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課題の発見後編 3

こんにちは。課題の発見の続きです。

最初の回で研究の過程で身に付つくスキルは社会の役に立つと言いました。前回の課題発見のプロセスはまさに仕事のプロセスそのものです。またもっと広い視野に立てば生きる目標を探す方法とも同じだと言えます。

もし胸に何か解決をしたいと思うことがあるなら、今いる状態でないところに辿り着きたいと思う心があるなら、前回のように理詰めで考えると同時に偶然のスパイスを待ってみてください。

そうして時間をかけて考えるとある時自分の中にふさわしい目的や目標を見いだすことができるかもしれません。

ここで自分自身の目的について少し話してみたいと思います。

私の専門は脳と心の関係を明らかにすることです。今でもそのことに携わるような分野で社会的な貢献したいと思っています。そうして自分のこうしたスキルや志向が生きる分野が教育にこそあると思ってそれを形にできないかと「目標」を立てたところです。

その過程で何かの足しになるかもしれないと今YouTubeをとっています。 これが目的にあっていることなのかはわかりませんが、少なくとも私自身の試行錯誤のうちの1つなのです。

この目標に私は今までの人生の全ての時間をかけてたどり着いたとも言えますし、より具体的な行動目標に落とし込んだという意味ではかれこれ3年くらいかけてなのかもしれません。それが何をもたらすか分かりませんが今こうして目的を見出して生きている事自体は幸福なことだと思っています。

もちろんそれだけではありませんが一連の動画が目標を持つ、あるいは求められている皆さんにとってもその為の一助になればと思っています。


しかし一方で目的目標を見いだすことがなかなか難しいという人にも様々な経験を通して出会うことがありました。はかばかしい成果だけが全てではありません。求めない生き方はもしそれが幸福の上で成立するなら完全な自然との調和と言う意味で1つの理想なのかもしれません。

少し専門的な話をしますが、人の行動は、報酬と、報酬予測と、その予測と実態のフィードバック情報の誤差を結ぶ複雑な計算の上に成り立つと現在は考えられているようです。言いたいことはこのバランスの中で人が変化を求めるときに行動が生まれるということです。

もしやる気や本気度みたいなことが壁になっていると感じている人にはこれから話は少し役に立つかもしれません。

そもそもお腹いっぱいの人はそれ以上食べたいと思わないものです。 幸せだと感じている人には向上心は必要ないのかもしれません。

逆のパターンもあるかもしれません。本当に不幸で傷つき続けた場合、痛みの前にフリーズをしてしまうような状況もあります。動物実験でも簡単に再現できる状況ですが、いわば鬱のような状況です。

変化に対してモチベーションを持ちきれない多くの人はこの両者のいずれかというよりは、これらの絶妙なバランスの上に安定しているのではないかと思います。

こうした人がそれでも前を向くことを心の中で求めるとしたら、2つのことが必要になると思っています。

1つは負けを認めることです。不幸がないところに幸福を求める気持ちは生まれません。 負けをかみしめることで心の渇きを引き出す必要があると思います。

そして2つ目にそれと同時に決して負けないことです。自分がそれこそ最後の瞬間を迎えるまで自身の目標達成の期限を延長させることができます。

山を昇るとしても1つのルートばかりが山の道ではありません。その道が塞がれば反対側から上ればいいのです。結果的に山頂にたどり着けば同じことで、そればかりか実は迂回路が最短ルートなこともあり得るわけです。

そう思うと目標を持つことを恐れる必要がなくなるのではないでしょうか
どんとこいサイエンスアンドテクノロジー。 課題発見そのものだけでなく、そのモチベーションの発掘にも結局時間がスパイスになるかもしれない。そんなことを感じました。

たどたどしい動画も是非。チャンネルではもう少し軽い動画もあります。

これから先は脳科学の時代。その発展で一番影響を受けるのは教育だと確信しています。STEM教育を手掛けたいとせっせと動画をあげています。また子供大人問わず自由研究を応援するSlackを作っております。良かったらご参加ください。