絵じゃ飯は食えないけど白米は進む

世の中にはもうそれはそれはたくさんの絵が上手い人間がいるわけですが、当然それを仕事にして安定した生活を送れる人はほんの一握りです。
あの神絵師もその推し絵師も、他の仕事で食い繋ぎながら(あるいは勉学の合間を縫って?)必死こいて絵を描いているのかもしれません。

冷静になったら、なんで金にもならない絵を描き続けるんでしょうね?
その絵を描くのにかかった10時間、アルバイトしたら1万は稼げるはずです。
その同人誌を出すのにかかった500時間、50万は固いですね。
(私は未経験者なので時間計算はあくまで想像ですが)
ある程度絵を描けるようになるまでに費やした練習の時間、一体どれほどになるんでしょうね?

まあ今はこういうご時世ですから、リモートワークや自宅学習の隙間時間に絵を描いて、ちょっとした小遣い稼ぎにしようと考える人も増えていそうですね。
まぁあくまで想像ですが。

にしたって決定打には薄いように思えます。
あまりにも手間と時間がかかる割に商売としての需要は薄く、著名な芸術家達と違って絵に大した付加価値もつかない。

合理的かつ客観的に考えるなら、絵なんて描かないで他の事した方が効率的に稼げて、生活が豊かになります。具体的な例を出すなら、絵を学ぶよりも資格を取得した方がよっぽど社会的な価値はあがります。



まぁ、ここまでは世間一般的な考え方でして。
どれだけ意味がなくても、
将来に役立たなくても、
絵を描く事で生活が困窮しようとも、

絵を描くのって楽しいんですよね。
やめらんないですよね。

馬鹿にされたりくだらないと一蹴される時もあるけど、
優しい言葉をかけてくれたり「好き」と褒めてもらえる時もあるんです。
その2文字だけで泣くほど嬉しいし、人生の中で絵を描いていた数万時間が報われたような気までしてくるんですよ。

経験のない人からしたら訳分からないでしょうね?
安心してください、我々も分かりません

時々分からなくなって、「描きたいもの」よりも
「多くの人に好かれそうなもの」とか「流行りのもの」
に引っ張られて、なんでこんな絵を描いてるんだっけ?と自分を見失う時さえあります。

それでもまた「好き」が欲しくて、絵を褒めてもらえると自分自身が褒められたような気分になってしまって、またおでこにしわをよせながら絵を描くんです

きっと私はどれだけ絵を描いてもそれで食べていく事はできないけど、
絵を描いているから
今日もご飯が美味しくて、
青空に目を細めて、
花や動物を優しく撫でて、
そうやってちょっとだけ上手に生きられる気がするんです。


今、日々を生き辛いと感じている絵描きの皆様、どうかご自愛くださいませ
絵が描けるあなたは凄い!!

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