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特東のスゴいヤツ 前編    (天鳳四人麻雀東風戦考察②)

 どーも、天鳳四人麻雀六段坂を東風戦のみで攻略した、くまりん19と申します🤗。

 ちなみに、サムネは記事とは無関係だ。私はスマフォで天鳳をプレーしているので、毎日目にしている画面は、こんな ↓ 感じだ😅。

スマフォでも卓画を貼れるようになるとイイのになぁ😭。

 
 本記事は、鳳凰民になったにも関わらず、特東を打ち続けている私ならでは(?)の内容となっている。七段昇段後に対戦した、特東の兵(つわもの)の打ち筋を、じっくり堪能してほしい(私は牌譜検討で、何度も見返した😍)。

 特東にも強者は存在する(例えば、六段時代の私😝)。麻雀の強さは、単純な段位だけで測れるものではないのである。


 えっ?

 なんで特東を打っているかって?


 鳳東が過疎っているからだよ😭😭。鳳凰民の皆さん、もっと東風戦を打とうぜ‼️



 なお、ここまでに登場した麻雀・天鳳の用語が分からない読者は、コチラ ↓ を先に読んでほしい。

天鳳とか特東って何?

鳳凰民って何?

 本記事は、私視点・対面視点での「何を切る?(鳴くか否か、リーチするか否かなどの判断を含む)」形式を採用している。
 読者の貴方も、自分がプレーヤーならばどうするか考えてほしい。受け身の姿勢では成長は難しい。主体的に参加してこそ、実力が向上するのである。

 
 各プレーヤーの表記は、私を基準に「私」「下家」「対面」「上家」で統一する。必要に応じて、「対面(親)」などのように表記する。

 また、本記事は大変長くなってしまったので、前後編に分割した。2つ合わせてお楽しみ頂きたい。


 私の「英語はなぜ難しいか?」シリーズの愛読者の中には、「麻雀なんて興味ないのに😡」という方もいらっしゃるだろう。申し訳ない、私は言語学習も麻雀も好きなのだ🙇‍♂️🙇‍♂️。
 後編「⑩七段として特東をプレーしてみて」は、言語学習にも通じる内容になっている(と思う)ので、そこだけでも読んで頂きたい🙏🙏。


 では、始めよう。


①東1局

 私(北家)視点。上家(西家)が仕掛けている。ドラの東をツモって、何を切る?

特東なので、HN(ハンドルネーム)は非表示にした。



 私の選択は・・・

手役派(笑)の一打。うまぶりか?

 7筒切りだ。

 リャンシャンテンに戻す打牌。通常ならば、「悪手」と批判されても仕方のないところだろう。
 だが、今回は事情が異なる。

①自身の手牌をイーシャンテンと捉えると、カン四萬とカン八索の受け入れしかなく、狭すぎる。
 単純な三-五萬ならまだしも、今回は七八九萬でメンツができているので、萬子の上の伸びがそこまで嬉しくない。

②五萬が赤牌であり、二萬ツモのリャンメン変化が嬉しくない。むしろ、五萬ツモからの789三色変化の方が、嬉しい&速度がある。

③重要‼️ 他家3人の捨て牌にスピード感があり(1段目に2〜8の牌を複数枚捨てている)、どこにドラを鳴かれても困る。
 手牌がバラバラの他家が、「ドラだからとりあえずポン」というパターンならば対応できる(六段坂で鍛えられた😅)が、そうはならなさそう。

 以上の理由から、リャンシャンテン戻しとした。プレー中はそこまで難しいことは考えておらず、「789の三色にならないと、勝負する気にならないなぁ」くらいの感覚だ。

 なお、「ドラは一旦保留して、イーシャンテン維持の8筒切り」という選択は、中途半端だ。
 自身の手牌変化を犠牲にしたうえに、ドラを絞る(他家に鳴かせないようにする)のは、損だと考える。8筒を切るくらいなら、ドラの東をこの瞬間にツモ切るべきだ。

 全員の手牌をオープン ↓ 。

対面以外は予想通り、手牌進行が速い。

 
 この局は、下家(親)と上家(北家)の2人でテンパイで流局した。


②東1局1本場

 対面(南家)視点。親リーを受けて、何を切る?

