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#トレンドクリップまとめ 2023/8/25

⚠️Twitterメディア「 #トレンドクリップ 」ではトレンドの波及び潮目、時代の変化のサキガケなどの視点でネット情報をウォッチして日々発信しています。そして今週のTweetからユーザー反響の高い25項目のTweetに絞って、分析して、本号の「まとめ」を発行しています。全てのTweet及び情報ソースを確認したい方は最終行に記載のURLリンクでTwilogにアクセスしてご確認下さい。

 今週のポイントはデモクラシー関連としては、大学の弁論部の人気凋落や存続危機が示唆され、新時代の合意形成についての課題が浮かび上がっています。労務・キャリア関連としては、人材不足の最後の頼みはミャンマーと見られていますが、それも10年後には終了する見込みです。その先は人並みな機能を持ったロボットに頼る事になりそうです。国を挙げて開発に投資する必要があります。小売・マーケティング関連では、しまむらはソーシャルマーケティング手法で復活。先行するアイリスオーヤマも製品開発のカギは消費者の不満の「先回り解消」と。フィットネス関連では、エニタイムの24時間ジム市場での成功が話題です。激烈に追い上げるライザップのchocoZAPが見ものです。高知県と高知市の共同施設として科学館などを併設した図書館が好評を博しています。AI関連では、旧Googleの参加企業AlphaFoldによるタンパク質マッピングが驚異的です。一方OpenAIではGPT-4は専門家モデルを複数有する複合モデルでは無いかとのリーク情報があります。運用面では、AIはプログラマーの仕事を変えつつもその立場は不可欠であると思われる一方コールセンターには業務が半減する程の大きな影響が予測されます。Web3関連、仮想通貨ではPayPalのステーブルコイン発行に注目です。キャッシュと仮想通貨の一体運用となります。メタバースに関しては再起に向けて幾つかのアプローチが見られます。製造業は需要不足で不振が続き、地銀ではベンチャーデットが融資の新手法として採用されてベンチャー育成にも貢献しそうです。


⭐️政治・デモクラシー関連トピック

 マスコミの衰勢に合わせるように政治討論も弱体化しているのでしょうか。また、それが大学のサークルにも影響しているのでしょうか。大学弁論部は早稲田でサークル間の序列が激変してランクが落ちており、慶應では存続危機にもなっているとの事です。民主主義を啓蒙・推進してきた弁論、講談に変わる新しい時代の合意形成はどうなるのか、社会の課題です。そのような中で書籍「資本主義の次に来る世界」ジェイソン・ヒッケル著によれば、著者は社会の変革を見通している様です。ロシアのウクライナ侵攻への反対運動で終わるかに見えた共産主義が中国の隆盛で復活かと思える状況です。しかし一方の資本主義も行き詰まりがきています。はてさて、どうなる事か? 本書を購入して変化を先読みする事にしますか。


⭐️労務・キャリア関連トピック

 労働時間が若者ほど減少 していて、働き方改革でにじむ「世代差」が話題です。若者は終身雇用の幻想から解き放たれているので、仕事はソコソコにしてリスキリングなどで自分のキャリア開発に投資していますが、まだ古い体質から解けない中高年は長時間勤務をしていながらもリストラ候補になる状況です。一方、定年後再雇用の社員にもジョブ型が導入される流れです。三菱UFJ信託銀行は高齢社員にジョブ型雇用を導入を始めました。年収で100万円程度の格差がつきます。
 老若男女関わらずに生成AI失業が不安で、リスキリングでAIスキルを習得する事に希望者が殺到しているようですが、その内容には注意する必要があります。学ぶべきは、やがて技術革新で、消えて行く可能性が高い、小手先の「プロンプトエンジニアリング」では無く、本質の「深層学習プログラミング」です。
 国内労働市場が労働時間短縮となる中、人手不足の日本を支える東南アジアの労働市場に異変が起きています。東南アジア諸国は急速な経済成長を遂げているので、日本で働く理由がもはや失われつつあるのです。不足する労働人材としてミャンマーが“最後のとりで” になりそうです。しかし、10年後にはミャンマーも経済成長で、来日してくれなくなりそうです。その将来を見据えて労働力として働く人型ロボットの開発に政策投資する必要がありそうです。


⭐️小売・マーケティング関連トピック

 キャンプブームが失速した模様です。スノーピークが業績予想を大幅下方修正しました。 キャンプ専門店やスポーツ量販店におけるキャンプ用品の在庫過多を受けて、卸売が伸び悩んだのが要因です。米国と台湾も同じ状況だったとの事ですからグローバルでのコロナ特需の終了という事になります。
 国内衣料販売で売上苦戦していた「しまむら」が復活しました。「しまパト」「しまラー」という画期的システムが奈落落ちからの再度の復活を支えました。カギは従来のマーケティング手法からソーシャルマーケティングに変更して成功しています。家電品でのマーケティングアウト・ユーザーインの成功者の先人としてはアイリスオーヤマがいます。その商品開発のカギは消費者の不満の「先回り解消」との事です。もっとも本質的には、新製品の製造では小ロットに徹し、Webマーケティングの如くPDCAサイクルを回す事でしょうか。


⭐️医療・フィットネス関連トピック

 エニタイムの市況が710億円超えてて半端ないと話題です。 「24時間ジム市場」を一気にかっさらったエニタイム。1,068店舗のうち171店舗が直営でFCが897店舗となっておりFC本部としても最強との事です。ライザップがchocoZAPブランドで凄まじい追い上げをかけており、この戦いの行方に注目が集まります。


