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泣いていいから手を動かせ

あと5分したらおもちゃお片付けしてね

息子は5分がどれくらいの長さかなんて分かっていませんが、とりあえず片付けて欲しい時間の5分前から何度か声をかけるようにしています。
もうすぐ遊びの時間は終わり、という心の準備を少しずつしてもらうためです。

こうして事前に何度か声をかけておくと、いざ時間になったとき、スムーズにお片付けに移行出来ます。


…と思うでしょう?

全然片付けやしないからね。あっはっはっ!


 まだあそびたかった!!
 まだあそぶ!!
 やーだー!!
を連呼します。たまに地団駄もセットです。

私もなかなか底意地の悪い性格なので、
 あ、お片付けできない?
 じゃあしょうがないね
 おかあさんが代わりに片付けるね
 できないなら仕方ないよね
 あー残念だ残念だ
と言って私が片付け始めると、

 いやだ!ぼくがする!!ぼくがかたづける!!

と言って渋々片付け始めます。
しかし本心はまだ遊びたいので片付けるペースはびっくりする遅さです。
私は横からハッパをかけて片付けを促します。
全て片付けたら、息子は「まだあそびたかった!!」という憤りを表明してやっと終了。

これが私と息子の日常です。


夫と息子の場合は違います。

夫は「待てない人」です。
私の父親よりは待てる人ですが、私よりは待てません。
基本的に子煩悩でどちらかといえば息子に甘い。
でも怒ると私の比じゃない怖さです。

いつまでもグズグズ、まだあそびたい!を連呼する息子。そろそろ本気で片付け始めないとお父さんから不穏な空気が流れてきてるよ…と思った矢先、

 片付けんか(片付けなさい)

あまり怒鳴るタイプではないのでありがたい。
夫は静かに怒ります。

いつも激甘なお父さんの一喝はなかなか効果抜群で、息子の顔はみるみる歪んでいきます。
でもお母さんは君を庇えないし庇わない。
さっさと片付けない君が悪い。

そして息子はシクシク泣き始めます。
片付けることなんて思考の彼方、お父さんに怒られたことが悲しくて怖くて泣きます。
本来の目的である片付けは一向に進みません。

こういうとき私は息子に
 泣いていいから手は動かしなさい
と横から言っておもちゃを持たせて箱に入れさせます。

厳しいことを息子に要求していると思います。
もちろん気が済むまで泣かせてあげる場合もあります。

でも泣いたら待ってもらえる時ばかりではないのだよ。
今なんで怒られてるのか思い出せ。
嫌だ嫌だやりたくないって思っていいから、怒られたことが悲しい、怖いって思っていいから手を動かせ。
君の人生には、泣きながらでもやるべき事をやらなければならない場面が確実にやってくる。


息子は自分が何で怒られているのかがすぐに分からなくなるので、苦肉の策として取ってるんですけど、世の子育て世代はこういうときどうしてるんですかね…
怒らない育児なんて不可能だしパートナーと自分の沸点も違うし…



そんなことを思いながら今日も叫んでます。

もうおもちゃ片付けるよ!!



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