ドラはまたも東。チャンス手のイーシャンテンだが・・・。


 この局面に限らず、本対局は対面の押し引きが光っていた。私と一緒に、対面の押し引き判断(この後、何度も登場する)から学んでいこう。押し引き、特に対リーチの押し引き判断は、麻雀の成績に直結する。

 自身がテンパイしている場合は、ほとんどのケースで押しが優位だ。いわゆる「全ツ」ができないと、六段昇段すらもおぼつかない。
 一方、本局の対面のように、イーシャンテンでリーチを受けたときの押し引きは難しい(リャンシャンテン以下は基本的に降り)。

 具体的には、以下の項目をチェックしたい。「考えたことがなかった」という人は、この機会にチェックする習慣をつけてほしい。
 なお、⑦と⑧はレベルの高い項目なので、難しいと感じる場合にはトバしても構わない。

 ①リーチ者に通っているスジの本数
 ②巡目
 ③親番
 ④手牌の価値
 ⑤ドラの使いやすさ
 ⑥安全牌の枚数
 ⑦(やや難)本場・供託リーチ棒
 ⑧(やや難)点数状況

 
 以下、順に説明する。最後に「押し優位」「降り優位」を付記したので、内容が押し引き判断にどのように影響を与えるか、参考にしてほしい。
 
 
①リーチ者に通っているスジの本数
 過去の記事でも紹介した、「18分の1理論」だ。通っているスジが少ないほど、押そうとする牌の危険度は下がる。
 今回は4本。押し優位😙😙


②巡目
 巡目が後になればなるほど、自身のテンパイ・アガリ確率は下がる。リーチ者のアガリ確率も下がるので、相手のアガリを潰すメリットも薄くなる。
 今回は6巡目。押し優位😙


③親番
 自身が親ならば、「自身の打点上昇」「降りても、被ツモ時のダメージが大きい(親カブリ)」という理由で、押す局面が増える。
 今回の親番はリーチ者。降り優位😨

④手牌の価値
 自身の手牌が、「高打点」「受け入れが広い」「仕掛けがきく」を満たすと、押しやすくなる。
 今回は、「ドラ2」「678の三色イーシャンテンな上に、索子の一気通貫への変化もある」「雀頭の東は翻牌でポンできる。八萬or7筒もチーできる(上家はアガリ牌以外はツモ切り)」。押し優位😙😙😙

⑤ドラの使いやすさ
 一般に、3〜7の使いやすいドラの場合、他家の平均打点は上昇する。つまり、降り優位に傾く。
 今回は使いにくい東がドラで、しかも自分が2枚押さえている。親リーの打点は、通常時よりも(平均的に)下がっていると考えられる。押し優位😙

⑥安全牌の枚数
 安牌が無いor少ないならば、「とりあえず真っ直ぐ行こう」となりやすい。
 今回は、親の現物を2枚(2索と8索)持っている。この後の展開次第だが、ベタ降りもそこそこできそう。降り優位😨😨


⑦(やや難)本場・供託リーチ棒
 アガリ時の「プレミア」となる。特に供託リーチ棒は、自身が取ることはあっても、放銃した時に供託分多く支払うことはないため、多いほど押して良くなる。
 今回は、「1本場」「供託リーチ棒1本」で、大きな影響ナシ。
 ならばなぜ挙げたかと言うと、対リーチ押し引きにおいて、「リーチ者から1000点貰える」という視点を持ってほしかったからだ🤗。


⑧(やや難)点数状況判断
 抽象的に説明するのが難しい項目だ。
 対面は、23500点持ちの3着目。私(北家)とは同点だが、上家取り(?)で着順が上。まだ東1局だが、点数状況的には押し寄りか?
 次局に危険な親番(完全順位制の東風戦において、親カブリの危険を背負う親番はリスク。私はいつも、「自分の親番をどうやって流そう」と考えながらプレーしている)を迎えることを考えると、ここで加点しておきたい気もする。
 よく分からないが、多分押し優位😙

