途中下車 ショートストーリー
最近、同じ夢を繰り返し見る。
夢は、いつも男性のナレーションから始まる。私の心情と状況を事細かに語る。でもそれは、ほとんど的外れで私は苛ついている。訴えても、いつだって彼からの返事は無い。私は彼を無視することに決めた。
気がつくと私はSLの木の座席に座っている。夜なので窓には自分のような女が映っているが、私ではない気もする。
やがて汽車は停車し、新しい乗客が数名現れた。ほとんど空き座席なのに、わざわざ私の隣に座る一匹の白い猫。
汽車は再び動き出す。
それが合図だったかの