いじめの気持ちをのぞいたら②

「この本を読んでいるよ」と教えてくれた子がいました。
息子が小6の時でした。息子は情緒の通級に通っていたので、通級日のプリントを持って来てくれる女の子でした。
息子と遊んだ後に、一緒に犬の散歩へ行った時でした。
彼女がいじめられていたのかもしれません。
息子がいじめられていたのかもしれません。
両方ともだったのかもしれません。
彼女がメッセージをくれたのです。
その時、私は彼女のお母さんに伝えることが出来ませんでした。
きっとお母さんには、言えなかったのでしょうね。勇気を出してくれたのでした。
私が読み聞かせをしていたので、教室の様子を知っていると思ったのでしょう。
読み聞かせのお母さんの前では、仮面をかぶっている子どもが多かったのです。
本当に楽しんでいる子の眼は、輝いてるのですが、いい子のフリをする子たちはそうではないのです。
わかっていても読み聞かせのお母さんとしては、何も出来なかったのです。
そのことを思い出して、小学校の図書室に選書しました。
彼女の優しさと勇気が、私を動かしてくれました。このシリーズは、今たくさんの子供たちに読まれています。
優しさと勇気が、伝播して世界を変えていけると思います。
彼女とは高2の時に、電車の中で再開しました。彼女から私に声をかけてくれたのです。
元気そうな様子でした。
きっとこの本が、その後の考え方を作ってくれたのでしょうね。
そして私は小学校の図書室で働くことにしたのです。

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