 
 大変長くなった😅。もちろん、実戦ではこんなに細かく考えていない(制限時間がある)。
 押し引き判断は、日頃から自分なりの基準を確立しておくことが重要だ。対局中は、その基準に従って、感覚的に判断することになる。


 お待たせしました😝。正解は・・・

 

 三萬プッシュ! かなり押し優位と見る。

 親に3900(リーチ・赤)は4200点の放銃 ↓ となったが、もちろんそれは結果論。

リーチ宣言牌は2筒。某麻雀プロ団体ならば、「なんでイッツーにしないんだ!」とか怒られそう🤣。

 
 私が大学生(ほとんど大学に行ってないが)だった頃、フリー雀荘でこのようなリーチをかけるor放銃したら、間違いなく「そんなリーチかける方もかける方だけど、放銃する方も放銃する方だよ」などと言われていただろう😅。

 今の雀力のままあの頃に戻れたら、あんなビンボー生活😭をせずに済んだのに。


 昔話はさておき、下家(親)は即リーチすべき手牌(イッツー変化は、雀頭を作り直した上で6筒ツモが必要)だし、対面は三萬を切るのが合理的な選択だ。
 この闘牌(カッコイイ表現!)を見てアレコレ言うのは、最新の麻雀についていけない「昭和雀士」だろう。私の記事を読む前に、基本的な牌効率・リーチ判断などを学んだ方がイイ。
 

③東1局2本場

 私(北家)視点。対面(南家)が東をポンしている。何を切る?

こういう場面で打ち手のレベルが分かる(と思う)。


 正解は・・・

自身の手牌にまるで価値がない。こういう手牌からの「うっかり放銃」は、確実に成績を悪化させる。


 四萬切りだ。仕掛けたのがラス目であるのがポイント。まだ東1局とはいえ、3900(+600)以上の打点を作っていると考えるべきだろう。
 自身の手牌は、シャンテン数を数えるのもバカバカしいほどバラバラ。微粒子レベルで678の三色の可能性(笑)があるが、そんなことはどーでもイイ。大切なのは、放銃を避けることだ。今なら通る四萬を切っておき、完全安牌の北を温存する。

 観察眼の鋭い方は気づいたかもしれないが、私の第一打は2筒。対面が仕掛ける前から、オリぎみに打牌していたことが分かるだろう。
 私はエスパーではない。点数状況と自身の配牌から、この展開予想していたというだけだ。


 引き続き、私視点。二萬をツモって、何を切る?

呆れる程地味な「何を切る?」。だが、こういう局面にこそ実力upのヒントがある(と思う)。


 正解は、・・・

 8索切りだ。対面の打点上昇につながる(対面の役牌)、南をポンされることも嫌な局面。
 丁寧にオリる。私が東風六段坂攻略を通して身につけたのは、この我慢だ。慣れ過ぎて、もはや「我慢している」という感覚さえないけどな😝。


 6巡目の全員の手牌がコチラ ↓ 。

私の八萬と中は、他家の捨て牌に合わせての打牌。


 「見事に置いてけぼりだ(八崎真悟、『ノーマーク爆牌党』)」状態🤣。
 他家3人より先にアガる未来は全く見えない(そもそも見てないが)代わりに、他家3人の誰かに放銃する未来も全く見えない。

 予想通り、対面は高打点。親は今テンパイし、この後ダマテンを選択。私は、2巡目の4筒切りから「親も速そう」とケアしていた。
 事情を知らない人がこの局面だけ見れば、「くまりん19の二萬(親の高目のアガリ牌)、危ないんじゃない?」となるかもしれない。だが、ここまで本記事を読んだ貴方は、そうは思わないだろう。

 これが七段の守備力だ。ドヤッ‼️😁


 親が1300は1500オールをツモあがり。って、いつまで東1局が続くんだ?


④東1局3本場

 私(北家)視点。ラス目の対面(南家)から4巡目にリーチを受けて、何を切る?

