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2024/2/8 『 ソレイユ 』

アンダルシアの脱ぎ棄てられた靴
ボイジャーの夢は捨てられている
霧が深くてわがままである
しんみりとした惑星の陸地で
紳士的言葉の地面を歩きつつあるわたしたち
ワルシャワのサインとは、霧雨であろう
ひからびたワイシャツで声を隠しているから
君たちの掌にも、一途のことわりがある
たまたまの言葉でことわりを貝殻に入れておこう
昔的今昔のこんにちのことわりで
たまたまの感情をもてあましている
タンジェント、これは感覚である
少ない花瓶の中からこの花瓶を選んだのである
それはもう過去の花を生けようとするわたしであり
それはたまたまの空中へと飛翔する鳥だけであり
堕ちて来るのは天使たちの声である
だらけた豆はころがり
もうひとつはゆれつづける天界の地震である
ゆれているわたしたちのこころとは
永遠に耳をそばだてている
この統計的存在の失敗が
ソレイユ、ソレイユ、聞こえて来る
のどかなわれわれの言葉の失敗
君のたしかな言葉の喪失感
もう一度
やわらかなソレイユを望むべきか
カモメたちも。