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#トレンドクリップまとめ 2023/6/16

⚠️Twitterメディア「 #トレンドクリップ 」で発信している今週のTweetからユーザーの反響の高い25項目に絞って、まとめています。全てのTweet及び情報ソースを確認したい方は最終行に記載のURLリンクでTwilogにアクセスして下さい。

 今週のメイントピックは、先週に続き米SECによる規制で、起きている上場廃止などの仮想通貨の大規模なリストラです。この流れでは大暴落も視野に入れておく必要がありそうです。もう一つのトピックは空間コンピューティングです。AppleによるMRグラスの新製品発表により、市場が沸いています。もっとも、高額過ぎる価格設定に対して安価なカメラ付きスマートグラスの活用がエントリーとして検討されます。
 生成AIに関連しては、日々継続した話題がネットを賑わせています。大手ITベンダーの市場参入で一気に市場拡大が見込まれます。今後一般ユーザー向けにその利用効果が分かり易い生成AIアプリケーション、例えば既に米国で評価中のAI教師ロボットなどが登場する事で、今まで報道されているような直接的な業務や生活に影響しない、画像・動画生成や翻訳、文章作成・要約レベルでは無く、AI産業革命と称される社会変革が明らかになって行きます。

⭐️ジェネレーティブAI関連トピック

⚪︎新技術・検証動向

 カーネギーメロン大学の研究者がGPT-4を用いた査読補助の検証結果を発表しました。AIが科学論文のエラー特定やチェックリストの検証に成功し、査読のサポート役になる可能性が示唆されました。ただし、内容の精査補助にはGoogleとの統合が必要とされています。また、ブレインパッドがLLM/Generative AIに関する研究プロジェクトを通じて、GPT-4以降の新しいChatGPTやLLMに関する論文系統図を紹介しています。この情報は、2023年5月31日までの2ヶ月間に登場した論文を振り返りながら提供されています。新技術の取り組みとして、大規模言語モデルが意識を獲得するまでのロードマップについて議論されています。特に、複数のニューラルモジュール間のグローバルワークスペースのボトルネックが、意識的な推論の特異な機能を果たす可能性があります。この論文では、日本のAI企業であるアラヤの研究が引用されています。

⚪︎新ツール

 音声と表情を同時に生成するAIツール『Koemotion』が登場しました。このツールはテキストから感情を予測し、怒りや悲しみなど7つの感情の音声合成が可能です。さらに、音声に合わせたフェイスモーションの生成にも対応しています。これはAIアバターロボットの対話において重要なエモーションの表現が可能となる素晴らしいツールです。また、ChatGPT対応の3Dモデル音声対話エージェント開発キット「ChatdollKit」がリリースされました。このキットは高速なストリーム応答に加え、自律的に表情を変更するデモを同梱しており、バグ修正も行われたv0.6.1が提供されています。ホビープログラマーの方が頑張って開発しています。

⚪︎マーケティング

 ChatGPTプラグインが公開されてから24日 。早くも使えるプラグインは270個に爆増しています。といっても、まだモバイル環境ではプラグインは使えません。モバイルで利用可能になった時がマスマーケットでの勝負です。先日にiPhoneアプリは公開されているので、モバイル版のプラグイン対応に期待です。他の生成AIベンダーのモバイルアプリは登場しておらず、OpenAIの独断場です。


⭐️放送・出版・通信・広告・クリエイティブ・SaaS(BtoC)・アプリ関連トピック

⚪︎動画

 AIを使用してプロ並みのアバター動画を制作するプラットフォームが提供されています。synthesiaという企業が文章からAIアバターが話す動画を作成するサービスを提供し、その企業価値評価額が急増しています。作成された動画は本物の人間と区別がつかないほどの完成度です。自分の顔を映した動画をアップロードすることで、本人のアバターを作成することも可能です。また、ChatGPTを使用して簡単なプロンプトを入力することで、動画の生成が可能となりました。HeyGenプラグインをインストールするなどして利用できます。さらに、ChatGPTには動画の台本自体をリクエストすることもできます。これにより、動画制作の手間を減らしながら、クオリティの高い動画を作成することができます。

⚪︎モバイルアプリ

 iOS/iPadOS 17には、日本語の手書きキーボードが追加され、さらに縦書きのテキスト認識表示もサポートされる予定です。これにより、16年の歳月を経て手書き入力が正式にサポートされることになります。これまで先行開発されてきたMetaMoJi社製のmazecに別れを告げる日がやってきます。モバイル端末ではシニアなど向けに手書き入力が必須となるケースがあります。また、米国で公式「ChatGPT」アプリがiPadにネイティブ対応して全画面での利用が可能となりました。iPadの画面分割機能を利用する際には、ドラッグ&ドロップも行えます。さらに、音声入力もサポートされています。今後は日本での展開と合わせてプラグインの対応が期待されます。

⚪︎SaaS

 毎朝8時に身近な小さな歴史を教えてくれるLINE Botが開発されました。このアプリはChatGPTを開発工程にも活用しており、たった6時間で作成されました。この効率的な開発手法により、WebSEO対策で話題になったコンテンツファームのアプリ版であるアプリ爆発が起きる可能性があります。また、アプリ審査が緩やかなそうなLINEは最適な環境と言えるでしょう。Meta社(旧Facebook社)は、いくつかの注目すべき動きを行っています。①Twitterの競合となる新しいテキストアプリ「Threads」をリリースしました。②インスタグラムには「Chat bot」が組み込まれました。③WhatsAppには新機能「Channels」が登場しました。これらの動きは注目されており、皆さんも早速試してみては如何でしょうか。