前局から一転して、字牌は配牌から一枚もナシ。


 ここでは、正解が2つある。

 私が選んだのは、より積極的な・・・

 最も手広く構える8索切りだ。

 安牌が全くない状態で早いリーチを受けた場合には、以下の2つが正解になりやすい。

 ①リーチを無視して打つ
 ②手牌に複数枚ある牌を切る

 私の8索切りは①に該当するが、②の要素も若干含んでいる。

 ②を重視するならば、手牌の中で最も枚数の多い三萬切り。こちらが2つ目の正解だ。
 「えっ、暗刻は危ないじゃん!」となった貴方は、「昭和麻雀」から抜け切れていない可能性がある。現代においては常識だ。説明すると長くなるので、知らなかった人はコチラ ↓ をお読み頂きたい。

 なお、「5-8索は4枚持ちで危ないから、出て行かないように7索切り、キリッ😏」は中途半端。危険度は大して変わらない上に、自身の手牌を狭くしている。


 その後も危険牌を切り続け・・・

 引き続き、私視点。8巡目にテンパイして、何を切る? リーチをかける?

テンパイ打牌となる五萬・七萬は、どちらも通りそう。


 私の選択(今回は、正解の自信全くナシ😅)は・・・

 シャンポン待ち(カンチャン待ちでも良い)でダマテンだ。出アガリのきかないテンパイであり、かなり微妙な選択。

 以下、ダマテンを選択した理由を説明する。

①リーチ者のブロック読み
 たった今、自身の目から4枚目となる三萬が切られた。萬子の上(七〜九)も多く見えており、対面に萬子待ちはまず考えられない。萬子のブロック自体が存在しない(萬子の順子が極めて作りにくい)可能性が高い。逆に言えば、筒子・索子の危険度が跳ね上がっている。

②回し打ちの構想
 上記の理由から、筒子・索子の無筋を掴んだら、回し打ちをする予定だ。ダマテン押しは基本的に損だが、危険牌を見極めた上で降り・回し打ちする自信があるならば、有効な場面もある。
 雀頭(シャンポン受けの片割れ)である七萬が通せるのも、回し打ちを後押しする。

③降りる選択を残す
 ドラの中(3枚切れ)が使えないことが確定し、対面のリーチの打点は平均値よりも低めの可能性が高い。巡目も中盤にさしかかり、対面のアガリ率は下がってきている。
 言い換えれば、無理に対面のアガリを阻止しにいくメリットが薄くなっている。この後、降りに困ることはなく(暗刻の三萬が安牌)、終盤に降りる選択肢を残しておきたい。
 リーチの方が局収支期待値は高いと思うが、それは現時点での話であって、例えば16巡目にこの手牌ならダマテンにするでしょ?

 
 ということで、次巡3索をツモってきて・・・

上家が七萬を切っているが、役が無くてアガれない😩。


 前述の通り、回し打ち。ここで3索を勝負するくらいならば、前巡にリーチをかけておくべき。


 その後、2索をツモって・・・

華麗な索子の回し打ち‼️ なお、対面は筒子待ち🤣。


 追いかけリーチ。1索は、ほぼ確実に山2(残りの山に2枚ある)だ。← 重要‼️ この判断を、2索ツモの前にしておくこと。東風戦の時間制限は厳しい。ツモってからリーチorダマテンを考えていると、間に合わなくなることもある。

シャンポン七萬orカンチャン六萬待ちでリーチしていれば、アガれていたかも? 気にしない、気にしない(白目)。


 結果は、対面の700-1300ツモ ↓ 。3本場+リーチ棒2本を合わせて、大きな収入となった。

予想通り、対面の手牌に萬子のメンツはない。下家の1索は2枚とも私のリーチ後にツモったもの。牌譜検討を通して、プレー中に予想していたことの「答え合わせ」をする。


⑤東2局

 私(西家)視点。下家(北家)・対面(親)の2件リーチを受けて、上家(南家)が七萬切り。どうする?

 正解はもちろん・・・

ここでサボると、ラス率が上がってしまう。すべきことはしっかりする。


 チーして九萬切りだ。完全安牌が無いので、安牌を求めてツモるという考え方もあるだろう。
 だが本局は、点数状況的に対面の高打点のアガリだけはヤッテナイ😩。一発消しの一手だ。


 引き続き、私視点。6筒ツモで、何を切る?

共通安牌はゼロ。再び「七段の守備力」を見せる時だ!





