【その3】初めてからいきなり作る同人誌-見積もり編-
同人誌を見積もるということは、同人誌の仕様を決めていくということです。
【その1】で考えた項目以外にも考えることがいくつかありますので紹介していきたいと思います。
知っておきたい用語紹介
まずは、同人誌の仕様を決めるときに出てくる用語をまとめておきます。
無線綴じと中綴じ
無線綴じは、漫画や小説のような綴じ方です。
一般的に同人誌を作るときは無線綴じを選んでおけば本っぽくなります。
対する中綴じはパンフレットのようにホチキスで留めたみたいな感じです。
見開きがしやすいのが特徴です。
オフセットとオンデマンド
オフセットは大量に刷りたい、めちゃくちゃ綺麗に刷りたい人のためのものです。少部数だとめっちゃ高いです。
同人誌1万部くらい刷る人向けな印象あるので、普通に同人誌刷るならオンデマンドで十分かと思います。
綴じ方向
表紙を自分に向けて持ったとき、どちら側が綴じられているかの方向です。
右綴じと左綴じがあります。
一般的な漫画や小説のような縦書きのものはほぼ右綴じで作成されています。
横書きの場合は、左綴じを選ぶといいと思います。(横書きの絵本とか、イラスト本とか…)
PP加工
表紙の加工でよく用いられるラミネート加工です。
代表的なものは、クリア加工とマット加工ですかね?
クリア加工(クリアPP)は、一般的な書籍に使われているツヤの強い加工。
これをやっておくと本屋に置かれてる商品と変わらない光沢が手に入ります。色も鮮やかに出るのでおすすめです。
マット加工(マットPP)は、ツヤを消しと呼ばれる光の影響を受けにくくする加工です。
手触りはすべすべ。シリアス本で使うと雰囲気出るなぁ、という印象です。
箔押し
金や銀などの、光を反射する色を貼り付ける加工です。
ワンポイントあるだけで豪華さが増します。
遊び紙
巻頭や巻末にある、印刷のない紙のことです。
お手元の同人誌で、巻頭か巻末に本文で使われている紙とはまた別の、薄くて色のある紙があればそれです。
作品の雰囲気に合わせて選ぶとオシャレ感が増すします。
加工については、数が多いのですべては紹介しきれせんが、ここまでの知識があれば、同人誌の仕様をすべて決めることができると思います。
実際に見積りを出す
では、ひとつ印刷所をえらび、ホームページを開いてみましょう。
サイトによって見積もりできるページは様々ですが、同人誌ページに飛べば、発注フォームや、注文フォームがあると思います。
見積もって金額を出すということは、そのまま発注することもできてしまうので、場合によっては会員登録が必要な印刷所もあります。
そういうときは、適宜登録を行うか、ログインの必要がない印刷所で見積もってみてください。
表紙や本文の紙の種類
表紙や本文で使える紙はたくさんあります。
初めて同人誌を作る時は、どんな紙がいいのか分からず迷ってしまうこともあると思います。
そこで便利なのが、印刷所で取り扱っている紙のサンプルを郵送で送って貰うサービスです。
印刷所によっては無料で提供してもらえるので、このサービスをぜひ利用しましょう。
実際にインクのノリを見たり、手で触ってみたりすると実感が湧くと思います!
それでも決められない場合は、だいたい表紙を180kgの白色のものに、本文をキンマリの90kg~110kgの白色のものにしておけばいいかなと思います。
ちなみに、この「180kg」という表記は、数が大きいほど紙の厚さが増します。
また、実際にいろんな紙を試してみたい時は、同人誌より気軽に作れるポストカードなどのグッズを発注して気になっている紙を順々に試していくのも楽しいと思います。
締め切りと料金
最後に入稿日(もしくは納品日)を決めれば、料金が計算できます。
印刷所によりますが、納品日に対して入稿日を早く設定すれば、料金は安くなります。
さいごに
今回は、同人誌の仕様を決め、実際に見積もりをしてみました。
見積もりが出せたということは、すでに発注することができるということです。
同人誌を作る大まかな流れは以下の通り。
発注→入稿→納品
どんな本を作るかを印刷所に発注したあと、原稿の入稿を行い、納品という流れで作成されます。
今、私たちは発注に半分ほど足を突っ込んだ状態です。
見積もった情報を確定してお金を払えば、発注完了となります。
原稿を進めていく中で、本の仕様と締め切り日がより明確になっていきます。そうしたら、また改めて発注をかけましょう。
次回は、いよいよ制作について紐解いていきたいと思います。
お疲れ様でした!
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