
Google Workspace導入運用アンチパターン
忘れないうちに書き散らしておく。
色々大変だったので、これから導入する人、運用する人はお気を付けください。
なお、ここに記す事項は個人の考えであり、独断と偏見であり、導入や運用においては各組織の方針や状況によることは言うまでもない。
このnoteでやるな、と言っていることについても、検討の上どうしても必要な場合は取り入れることは有り得る。
共有アカウントは作るな
「お問い合わせ窓口用としてinfo@hoge.comみたいなアドレス欲しいね〜」
「info@hoge.comのアカウント作って、みんなで管理しよっか!」
「アカウントにしておけば、誰かが退職してもそのアカウントがあるから大丈夫だね〜」
みたいな考えがあったらとしたら、それはいけない。
悪いことは言わない、共有アカウントはやめておけ。
グループにしておけ。
Googleさんも「ユーザー間でアカウントを共有しない」と明示しているぞ。
どうか、世界の吉田さんによる共有アカウントについてのnoteを参考にしてくれ。
弊俺のnoteもあるよ。手前味噌のようで申し訳ない。
プライマリドメインは慎重にしろ
プライマリドメインの変更はそれなりに大変だぞ。
どのドメインをプライマリとするかは慎重に検討しよう。

過去にプライマリドメイン変更に挑んだ方々、関連作業をされた方々
弊俺のnoteもあるよ。手前味噌のようで申し訳ない。(二度目)
複数GWSを持つよりエイリアスまたはセカンダリドメインにしろ
プライマリドメインがhoge.comで、hoge.jpも使いたい?
Google Workspaceを別にして運用したい?なんで?
エイリアスまたはセカンダリドメインとして登録すれば、同一テナント内で扱えますよ?
業務委託用に別にしたい?
本当にGWSを別にしてOK?
カレンダーとかドライブとか面倒ですよ?
組織部門で区分けする方向で検討しては?
複数GWSを統合するのはものすごく面倒だぞ。
メールアドレスは慎重に作成しろ
例えば 山田太郎(Yamada Taro)さんのメールアドレスを払い出すときに
yamada@hoge.comとか
taro@hoge.comとか
t.yamada@hoge.comとかにしていないだろうか?
早々に名前被りが発生するので、そのような命名はお勧めしない。
一般的にはtaro.yamada@hoge.com のようにしていることが多いと思われる。
ローマ字の表記については、外務省ヘボン式ローマ字の綴りを参照としたい。
同姓同名が二人いる場合には、先住民がtaro.yamada@hoge.com だった場合、二人目はtaro.yamada02@hoge.comにしたり、taro.[任意のミドルネーム、ニックネームなど].yamada@hoge.com したりすることが考えられる。
なお、特にアジア圏の人々の場合、本名とは別にビジネスネームとしてイングリッシュネームを持っていることもままある。ビジネスネームをメールアドレスとすることもあるだろう。
同一のGWSにおいて、アカウントとして存在しているメールアドレスと同一のメールアドレスとなるグループは作成できない。逆もまた然り。同一のGWS内でドメインが違えば同一名称でも存在は許容される。

命名問題はメールアドレスにしろ、プログラミングにしろ、悩ましく奥が深い。
YouTubeチャンネルを作るならブランドアカウントにしろ
アカウント固有のチャンネルにせず、ブランドアカウントにして複数人で管理できる体制にした方がいいよ。
ブランドアカウントに移行するときには、URLは変わらないのでそこは安心。
参考
(இдஇ; )
これらのアンチパターン解消に取り組んでいる情シスがいたら優しくしてあげてください。
大抵はその情シスが設定したものでは無いが、組織にジョインしたらそうなっていたことに気付き、なんとかしようともがいているのです。
すごく大変です。
ヘルプデスクの合間に検証したり(検証途中に差し込みが入ると、検証どこまでやってたっけ…ええと、これがああなって、そんで…となりまふ)、既に走っている仕事に影響を与えないように苦心しつつ、過去の経緯には敬意を払いつつ、複雑怪奇な設定を読み解いたりしています。
リファクタリングみたいな感じです。
面白くもあり、辛くもあり。
(積読状態でちゃんと読めてない)
これからGWSを導入運用する方々は、これらのアンチパターンを踏まえて、負債にならない設計をおすすめします。
頑張っている情シスへ、君に幸あれ。