ。

そこからは自然によるマナブーストとサイバゴンを残したままアガピアマリンを再び組み込んだ4Cアガピマルコ(以下画像)や、

サイバゴンのサーチを安定させ攻め手をマルコに絞り、その他はマナブーストとトリガーに絞ったトリガーマルコ(以下画像)をランクマに持ち込んだ。

上の4Cアガピマルコは自然の薄さから初動が安定せず勝ち切れなったこと、下のトリガーマルコは初手がトリガーまみれになった時のリカバリーが効かないのと、マルコで突破できない大型ブロッカー(《超絶究極神ゼンアク》等)が出た時に動きが止まることから両方ともお蔵入り。

その後も調整を続け初動のマナブーストは厚く、防御トリガーは14枚採用、フィニッシュ用の烈流神を採用、再びアガピアマリンを外したシータtスパークマルコを構築(以下画像)。

こちらは初動の安定性とトリガーの厚さが強みとなるが、それでもなおランクマでは勝ち切ることが難しいと感じた。ここでも感じたのはやはりパンダの存在、どうしても初動とトリガーという点で比較するとパンダと五分、そして踏み倒しによる展開速度を加味するとビートダウンとしてはパンダに軍配が上がってしまうのが否めなかった。

そしてシータtスパークマルコを組んだ時点で既に6月下旬、約3週間ほどレート1550周辺での停滞が続いた。勿論ずっとマルコを研究していたわけではなく、クイックピックやSPルールで色々遊んでいた時期も多分にあったが、未だにマルコを活躍させてやれないことに筆者はほんのちょっぴりだけヘコんでいた。

やっぱりマルコは難しいのかなぁ…なんて思いながらなんとなしにTwitterをダラダラ見ていた筆者。その中でやたらと目につくADにおける白緑ブリザードのレジェンド到達報告。「今になってブリザード?確かにアガピアラゴも無いしツヴァイも減ったしでワンチャンあるかもしれないけど…」なんて思って見たら、9弾で新規収録された見慣れないあるクリーチャーが殆どのレシピに入っているではないか。

マルコ進化速攻、烈流神、ビートダウンデッキ。…これは、これは行けるかもしれない…!


第5章.ももまるこちゃん編

上で述べたADにおける白緑ブリザードでのレジェンド到達報告にほぼ全て採用されていたクリーチャー、それは当記事のヘッダーにも起用している《剛勇妖精ピーチ・プリンセス》だ。

細かい効果は上の画像を読んで貰うとして、このクリーチャーは1ターンに2体以上クリーチャーを並べることが多いデッキと非常に相性が良い。白緑ブリザードにおいては2マナブースト→ピーチ+2コスト軽減ブリザードの動きが非常に強く、白緑ブリザードというデッキタイプの最大出力と安定性を向上させていると感じた。では、それをマルコに置き換えた場合どうなるか?以下に、筆者が実際にランクマを回す中で良く行った動きをまとめている。

◎場にピーチプリンセスがいる時
4マナ…トリア+マルコ進化速攻、クゥリャン+クゥリャンorアギョウ
5マナ…阿吽Gリンク速攻、サイバゴン+クゥリャンorアギョウ
6マナ…トリア+ゲキorメツ、クゥリャン+マルコ進化速攻、サイバゴン+サイバゴン

◎場にピーチプリンセスがいない時
4マナ…ピーチプリンセス+クゥリャンorアギョウ
5マナ…ピーチプリンセス+サイバゴン
6マナ…ピーチプリンセス+マルコ(進化元がいる場合のみ)

強い(確信)。

2ターン目にマナブーストが出来ている場合は3ターン目に4マナの動きを取れたら当然強いし、そしてマナブーストが出来なくても3ターン目にピーチプリンセスを出せていれば4ターン目にマルコを進化速攻させられる可能性も残っている点も良い。中盤に引いても4~5マナでピーチプリンセス+クゥリャンやサイバゴンでリソースを維持しつつ次の動きに繋げられるのは大きな魅力だと言えるだろう。いつ引いても腐りにくく、そして相手に除去を当てさせることで同時に出したマルコの進化元をバトルゾーンに残しやすい点が思った以上に強かった。

欠点を挙げるとすれば種族がデッキと噛み合っていないこと、そして3マナぴったりで出したターンにだけはその効果を発揮できない点だ。9弾環境は《魂と記憶の盾》や《聖鎧亜ジャック・アルカディアス》が頻繁に飛び交う環境であり、もし後攻を引こうものなら出した返しのターンに処理されることも珍しくはない。
しかし、処理をされたところで次に出てくるのは手札補充のサイバゴンかクゥリャン。ピーチプリンセスを処理されても息切れする可能性が他のビートダウンデッキと比べて大幅に低いのは、ピーチプリンセスを起用する上で大きな強みだと言える。少なくとも筆者はパンダとの大きな差別化になると感じた。

そして以下画像はピーチプリンセスを採用した初期案になる。

最初は動きを確認するための4×10構築。コンボ前提のカードを極力省き、サイバーロード、トリガー、マナブースト、ゴッドに絞り込んだ構築となっている。最初はマナ計算に少しだけ手間取ったが思っていた以上に軽減の幅が広い点と盤面形成が早いこと、そして《竜極神》がピーチプリンセスの恩恵を受けにくいと感じ更なる改良を施すに至った。そして以下の画像が記事投稿時点での最終更新版となる。

初期の4×10構築からはピーチプリンセスと竜極神を1枚ずつ減らし、その代わりに《フェアリー・ギフト》を2枚投入する形となった。小型を並べるデッキに対するギフトメツは言わずもがな、トリア→ギフト→マルコで5マナ進化速攻出来る点も非常に強い。何より手札消費の激しいギフトと手札補充に長けたマルコの噛み合いは素晴らしく、1度回り出したら半端なデッキには受け切らせない物量攻撃を仕掛けることが出来る点がgood。更に言えば多少トリガーを踏んでもゲキでサイバゴン辺りを蘇生しつつ次のマルコをサーチしながらゴッドリンクの圧を掛ければ大概の除去はやっぱり間に合わない。小型が多いマルコと竜極神の噛み合わせもまた抜群であった。

そしてこのデッキを使い、筆者は己に毎月課しているレート1600への到達を無事クリア。更にダメ元で挑んだAD(All Division)でも最高1636を記録。トップクラスと比べればカワイイもんかもしれないが、それでもマルコで達成できたことは非常に感慨深い。


第6章.さいごに

まず最初にここまで読んで頂いた方に感謝したい。この記事を読み切れた貴方にはサイバーロードを扱う、ひいてはサイバーロードになる素養が十二分にあると思うので是非とも気が向けばサイバーに触れてみて欲しい。

エンペラーマルコは性能としてある意味環境から少し遅れていると言えるかもしれない。踏み倒しや強力な除去、トリガー封じ等の強力な効果を持たない中型クリーチャーは、単体では今後のゲームスピードについていけない可能性も高いだろう。しかし、今回のように別のカードと組み合わせることが出来ればひっくり返すことが出来るかもしれないし、それこそが楽しみの一つして存在していると今月の経験を通して改めて感じた。

また今回の気づき、特にピーチプリンセスに関してはTwitterで情報を集めていなかったら気付かなかった可能性が非常に高かった。改めて記事を読んで下さったり、日々のレジェンドボーダー記録の確認等で関わりを持って下さるフォロワーの皆様に感謝して今回の記事を締めたいと思う。





「②コスト軽減や踏み倒しに頼らないデッキを作りたかった。」?
…細かいことは気にするな!!


2021/6/29 こじぃ

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