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ある国の古いお城の、隠し部屋の、隠し戸棚から一冊の古い本が見つかった。 その本には昔、魔法の笛と言われる笛が存在したとの記述があった。 先祖の城主が魔法使いに作らせた魔法の笛。その音色は人の心を操るとある。どれほど魅惑の音色だったのだろう。 世界は我が一族の手にあると結ばれていたが、そのあとの数ページは破られていた。 御伽噺じゃあるまいし、本気にする者は無い。だが、わざわざ人目を避けるように隠されていたのが、不思議と言えば不思議。 魔法の笛以外の記述は、概ね歴史に沿っ