⚪︎出版

 新しい読書体験を提供するBookChatアプリが公開されました。このアプリはChatGPTを活用し、全文を入力することで回答の精度が向上しています。出版社の皆さんにとって画期的な書籍販促アイデアです。回答だけを公開することで、読者は立ち読みのように気に入った場合には書籍を購入して全文を読みたくなるでしょう。集英社は、コンテンツ力を高めるために生成AIの活用に取り組んでいます。マンガ家を育成するためにはそれぞれの技術もさることながら、漫画家を輩出した「トキワ荘」のような切磋琢磨する環境が重要です。現在に置き換えればメタバースでコミュニティを作り、運営する事が可能です。
 なぜ「クックパッド」は凋落したのかについて、競合が増えたため有効な差別化政策が取れなかったと考えられます。単純なレシピコンテンツに固執し、料理動画に弱点があったようです。降格されていた創業者の佐野陽光氏が社長に復帰し、業績回復に手腕を発揮するかに注目が集まっています。


⭐️Sier・IT・SaaS(BtoB)・AI関連トピック ︎
⚪︎オフィスアプリ

 OpenAIが開発した高精度文字起こしツール『Whisper』が、ブラウザで 利用できるようになりました。ブラウザに音声ファイルをドラッグ&ドロップするか、またはURLをペーストするだけ。あとは自動で文字起こししてくれます。もちろん、日本語にも対応。文字起こし後の翻訳機能も付けて欲しいですね。

⚪︎SaaS

 Salesforceと同じ営業支援ツールで あるZoomInfoのAI機能が活気です。営業活動に必要な機能はほぼ網羅しておりSalesOSを標榜しています。AI化で自動で業務の処理案を提示、選択タップして行くだけで業務が完了することができます。条件が合えば無料で使用できるので気軽にトライアルしてみても良いかも知れません。また、ChatGPTのデータ分析プラグイン Notable が興味深いです。専門知識の習得が前提のデータサイエンティストの変わりに、データを投げるだけで分析してくれるプラグインです。コーディング不要、チャットで半自動でやってくれ、分析方法がわからない初心者でも使えます。

⚪︎ITベンダー

 大手IT各社がChatGPT特需でつばぜり合い に入りました。NECに続き生成AI開発事業に参入宣言した富士通は「富岳」活用し独自LLM構築急いでいます。大手ITの参入で本格的に生成AI開発市場が広がります。ブルドーザーで大型案件をかっさらって行くがごときになります。ベンチャーの皆さんは先行したノウハウで、隙間を狙っていきましょう。

⚪︎AI

 米SECが証券会社向けに新たなAIルールを検討しています。AI技術を活用したロボアドバイザーやインターネットアドバイザーに資産運用会社としての登録を義務付ける方向です。すでにChatGPTを活用するとトレーダーよりも高成績を達成できるという成果が次々と発表されています。


⭐️Web3・メタバース・VR&MR・空間コンピューティング関連トピック

⚪︎ VR&MR・空間コンピューティング

 ALAKI株式会社及びALAKI XR株式会社は、空間コンピューティングを見据え、専用端末が不要でスマホのWebブラウザのみで稼働するソリューション「Web XR Site」を公開しました。また、ハンドジェスチャーによるコントロールや3次元アバター機能も利用可能です。先日にAppleが発表したMRヘッドセット「Vision Pro」は、あまりに高すぎる価格設定で重量も相当の重さが想定されます。この問題に対して、格安で軽量なカメラ付きスマートグラスを思い出しました。MRグラス「NrealLight」です。ネットで調べたところ現在でも開発サイトは存命だし、Discordコミュニティも盛況のようです。空間コンピューティングの現実的なアプローチとして、先のWeb XR Siteソリューションとカメラ付き格安スマートグラスの組み合わせがエントリーとなりそうです。

⚪︎ Web3・メタバース

 今週も仮想通貨が激しく動いています。eToroが米ユーザー向けに4つの暗号資産、アルゴランド、ディセントラランド、ダッシュ、ポリゴンの上場廃止を決定 しました。カルダノ、ソラナと上場を廃止したロビンフッドに続く撤退です。大暴落も視野に入れざるを得ない状況です。そのような動きの中、メタバース型Go To Earnアプリ「Massive World」を開発する「Super Massive Global」と「ピアズ」が資本業務提携を発表して体制強化を進めています。画像系のNFTは著名な作家かブランド物でないとプレミアムは付かないので、それを謳っていたら詐欺同然と見なされ今回のパッシングで淘汰されると予想されます。そんな中、ゲーム系は労働投資が裏付けされるので生き残れる可能性があります。


⭐️その他関連トピック

 炎上YouTuberを自認されているイェール大学助教授で経済学者の成田悠輔氏著作による「22世紀の民主主義」での提言は明晰で画期的です。また、今回のYouTubeで公開された名スピーチ 「殆どの人間にとって人生は大したモノにはならないですから」にも注目です。YouTubeチャンネルにはその他の秀逸な話題の切り抜き動画があるので視聴登録される事をお勧めします。


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