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2024/1/11 『 詩的・神体論(2)』

尾びれを振ってすすんでいくもの
記憶と無意識の果てに
完全な河が生まれている
ビザンチンのタイル画で描かれた救い主
舶載の貿易船は過去と未来を行き来する
祭りの為に用意された惑星
言葉の為に造られた人間
感覚の宴というものがあしらわれている
ソルジャーたちの戦場である
二本足のロボットたちとともに
ピタゴラスの開閉扉を押し続けているのだ
ハマリンドウやウマノアシガタ、それに
シルクの帽子で千里の荒地を疾走する
曲技団の娘たちとサーカスのライオン
または白熊、それから黒豹、かれらもまた
銀河の腕から離れて行くのだ
メルクール、期待しているのは君だよ
建設中の都市の計画的である時
天球は神の印に輝いている
君はラジブルの回答を真実だとするのだから
開かれて行く天のシグナルによって
人間の都市は遥かに高く築かれるのだろう
隕石が街に降って来る
幸福の新しい概念とともに
残っている神秘のからだはスコールの中へ
得体の知れない〈カルダン的サイクル〉は
立ち上がる人間の背骨から
深海の音無しの期待らしきものである
隔てられている耳もとの声
神の身体が湿度を持っている
できれば愛を背負う草原のように
君自身もハコベであれ。