 正解は6筒ツモ切りだ。対面の現物で、序盤の捨て牌から下家にカン6筒待ちは考えにくい(3・9筒切りが早過ぎる)。

 えっ? 何? 画像はどうしたのかって?

 
 それは・・・

直前に通った4索につられ、スジの1索切り😱。


 実際はこうだからだよ!😡😡(逆ギレ)。

 ぬるい打牌がキッチリ咎められ、対面に12000点(リーチ・赤・表・裏)を放銃。
 「七段の守備力」とは何だったのか🤣🤣。


 続く東2局1本場は、対面(親)が上家(南家)から、タンピン赤赤ドラの12000は12300を出アガリ。ぬるい七段のおかげで転がりこんできたトップ(笑)を、盤石のものにする。


⑥東2局2本場

 私(西家)の、ラッキーな国士無双アガリ。

非課金勢(多分)よ、これが課金者優遇だ!


 補足しておこう。「課金者優遇」とは、天鳳の運営側が、課金者に有利な展開を仕込んでいるのではないか? という疑惑(笑)のことだ。
 鳳凰卓は課金しないとプレーできないため、七段以上のプレーヤーは基本的に課金している。もちろん、私も七段昇段後にすぐ課金した(鳳東は過疎ってるけどな😱)。
 一方で、特上卓のプレーヤーは非課金の場合が多い(おそらく)。私も五段降段時に一度しただけで、基本的に非課金で特上卓を戦い抜いた。
 という訳で、課金している私が特東でラスを引くなどありえないのだ‼️

 念のために言っておくと、全部ネタです😝。

 僥倖(ぎょうこう)の役満アガリで、ラス回避はおろか、一躍トップ目に。課金者優遇サイコー‼️

〈追記〉この後、特東で20戦中11ラスを引いた😡😡。ふざけんなつのだ、金返せ!


⑦東3局

 私(南家)視点。上家(親)からリーチを受けて、何を切る?


 これは簡単だ。もちろん正解は・・・

 唯一の現物である、赤五筒切りだ。

 点数状況的に、ラス目の親リーに向かっていく必要は全くない。思考停止でベタ降りする場面だ。
 間違っても、「四萬・六萬切りで勝負!」とか、「南のトイツ落としで回し打ち、キリッ😏」などと思わないこと。
 「卓上この一手」であり、強者は全員同じ選択をすると信じる。 


 本局における、私の出番は終わりだ(後はベタ降りするだけ)。

 ここから、件(くだん)の対面が魅せる😻😻。

 対面(北家)視点。終盤、イーシャンテンとなる4筒ツモで、何を切る?

親リーに通っているスジは10本。


 正解は・・・

 4筒ツモ切りだ。

 終盤粘る際(ケイテンを見るなど)に知っておきたい手筋、「安全なブロックを丸ごと落とす」である。筒子の456を落とし、危険な索子であと2ブロックを作る(相当厳しいが)構想だ。もちろん、上手く行かなければ降りる。

 5筒からではないのは、次巡以降に2索が通った場合に、「4-7筒チー」からの復活も考えるため。

 

 2巡後、6索をツモって、何を切る?


 
 正解は・・・

確実な安牌が無い場合は、自分の都合で。


 6筒切りだ。場況的にまず通る。というか、他に切る牌ないし😅。

 この局面だけ見れば、「自分も6筒切るよ」と思うかもしれない。
 だが強者は、2巡前の4筒切りの時点で、この展開想定しているのだ。


 すぐに親がドラの東をツモ切り。ポンする?

牌譜検討で、対面と私の意見が割れた局面①


 対面の選択は・・・

最終盤とはいえ、満貫テンパイとらず!


 何と、ドラの東をスルー‼️

 確かに、6索と8索のシャンポン待ちではアガリ目は薄い(捨て牌の索子は、親の現物だから切られているものばかり。その他の索子は、ベタ降りしている私と下家が吸収している可能性が高い)。
 だが、一応満貫のテンパイであり、ひょっこりアガれたら大きい。オーラスの親番は私であり、400点差の2着目でオーラスを迎える対面(親からロンアガリしたと仮定)には、様々な逆転トップ(下家の500-1000ツモアガリでも、親カブリの私と着順が入れ替わる)のシナリオがある。

 2索の危険度を高く見積もったか? 私にはよく分からないが、牌譜検討していて、「懐が深い打ち方だなぁ」と感じた。


 次巡、4索をツモり、安全牌となった東のトイツ落とし。親が8索をツモ切ったが、ポンする?

