フィラリア症をナメてはいけない、お薬はぜひとも、予防接種で~わんこだって家族だし

さて、『おばあわん』のハッピーさんの介護真っただ中の我が家ですが、そもそもどんな病気なのかということをお話ししなくてはいけませんね。

ハッピーさんの病気は、心臓病です。

なぜ心臓病になってしまったのかというと、いわゆるフィラリア症がおおおもととなっております。

ハッピーさんがフィラリア症にかかったのは、まだ5歳のころ。

わんこが一番、気力体力が充実している、元気リンリンのときです。

フィラリアを予防するのは飲み薬は主流で、当時、飲ませる期間は五月末くらいから5ヶ月間、つまり10月の終わりまでが一区切りでした。

いま、ハッピーさんがお世話になっている病院での投薬開始は5月アタマからの8ヶ月間、つまり、12月アタマまでを推奨しています。

フィラリア症とは、蚊を媒体とするフィラリアによって引き起こされる病気のことなのですが、温暖化の影響で蚊が飛ぶ時期が大幅に長くなってきているせいで、お薬を飲ませる期間がどんどん伸びていってしまっている、というわけですね。

フィラリア症というのは、蚊の吸血行為によってワンちゃんの体内にはいりこんだフィラリアという寄生虫が悪さをして起こる病気です。

フィラリアのお薬をいただく前には、獣医さんではかならず、回虫がいないかどうかの血液検査と健康診断(おもに心雑音がないか、お腹が不自然にふくれていないか、体重がへっていないかなど)をおこないます。

フィラリア症であるかどうかの判定は、今はわりあい早く結果が出ます。

このとき、判定が陰性であればよいのですが、少しでも反応がでていれば要注意しなくてはなりません。

判定が出る前に、おうちでワンちゃんの様子をよく見ていれば、アレ? なんかいつもと調子がちがう? となったりもするそうです。

急にお散歩や好きだった遊びを嫌がるようになったりだとか、動きたがらなったりだとか。セキが出たり、呼吸がおかしくなったりとかもするそうです。

ハッピーさんはフィラリア症の判定がでた直前まで、ガッツリ散歩しまくりでしたし、遊びもダイスキでしたので、そういう点で気がついてあげらなかったのが悔やまれます。

ただ、思い返してみれば、お散歩が長引くと、ぜはぜはと荒い呼吸の途中で、ブヒブヒとブタさんの呼吸音のような音が交じるようになっていました。もしかしたらコレが、ハッピーさんの呼吸の異常のサインだったのかもしれません。

つくづくと、ワンちゃんだけでなく、『生き物』を家族に迎える場合、人は無知でいてはいけないと思い知りました。

さて、病院でいただく予防薬というのは、イコール、フィラリアの『虫下し薬』ともいえます。

フィラリアの幼虫はワンちゃんの血管に住み着き、そこで卵を産みつけ、卵からかえって数を増やしていくのですが、お薬によって、このフィラリアを卵のうちや、ごくごく小さいうちにやっつけてしまう、それが予防薬の役割なんですね(獣医さんからの説明の、個人的な受け取りかたですので、本職の方から見ると間違いかもしれません)

で、連続投与されている期間内に、卵のうちに駆除できていればよいのですが、お薬の効果が切れたときに、蚊にさされて入り込み、運良く成長できたフィラリアさんが冬を乗り越えて成長してしまうと、翌年の血液検査でフィラリア判定が出てしまう、というわけです。

このフィラリアは、体内にいるだけでワンちゃんの命を脅かす厄介者であるだけでなく、死んだあとも、ワンちゃんの体を攻撃してくるのが恐ろしいところなのです。

どういうことかといいますと、フィラリアはお薬で死んだとしても、体外に排出されないのです。ワンちゃんはフィラリアの死体を体内に持った状態のままなんですね(これも、獣医さんからの説明の個人的な受け取りかたです。本職の方から見ると間違いかもしれません)

死滅した幼虫がいた部位によっては、血管に炎症がおきてしまったり、あるいはつまってしまったりしてしまいます。

現在、ハッピーさんが患っている心臓病というのは、このフィラリアの死骸が悪さをして、心臓の動きが悪くなっている状態なのですね。

フィラリア症はかかったとしてもお薬で治せません。

フィラリアのせいで傷んだワンちゃんの体は、傷ついたままなんです。

それを知らなかったばっかりに、人間の風邪を治すみたいに、お薬で治せばいいや、とのんきに構えていた我が家はなんて罪深いか。

ここまで読んでくださった皆さん。

いま、フィラリアの予防薬は、お注射による予防接種法を選択できるお医者さんも増えてきています。

お薬の飲ませ忘れによる感染を防げる、一番良い方法だと思います。

たしかに、予防薬と比べると、ちょっと、いえかなりお高いです。

が、ワンちゃんの体を健やかに保つことができるのだと考えたら、いいえ、ワンちゃんがフィラリア症で苦しむ姿を見ずにすむのだったら、それくらいの差額、安いものだと思いませんか?

できれば3~4月くらいに、狂犬病予防接種が始まる前くらいに、ぜひ、予防接種を受けさせてあげてください。

いちどフィラリア症にかかったワンちゃんは、この予防接種法でのフィラリア予防が選択できません。

フィラリア症をふせいで、家族みんな、元気で笑顔で過ごせるよう、かならず、予防をしてあげてくださいね。

※ ちなみに、フィラリア症の予防接種はとても強いお薬になります。獣医さんによっては、おすすめしていないところもあります。それもまた、ワンちゃんにたいする愛情のひとつですから、予防接種をしてくれないから、悪い獣医さん、というわけではありません。


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