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仕事辞めたしちょっと留学してくる。6日目① 「勉強はいくつになっても楽しい!」

無職、布団と枕のある朝

目覚め。朝。
首、めっちゃいい感じ……

今日から(正しくは昨日の夜から)布団と枕のある生活が始まった。
まあ、布団と呼んでいるものは毛布生地の敷布団で、枕と呼んでいるものはクッションなんだけれども。
でも、今までより格段に生活の質が上がった。

私は起き上がり、なんの躊躇もなく朝から服を洗濯。
ご飯を共同キッチンから取って来て、部屋でのりたまをかけて食べる。
自分で言うのもなんだが、慣れている。韓国での生活に慣れつつある……!

洗濯物を干し終え、私は筆記用具やノートをカバンに入れてコシテルを出た。
実は今日は、特別な日なのだ。
そう。
ついに、私の"学生"としての生活が始まる日だ。


無職、留学生になる!

オフ会以来、乗ってなかった電車に再び乗る日が来た。
手元にある、学校のパンフレットを見る。
私の最寄駅は、九宜駅(구의역)というところで、対する学校は江南だ。
約5日ぶりの電車に緊張を隠せない。

無事、電車を間違えずに乗り、揺られること20分ほど。
江南駅に無事到着。

簡易的な地図を頼りに、知らない街を歩いた。
雰囲気はそれほど日本の都市と変わらないが、目に飛び込む文字が全て韓国語なことと、周りから聞こえる会話がすべて韓国語なのが、私を不思議な気持ちにさせた。異世界転生みたい。

学校は、ビルの2階にあった。
エレベーターを降りた先にラウンジがあり、これから使う教科書が販売されていた。

職員さん「クラスはどこですか?」

日本語で聞かれる。
私は「1-Bです」と答えた。

ここでひとつ説明を。
私の通う学校は、クラスによってレベルが違っていた。
1-Aから始まり、1-B、2-A、2-B……これが6まであるらしい。
そして、1ヶ月ごとにそのレベルの授業が終了し、次のクラスに上がるという仕組みだ。

韓国に来る前に、日本で入学テストらしきものをしたのだが、その結果"ハングルは書ける"と判断されたのか、1-Aからスタートではなく、ワンランク上の1-Bからスタートすることができた。正直嬉しい。

私は、1-Bの教科書を買い、指示された教室に入った。
教室には、ぱらぱらと人がいた。
ふと、気付く。

(あ、もしかしてこれ……1-Aから上がって来た子たちって、もう仲良しグループ出来てるパターンじゃね???)

社会人になって早5年。
もはや友達の作り方など忘れた私に、韓国語以外の壁が立ちはだかろうとしていた!


留学生、初めての授業

席はコの字型になっていた。
自由席っぽかったので、入り口から一番近くて、黒板からも一番近い端っこの席を選んで座る。
私の後からも人が入ってきた。
やはり、グループができているみたいだった。
そして、ここで注目すべき点がもう一つ。

(みんな日本語話してる!)

留学エージェントが日本の会社だからか、生徒がすべて日本人なのだ。
母国語に安心感を覚えつつも、1ヶ月という短い期間でできるだけ多くの韓国語を吸収したい私は、日本語ばっかり話して韓国語が身につかないのでは?という不安に駆られた。

とりあえず、グループに割って入る勇気はないので、今は大人しく教科書をめくって時間を潰す。
全て韓国語だ。
念願の韓国語の授業。
テンションが上がらないわけがない。
自分の机に広げた教科書を記念とばかりに写真を撮り、内容が分からずとも絵だけを見て楽しんでいたところ、ついにその瞬間が!

「안녕하세요~~~」

お人形さんみたいに可愛い、でもまったく表情の無い先生が入って来た。
先生は、自己紹介をするでもなく、すぐに教科書を開いて授業を開始する。
韓国語で何か言ってる。
そして黒板に書いている。
しかし、なんのことだか分からない。
分からないまま、私は周りに合わせてノートをとる。
先生が教科書を開いた。また何かを言っている。
それを聞いたみんなが教科書を開く。
どうやらページ数を言ったらしいのだが、まったく聞き取れない。
てか、みんな聞き取れてるん……??
焦る。
仕方ないので、隣に座る女の子に聞く。
すぐ教えてくれた。
文法が韓国語で説明される。
ロールプレイングが始まる。
黒板が更新される。
写す。
読む。
話す。
聞く。
精一杯だった。
最後に教科書に名前を書くように言われた。
私のペンが止まった。
自分の名前を今まで書いたことがなかったからだ。
隣の女の子が、そんな私の異変に気づき、「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。

私「名前、書けるか自信ない……」
女の子「間違ってたら言うんで書いてみてください」
私「ありがとう」

なんとか書けた。
授業が終了する。
一気に駆け抜けた。
そういう感じだった。
しばらくは、席を立てなかった気がする。

授業は80%くらいが韓国語で進む。
脳はパンク状態だ。
隣の席の女の子がまた話しかけてくれた。

女の子「大丈夫ですか?私、1-Aの時もあの先生だったんですけど、授業、早いんですよねぇ。黒板とかすぐ消しちゃうし」
私「あ、そうなんですね……たしかにすごく早かったです」
女の子「今日からですか、学校?」
私「はい、1ヶ月だけなんですけど……」
女の子「韓国には慣れました?」
私「いや、それが……まだ買い物が怖くてできなくて……韓国来てからのりたまご飯しか食べれてないんですよね。ハハッ」

気軽にそんな話をしたら、

女の子「えっ……可哀想……」

女の子の目が変わる。

女の子「今から、コンビニに行きましょ?!一緒に行きますから!」
私「え?!でも、お友達、待ってらっしゃるんじゃ……」
女の子「ちょっとくらい大丈夫ですよ!さあ!」

急展開。
なんかデジャブ。
ちなみに彼女は、16歳だった。
日本の高校ちょっと行ってすぐこっち来た感じ?
留学来てる若い女の子ってなんでみんなこんな優しいんだ???

私は手を引かれるように学校近くのコンビニに入って行った。

つづく。


明日から使える韓国語

初日の授業は、ふたつの文法を習いました。
そのうちのひとつ、未来の話をするときに使う「〜ㄹ/을 거예요.」を紹介します!

〜ㄹ/을 거예요.」(〜するつもりです)

まあまあ決定してる未来の話をする時に使うぽい。
「韓国に行くぜ!」とか「将来先生になるぜ!」とかそこに意思が発生するものに使えるよ!

다음달에 한국에 갈 거예요.
「来月、韓国に行くつもりです」

장래에 선생님이 될 거예요.
「将来、先生になりたいと思っています」

主語を自分以外の人やものに変えると「推測」としても使えるので便利!
例えば「雨が降るっぽい」とか「あいつなら教室にいると思う」とか。

오후부터 비가 올 거예요.
「午後から雨が降るでしょう」

슈가? 지금 작겁실에 있을 거예요.
「シュガ?今、作業室にいると思います」

こんな感じ。
自分で文章作るの楽しいなこれ(笑)

今日はここまで!あんにょん!

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