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インナーチャイルドと行く遍路旅②

四国八十八か所巡礼は2巡目だけれども一人で参拝したことは今までなかった。1巡目は途中まで旅行会社のツアー参加で第45番岩屋寺から夫や子どもと一緒に回っている。本当にまったく一人で行くのは初めてだ。

例のウィルス騒動がおこるまでは遍路ツアーのバスや車遍路、歩き遍路の巡礼者もたくさんいて御朱印を頂くのに相当時間がかかることもあった。
ツアーの場合は添乗員さんが納経帳を預かってくれて参加者がお参りしている間に御朱印をもらってくれていたこともあり、巡礼の作法に従って御朱印を頂くところまで自分ですることは意外と少なかった。

やっと
ひとりでお参りできるもん!
となりました。

こんな道を抜けてお寺まで。異界の入り口のよう。

遍路着の白装束。
もともとは死装束。
今でこそ巡礼後に家に帰る前提の「旅」として巡礼できているけれども
かつては先に亡くなった親族の供養のため
自分自身も旅の途中で死ぬかもしれない
命がけの供養の旅だったそう。
だから遍路着は死装束。
弘法大師の化身とされる遍路杖は
道で行き倒れて死んだときに墓標(卒塔婆)として立てる意味もあったのだそう。
恐ろしく過酷な遍路旅
だけど私は少し憧れる。
遍路道で行き倒れて命が尽きたらそこでおしまい。
やがて体は腐敗し土に還る。
杖もやがては朽ち果てて墓標もろとも大地に還る。


死装束が由来ですが「左前」にはなってなくてちゃんと生きてる人が着る仕様です。

今の世の中、望んでもなかなかできない「逝き方」だな。

私の今回の遍路旅は明日で終わる。
私は家に帰るのだ。
その後の暮らしと生がもう少しは続く。

私は私の人生を生きる。


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