東京〜王子編〜

東京に来て最初に住んでいた街は北区にある王子。

東京の土地勘がないのでとりあえず大学まで1本で行けるのと、実家に帰る時に東京駅まで1本で行けるという理由で取り急ぎ決めたため、

北区の治安が若干悪いということは知らなかった。

住んでみると、公園があったり、古い本屋さんがあったり、駅前にはスタバや大きな建物も建ち並んでいて、ほどよい都会感で、多少の治安の悪さは気にならなかった。

最初の頃は、学校が終わると古い本屋さんに行くのが日課だった。
おばあちゃんとおじいちゃんが2人で店番をしていて、よく言い合いをしてるのが聞こえてきた。

天気がいい日は近所の公園に行って、1人でお昼ご飯を食べたり、(その時は決まって海苔巻きを食べる)あとは近所の薬局に週2で行ってたから顔を覚えられたり、色んな人が泊まりに来たり、駅裏のジムに通ったり、謎の高熱がでて死にそうな顔で病院に行ったりいろんな思い出がある。

駅に向かう途中に広場があって、そこによくハトがたくさんいて、どうしても気持ちわるーってなっちゃうから、名前をつけるようにしたらなんとか克服できたりもした。

王子にいた頃は全部が新鮮で、これが東京のひとり暮らしかあって毎日わくわくしながら過ごしていた。

けっきょく、家の近くにいかがわしいお店ができて、黒いスーツを着た人がうろつくようになったから引っ越したのだけど、(最初の頃は夜にしかその人達を見ないからてっきりここらへんの警備をしてる人かと思って挨拶してたくらいに警戒心がなかった)
今思うとおもしろい街だった。

友達に勧めるかって言われたらたぶんやめときなって言うけど。

またいつか駅裏のラーメンでも食べに行こうかな。

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