残りツモ1に注目。海底前だ。


 正解はもちろん・・・


テンパイをとるのは当然として、自動アガリボタンを押さないよう注意したい。


 ポンだ。ここでテンパイをとらなかったら、「何のためのドラトイツ落としだ!」🤣となる。
 ここまでの「懐が深い」打ち回しは、全てこの瞬間のためにある(言い過ぎ?)。
 
 一応断っておくと、ポンして親に海底でツモられたら「鳴いて麻雀を壊した」🤣🤣と怒られる団体に所属している方は、鳴かなくてもイイです。
 仮に親がツモったところで、私との点差を維持したままの2着目だが😅。

 この局面でポンテンをとるだけならば、反射神経の問題だ。だが、ここまで対面の打ち回しを見てきた貴方には、このポンが単なる「瞬間の反応」ではないのが分かるだろう。一連の手順が美しい💯
 
 
 ところで、この局面では注意すべきことがある。海底で親が3索を切っても、ロンしないことだ。

 親から2000点(タンヤオ、ハイテイ)をアガると、リーチ棒1000点込みで、トップ目の私との点差は3000点縮まる。そして、次局はオーラスだ。
 一方、親との2人テンパイ(捨て牌から、私と下家は明らかにノーテン)でも私との点差は3000点縮まるが、こちらは東3局続行だ。
 同じ6100点差でも、残り1局なのか2局なのかでは、天と地の差である。


 親が海底牌をツモ切りして、対面と上家の2人テンパイで流局。またもや連荘となった。


 読者の皆さんは、あまりに長引く展開に、そろそろウンザリしてきたかもしれない。
 だが、トップ目の私はそれ以上にウンザリしていたのである😨。トップ目が嫌がる展開。それを作ったのが対面であるのは、間違いないところだ。

 

⑧東3局1本場

 対面(北家)視点。トップ目の私(南家)からリーチを受けている。自身もテンパイしたが、リーチする?

絶好のカン5索ツモ!

 

 正解は・・・


 ダマテンだ。

 よく見ると、5筒が4枚とも捨てられてしまっている。8筒の出アガリは期待できなくもないが、追いかけリーチをすると、その確率も下がる。
 ここで2000は2300点+供託リーチ棒2000点分をアガれば、トップ目の私と800点差でオーラスを迎えることになる。オーラスは結局、私とのアガリ競争になる可能性が高く、ここで打点を追ってアガリ率を下げる意味はあまりないと言えるだろう。


 リーチをかけた時点での私(南家)視点。

 ラス目の親番という、通常ならばリーチしたくない局面。だが今回は、

①北が親の現物
 仮に親から追いかけリーチを受けても、他家からの出アガリが期待できる。特に下家(西家)は、親リーにアガらせたくない(自身のラス率が上がるため)立場だ。

②end抽選を受けられる
 親からロンアガリorツモアガリしたときに、裏ドラ(チートイツなので、のるときは必ず2枚)がのると親がトビでゲーム終了。
 オーラスの親番が自分(対面がトップを捲りやすい)であることを考えると、トップ終了するためにここでリスクを負うことは悪くない。

③点数状況的にラスになりにくい
 万が一親に満貫を放銃したとしても、まだ2着目である。
 
 以上の理由から、リーチした。

 降りられない親が北を掴み、3200は3500点のアガリ。


⑨東4局

 私(親)の2副露を受けた、対面(西家)視点。イーシャンテンが広くなる3筒をツモって、何を切る?

