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82歳と25歳の終活

おばあちゃんに昔から「おばあちゃんが死んだら、ことちゃんが口紅を塗ってね。可愛い色の。」と言われている。

たぶん10年以上前から。それが最近は「入れ歯もね。歯がないと貧相よ。あと髪もふんわりとさせてね。1番上にはお着物をかけて、小さいお琴(筝)も入れてちょうだい。」と会うたびにリクエストが増えている。

仕事柄、「終活」について人と話す機会が多くある。死に近づいた時にどう過ごしたいか、死を迎えた時に誰に何を残したいか。

人はそれぞれ、第三者だからこそ話せる話、言いたくない話、家族だからこそ言いにくい話、うちに秘めておきたい事、伝えたい想いがある、と思う。だから、わざわざ言葉にして伝えてもらった想いは無下にしたくない。自分に何か出来たとしても出来ないとしても、せめて真摯に受け止めたい。

昔はリクエストを受け入れつつも「おばあちゃん何言ってるの」と話題を逸らしていた気がするけど、最近は「何色がいい?どんなイメージ?」と具体的に聞くようにしている。

人生には最期が必ずやってくる。
(終わりと捉えるか始まりと捉えるかは置いておいて)

私はどんな最期を迎えたいだろうか。

これを読んでくださる人は私にとって大事な人だと思うから(もしかしたら片想いかもしれんけど 笑)、現時点の希望を書いておく。

まず、死が近づいたらすぐにその事実を知りたい。迎える前に、アルバムとか昔の日記やノートを一通り振り返る時間が欲しいから。

あと、お世話になった大事な人には一人ずつ手紙を書きたい。自分が最期を迎えた時点で空の上にいる人宛の手紙は棺に入れてほしいし、この世に居る人宛は読んだ後に燃やしてもらえるようにマッチを一本添えて送れたら理想。(安全策は課題)

おばあちゃんのようにヘアスタイルとか着る物にこだわりは無いけど、なんとなく靴下は履いておきたい気がする。枕は愛用のオーダー枕がいい。永い眠りにつくならやっぱり寝心地は大事でしょ。

棺には家にある本、ぬいぐるみを少し入れてもらえたら嬉しいかな。

葬式はこじんまりとシンプルに。お花よりも緑を多めに、自由に好きな服で参加してもらって、来てくれた方には紅茶珈琲ウィスキーと甘いものを振る舞って、式は出来る限りさっくり終わらせる。

いやはや、並べてみると結構なわがまま。笑
おばあちゃんのリクエストがシンプルに思えてきた。

これは私にとって家族にはなかなか話さないけど、最終的にはいつか知ってもらえたら嬉しいなと、ふわっと考えてたこと。もし自分に何かあったら、この記事のことを覚えていたら、よろしく頼みます。

p.s.
心身共に健康な状態で書いてますのでご安心を!!



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