⭐️放送・出版・新聞・広告・SNS・SaaS(BtoC)関連トピック

 広告配信プラットフォームと連携するとAIがインサイトを出してくれると話題です。「Narrative BI」 はGoogle AnalyticsやGoogle Adsなどの分析・広告配信プラットフォームと連携するとインサイトを勝手に出してくれると言います。従来の同様のサービスに比べると圧倒的に良い示唆をくれるとの事です。
 また、オフィスアプリに変革の波が出ています。今までOneDrive、Dropbox、Excel、Word、Miroとそれぞれのアプリで管理していたデータが、全てLark一本にまとまりました。PCのCPUの性能と、メモリーの拡張で、複数のオフィスアプリを一つにまとめる環境が整って来たからです。今後、マイクロソフトやGoogleも追随を余儀なくされるかも知れません。


⭐️教育関連トピック
 
 岐阜県美濃市が「医療者と連携」し、市を挙げて小中学校の不登校対策に取り組み始めました。「小児科学の専門医の加藤先生と連携できれば教員も対応しやすくなり、児童生徒本人や保護者の安心感につながるのではないか」と考えましたと教育長の島田氏。教師はスーバーマンではありませんから、専門は専門家に任せ、支援を受けるのが正解でしょう。
 社会人教育施設としての図書館に新しい動きがあります。高知県と高知市は共同運営の図書館を核とする複合施設「オーテピア」を開設しました。障害者向け図書館やプラネタリウムがある科学館を併設して、知的好奇心を誘い、19年度の来館者は100万人を突破しています。今回の高反響を事例にハコモノ施設の集約化リニューアルが広がるかも知れません。


⭐️AI関連トピック

⚪︎新技術・応用

 旧Google、アルファベット傘下のDeepMind は AlphaFold AIシステムをオープンソース化し、人体で使用されるタンパク質の98.5%をマッピングしています。これは生成AIどころじゃない話題です。生命の謎が解けるかも知れません。
 また、GPTに関してのリーク情報があります。情報によるとGTP-4は2,200億パラメータの専門家モデルが8つ連結された「専門家混合モデル」であるらしいです。OpenAIはGPT-4の詳細を隠すことで、AGI実現の予感を世間に認知させることに成功しました。アルファベットの技術力に対してOpenAIのビジネス戦略の勝利ですね。
 生成AIのアバター実証が話題です。仮想の町にAIアバターを25人解き放ったところ、人間同様の生活を送るようになったという事です。今回は仮想の町を作り、それぞれ違う性格の25人を生活させてみたところ、いかにも人間的な個人行動と創発的な社会行動が観察されたといいます。今後の応用に期待です。

⚪︎影響

 生成AIでプログラマーが不要になるという予測があり得ない理由、という記事が話題です。生成AIの普及により、プログラマーに求められるスキルが変化する可能性はあるものの、AIが成果物の責任を取ってくれるわけでは無いので、当面の間、プログラマー自体が不要になることはないでしょうと見られます。
 一方、コールセンターでは大きな影響が見込まれています。日本コールセンター協会会長の呉岳彦氏によれば、ChatGPTの登場により、コールセンターの仕事はなくなりますかとの問いに、呉氏は半分そうで半分そうでないと回答しています。感情を伴う会話でのやり取りは残るものの、チャットなど文字でのやり取りに関するサポートは、ほとんどがChatGPTに置き換えられるだろうと予測しています。


⭐️W3C・AR・空間コンピューティング関連トピック

 仮想通貨に関して大きな動きがありました。PayPalがステーブルコインを発行です。ペイパルの残高の一部になり、従来のやり方で簡単に現金化できるようになり、一体化されます。現在は米国のみで使用可能ですが、拡大される見込みです。「5年後、私たちはこの瞬間を振り返り、これが歴史の転換点だったと気づくだろう」との識者の発言もあります。
 メタバースはブームのピークから滑り落ちてオワコンと称されていますが、再起をかけてのアプローチが散見されます。SNSに替わるメタバースが歌い文句なNeosVRでは、自分のアバターやワールドを自由に作ることができ、SNSよりも深いコミュニケーションや表現ができるとの事です。また、子供向けにも事例もあります。PCを使わずに、たまごっちでメタバース交流が可能になります。 バンダイがWi-Fi搭載でユーザー同士がつながるコミュニティーをメタバース化しました。また、フォトリアリスティックなメタバース空間を作成する技術「ジェネシス」を切り口にプロモートしているのはMATRIXです。現在はベータ版ですが、製品版では話し言葉とテキストの両方を通してメタバースの世界を作成できるようになるとの事です。


⭐️市況関連トピック

 製造業が主要国の7割で不振となっています。需要不足は「リーマン時」並みとの事です。 識者が分析しているように「コロナ禍をキッカケに消費がモノから旅行などのサービスへと変化した」との事です。このままモノ消費が復活しないと、製造業で人員削減が広がり、サービス業で雇用を吸収しきれない可能性があります。
 地銀が赤字なベンチャーなどの企業にも資金貸出をします。ベンチャーデットと呼ぶ手法で、新株予約権を付けるなどしてリスクを軽減し、従来では難しかった赤字企業に融資します。私見ですが、ベンチャー投資を信託化して一般販売すれば、企業によっては投資が集まる可能性あると推測します。


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