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書いたり。読んだり。

今朝、ベッドを出る前にFacebookをながめていたら1年前の投稿が目に留まる。そうかちょうど去年のいまごろはそうだったのか。あれから1年が早い。

去年の2月はじめに体調を崩して入院した母は、しばらくして昏睡状態に。そしてそのまま3月末に逝ってしまった。投稿の日付は2019年2月24日とある。

この日から1カ月先のことなど、誰も知らなかった。

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2月はじめに母が慢性心不全を悪化させ入院した。96歳と高齢なので体力もなく一時は危険な状態といわれた。ずいぶん心配したが危険な状態も乗り越え安心していた。だが治療中に脳梗塞を発症したらしい。はじめは右半身が麻痺し数日後に左半身も麻痺してしまった。手当てしたが、いまはこちらの呼びかけにもまったく反応はない。

昨日、長女がお婆ちゃんの見舞いにと神戸から帰った。母が入院してから二度目の帰省だった。手に抱えていたのはまだ蕾の桜だった。長女の自宅近くの花屋を探して急いで買ってきたらしい。お婆ちゃんは長女の呼びかけにも応えず瞼を閉じたままだった。桜の花を見ることはなかった。もちろん言葉もなく声もない。

しかし長女は瞼の向こう側で眼球が動いているという。わかっているのか。聞こえているのか。そうかも知れない。でも確かめようもない。ただ呼ぶかけるしかない。そうこうしているうちに、閉じた瞼の下が濡れたという。泣いているのか。涙なのか。わからない。

昨夜、長男も東京から帰ってきた。危険な状態ではないと伝えてはいたが休みをつかってきたらしい。

一夜明けて、蕾ばかりだった桜は、少し花開いていた。咲いてから散るまで、そのすべてが桜だとおもう。

写真撮影 2019/02/24 見舞いの翌日。長女が抱えてきた桜を自宅で

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書いたり。読んだり。そんな毎日がつづくといいなとおもう。

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