見出し画像

ひばばと蟹の話

昨年、89歳で奥さんのおばあちゃんが亡くなった。子供にとってはひいばあちゃんなので私もひばばと呼び、会うたびに仲良くさせてもらってた。

〇〇〇は(奥さんの名前)ホンマにええ旦那さんと結婚したなぁといつも言ってくれて、とてもいい笑顔で大好物のピザとコーラを食べていた。
晩年は好きなジャンクフードも控え気味にさせられて少しかわいそうだった。

ひばばは毎年お正月になると私が好きだからと、市場で蟹を買ってくれてカニ鍋を振舞ってくれた。最初は敬遠していた子供たちもいつしか蟹が好きになり、お正月にひばばと食べるカニ鍋が恒例で楽しみになっていた。

私は毎年一回しか食べれないこのカニの味を噛み締めて一年間乗り切っていた。

最後の数年はカニの殻を剥いてあげてひばばのお皿に入れてたなぁ。

そう、自分の中でカニと言えばひばば。もうこの公式は死ぬまで消されないだろう。

とは言え、昨年の夏に亡くなったひばば。もうカニは食べれないのかなと思いかけて過ごしていた年末、何なら自分で買うかとも考えていた矢先、たまたまお取引き先さんから我が家にカニが届いた。

京丹後の生カニ

偶然すぎるやろ。
絶対ひばばが天国で操作してたよね。
お取引き先さんにもありがとうだけど、絶対引き寄せたね。

お義母さん、お義父さんも招待して我が家でカニ鍋を食べた。今度は自分が捌いてみんなに振る舞った。せこがにもYouTube見ながら頑張って捌いた。

来年のお正月は頑張って自分でカニを買って、振る舞おう。そして、ひばばのことをカニ食べながらみんなで語らうんだ。

いい目標ができた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?