世界三大カップ ちばぎんカップレビュー

noteのスタートとして、9日に行われた第25回ちばぎんカップのレビューを寄稿したいと思います。

サポーターの間からは、ワールドカップ、チャンピオンズリーグカップに次ぐカップ戦。それがちばぎんカップと言われている。その歴史は古く今回で25回目を数える由緒ある大会でもある。

ホーム・ジェフユナイテッド千葉は今シーズンの新加入選手3人が先発し、4-4-2の形でスタート。一方、対戦相手の柏レイソルは昨シーズンのメンバーが中心となり4-1-4-1の布陣を構えた。今シーズンから千葉の指揮を執る尹晶煥監督は、約3週間のキャンプからここまでハードなトレーニングを課す中で、個とチームの質を上げると同時に、昨シーズン「64失点」に終えた守備にメスを入れ、4-4-2でブロックを引くゾーンシフトへと切り替えていた。

開始7分、柏のFW江坂任にDFラインの裏へ絶妙なパスを通されるとFWオルンガに決められ、その4分後には自陣左サイド深くでMFクリスティアーノの突破を許すと角度のない位置からシュートを捻じ込まれトータル2失点。いきなりアドバンテージを背負うことになった千葉は反撃をしようとも激しいプレシャーを受け続けた。千葉の2トップにボールが入っても簡単に潰され保持することが出来ず、FWクレーベが流れたスペースにロングボールを送っても柏のDF陣に狙撃される。ボールを奪っても直ぐに相手にボールを渡してしまう「自分たちのミス」状況となり、セットプレーの場面でしか得点の匂いはしなかった。前半、唯一のチャンスと言えるのは29分。コーナーキックのこぼれ球をMF田坂祐介がダイレクトで狙うもポストに嫌われた。「リーグ戦に取っておきます」と田坂は苦笑いを浮かべた。

千葉はハーフタイムに2トップが相手のパスコースを限定するなど修正を図ると左サイドのMF堀米勇輝が敵陣に切り込む回数が増えて行く。50分には、その堀米のクロスをMF田口泰士がシュートを放っていったが枠の外。「そこを一発で仕留められるかが上に行けるかどうかの差。決め切りたい」と悔しさを滲ませた。61分には川又堅碁を入れ、フィジカルと高さのある2トップに変更。チームとしてやり方が明確となり傾きかけた流れを食い止める。その後もピンチは作られなかったがチャンスも作れずにいると試合終了のホイッスルが鳴った。

J2リーグ開幕は2月23、ホームでFC琉球を迎えるが、開幕戦前に課題が見つかったことをプラスに捉えたい。「今日は良い課題が見つかったので後悔のないシーズンを送るために一つになって開幕戦勝利に向かいたい」とMF熊谷アンドリューは強い口調で話した。


[熊谷アンドリュー]  攻撃については、作るか、蹴るか、全員の共通意識がまだ。そこを含め修正点はまだ多いので全員でしっかりやっていきたい。1失点目は守れる失点でコミュニケーションやラインコントロールで処理しないといけない。CBだけのせいではないので修正しないといけない。後半、全員が落ち着いてきたのでしっかりブロックを引けて怖いシーンは前半の反省点を生かして作られなかった。どうしても先制されると自分たちの戦術的に苦しくなるので我慢強くやらないといけない。今日は良い課題が見つかったので後悔のないシーズンを送るために一つになって開幕戦勝利に向かいたい。

[田口泰士]  今日はチームとして良いシーンが少なかった。意図的にボールを奪えてシーンも少なく、自分たちがどう攻撃して行くかの形も見えなかったので改善していくところはたくさんある。開幕までコンディションを上げてチームとしても個人としても頑張りたい。

[田坂祐介]  サポータの皆さんもチームもスタッフも支えてくれてピッチに戻れた。泣くまえはいかないが嬉しかった。コンディションも良いが、今はチームとして戦術理解度を深めたい。もっと効率良いサッカーが出来ると思う。新加入選手も実戦の中で擦り合わせて行かないといけない。守備に重点を置くサッカーになると思うが最初に失点をしてしまったのでプランが難しくなった。あれが後半まで0-0で行けていたら、自分たちが前に出て行くパワーは残っていたので3部練習の成果が生きてくると思う。辛抱強くやらなければいけないとこはやらないといけない。無駄が多い部分もあるので突き詰めていったら心配するようなことはない。守備はブロックを引いてスライド、攻撃は取った後の精度だと思う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?