牌譜検討で、対面と私の意見が割れた局面②


 私ならば、「リーチ・ツモ・赤・裏」でもトップ捲りであるため、手広く南切りとするところ。

 対面の選択は・・・

345の三色に固定。点数状況的にリーチをかけづらい。


 3筒ツモ切りだ。

 4筒ツモなら「ピンフ・三色・赤」で私からの直撃かツモアガリで逆転トップ。六-九萬ツモなら「三色・赤」でツモアガリの場合のみ逆転トップ(私から5200点をアガっても、200点届かない)。いずれにしても、リーチをかけない(条件を満たさない場合は、2着アガリもやむなし)ことを重視したのだと思う。
 特東のポイント配分は、「1位+50、2位+20、3位±0」。私に12000点(捨て牌・副露牌から考えて、かなり可能性が高い)を放銃すると、対面は3位になってしまう。条件が厳しいトップを狙うために、3着に落ちるリスクを背負うリーチをかけるのは、割に合わないという判断だろう。

 私ならば、「運だけ役満野郎(笑)にトップを取らせてたまるか!」と、3着落ちのリスクを背負ってでもリーチを考えるところだ😁。
 対面の判断は、冷静だと思う。

 次巡、五萬をツモって、何を切る?

オーラスの打牌は着順に直結する。慎重に行ないたい。


 正解は(私ならば前巡3筒を切っていないので、そもそもこの牌姿になっていない。あくまで、この牌姿からどうするか、ということだ)・・・

 南切りだ。私(親)への12000点放銃はヤッテナイ😩。実際に私は二-五萬テンパイ。冷静だ❗️

 ちなみに、私が本局の対面の手牌を最初から打っていたら、ここで放銃してます😅。この場面での放銃回避というより、前巡の3筒切りが鋭かったと言えるだろう。


 対面の試練は続く(というか、この人、分岐点が多過ぎじゃね?)。次巡、親に危険な5索をツモって、何を切る?

牌譜検討で、対面と私の意見が割れた局面③


 対面の選択は・・・


 5索プッシュ!
 
 私の最終手出しは、中ポン後の6索。「ポンテンに側テン無し」と言う ↓ ものの、実戦感覚としてこの5索はかなり怖い。私ならば、八萬(私の現物)切りでほぼ諦めている局面だ。
 強者はギリギリまで踏み込む。恐ろしい程の切れ味である。


 テンパイ時の私(親)視点。

中をポン、6索切りで(無駄に)親の満貫テンパイ。


 テンパイまで6索を引っ張っているのは、唯一放銃が許されない相手である、対面の現物だからといつのが一つ。
 もう一つの理由として、テンパイ前に5索or7索を引いたら、8筒をトイツ落としするつもりだったことが挙げられる。

 「ドラのトイツ落とし⁇」と思った人は、点数状況を把握していない。この局面では、ドラのトイツ落としには多くのメリットがある(あった、と言うべきか)。

①オーラス、私はトップ目であり、打点は不要。

②安全度の高い中を、雀頭として手牌に残せる。

③重要‼️ 打点を下げたことをアピールして、対面が私に放銃しやすくする(対面は12000を放銃すると3着に落ちるが、5800放銃は2着キープ)。

④上家は国士無双の捨て牌模様(点数状況的にやむなし)であり、中ポンよりも、萬子・索子のチーの方がしやすい。

 ということをテンパイ前には考えていたのだが、アッサリ下家から中が出てきて、ポンテン。
 数巡後、無駄に赤五萬をツモって6000オール!

 ・・・。

 こういうラッキーは、別の対局に取っておきたいものだ😩(天鳳は完全順位制であり、素点を叩く意味がない)。


 という訳で、私の(運だけ)トップで対局終了。同卓者の皆さん、対局ありがとうございました😊。

 本対局の牌譜 ↓ を貼っておく。是非とも、対面視点で全局(10局もあるが😵)振り返ってほしい。
 少なくとも私より強いのが、お分かり頂けるだろう。ハンドルネームとは真逆の、宝石💎のように光り輝く打ち筋だった😻😻。
 なお、記事と画像では伝えることができないが、対面の打牌はほぼノータイムだったことも付け加えておく。これだけレベルの高い判断を、瞬間的にやってのける。間違いなく、鉄強(確実に強いと言えるプレーヤー)である。

 東風六段を舐めるなよ‼️(← 対面に代わって自慢していくぅ😝)。

後編に続く


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