バラージは何故難しいのか?

こんにちは。モリセオです
今回バラージの話なのにバラージwikiに挙げてない理由は長くなりすぎるのと、他のボードゲームも比較対象として数多く例に出す予定だからです。
比較対象にする予定のゲームは、同じワカプレであったり、個人能力系のゲームです。

かなり競技的な話のため、楽しんでボドゲしたい!って人はブラウザバック推奨です

1.バラージは何故難しいのか?
結論から言うとバラージは他の個人能力系のゲームと逆基準のキャラピックを要求されるからです。
他のルチアーニのゲームでもマルコポーロの旅路やロレンツォ(拡張入り)などは個人能力があります。
一般的に個人能力のゲームを遊ぶ上でよく見る例は

○このキャラ使ったことないから使ってみよう
○このキャラの能力は□□を強化する能力だから□□を積極的に行おう

だと思います。勿論これはバラージでも行うことができます。
個人能力でなくとも、アグリコラなど何かを強化する能力やギフトを毎回入れ替えられるゲームはこういうリプレイ性のある遊び方ができますね。

しかしバラージでこれを行うと以下のことが起きたことありませんか?
・よく見たら大した点になってないアクションをしていた
・大した点になってないことに気付いたから何をしたらいいのかわからなくなった
・このキャラ強いと聞いていて使ったのに、大して点数を取れなかった。

の3点がよくお悩み相談される内容です。これに加えて資源のカウンティング、ホイールのカウンティングも必要なわけですからこのゲームの難易度が如何に高いかが理解できます。特に3番目は個人能力系のゲームでは珍しい現象なのかもしれませんね。

2.点の取り方が固定ではないバラージ
何故上記のような、いわゆる「手詰まり」が起こるのか?
それはバラージが目標ランダムのゲームだからです。さらにラウンドごとに追加点の目標が決まっているのも難易度を上げていると思います。計画性がかなり問われるゲームということですね。
他のゲームを例に挙げてみると
アグリコラはセットコレクションのゲームを目指すゲームです(とにかくそれぞれのモノをいっぱい持ってる人が強い)
ロレンツォは目標っぽいもの(ヴァチカン)はありますが、結局ビルドしたエンジンでいくらでも挽回できるわけですから、絶対的に目指す必要がありません
マルコポーロは目標的なものはなく、点数を取れるものも固定されています
(依頼、都市アクション、2なら紋章も)
点を取るタイミングなどはかなり自由度が高く、過程も自由度が高いなーという印象です。

バラージはというと、目標である発電のラウンドボーナスが毎回変わります。その発電ボーナスは建築物との掛け算であるため毎回どの建築物が強いか弱いかも変わると変則的なゲームです。
そのため、前回はうまくいったけど今回はうまくいかない
→結果的にバラージが意味不明なゲームになった。これがよくある「手詰まり」の要因の1つだと思います
バラージは建築点と発電点を両立する必要がありますが、発電ボーナスで要求していない建築物ばかり建てていると必然的に取れる点を失っていますよね

3.普通のゲームと逆な部分
なぜバラージは他のゲームとキャラピックの基準が逆なのか?
一旦バラージでの点数の獲得方法を整理してみます。
・発電順位
・発電ラウンドボーナス
・建築収入
・依頼
・外注(まともな点になるのは終盤のみ)
建築も5種類あることを考えるとこのゲーム、実はかなり点数を取る手段が豊富に見えます。基本的には高くても7~8点で、それをちりつもで重ねていくのがこのゲームの進め方に見えます。
しかし、1つだけ圧倒的な火力を誇る点数手段が存在します。
それがこのゲームの醍醐味でもある発電で、さらにその中のラウンドボーナスです。ラウンドボーナスは建築との掛け算を両立することで獲得することができ、MAXの平均値20点以上を一気に獲得することができます。

さらに、このゲームの国や重役には得意不得意が存在します。
詳しいことはバラージwiki(ダイマで申しわけないけど)見てもらえばわかりますが、アメリカ(赤い国)は導管が弱くて上部を積むのが強いです。
なので、ラウンドボーナスに導管があると、アメリカは嫌な顔をする(苦手なものを頑張らないといけないから)わけです。
状況によって得意不得意があることがこのゲームの難易度を爆増させている原因です。まずは、この得意不得意をある程度見極めたりしなければなりません。
また、重役にも得意不得意が存在します。ラウンドボーナスに導管がないのに、導管を建てやすくする重役をとるかと言われたら微妙な顔になりませんか?

要するに、バラージはキャラピックをミスった段階で大幅にゲーム開始時点でとれる点数を失う可能性があります。失うとまではいかないものの、取るのに苦労することになる可能性が高いですね。

上記であげたマルコポーロやロレンツォはバラージと比べて目標系点数がないため、ある意味何をやってもよかったり1つのことに集中しやすい感じはしますね。

4.キャラピック基準
最後に、キャラピック基準です。
ここが一番重要です。バラージで点を取るためにはこのキャラピックのミスを極力減らさないといけません。

見る必要がある場所
・ラウンドボーナス
・国と重役の組み合わせ
・最初に並んでいる上級タイル
・最初に並んでいる依頼

多いですね…。冷静に考えて気軽に選べない…。今では自然とみるようになりましたが、バラージ始めたての自分自身にこのことを伝えるとドン引きしそう(笑)
見るべき個所は多いですが、3~4番手には強い上級タイルは残っていない可能性がありますのでその場の上級タイルを見る必要性は薄いですね。
(覚えてしまっている人は、次に出る上級タイルのことも考えて3~4番手は選ぶことが多いです)
1~2番手はそもそも選べるキャラの選択肢が狭いです。更に、上級タイル>依頼 だと思っているので、依頼も特に見る必要がないです。
番手毎にまとめると
1~2番手 上級タイル、ラウンドボーナス
ラウンドボーナスと噛み合っている上級タイルを取りましょう。ラウンドボーナスと絡みのない建築物だったとしても、上部回転と無人発電所は強力なのでとりましょう(笑)
また、キャラの選択肢は少ないですができるだけ獲得できそうな上級タイルの建築物を作って強いキャラを選びましょう
3~4番手 依頼、ラウンドボーナス、国と重役の組み合わせ
一番強い組み合わせを選べます。また、2ラウンド目に出てくる上級タイルが強い場合は1番手よりも強くなる可能性を秘めています。依頼は見ておく必要がありますが、取れるキャラなどの噛み合わせを考慮する必要は上級タイルよりないです。できるだけリソースが稼げる依頼が並んでいるなら取ればいいというだけです。

あとは過程の話。
ラウンドボーナスをどこで取るか。
実はこのゲーム、発電を毎回頑張る必要性は薄いです。頑張りすぎると、手番が遅れて、強力な上級タイルで捲られたり行きたいアクションスペースにいけない可能性があります。
中途半端に頑張るのではなく、高得点が取れそうなラウンドを見極めてドカンと発電しましょう。

ここであまり語りすぎるべきでもないと思っているので、とりあえずキャラピックの基準と発電のタイミングを考えることが重要であると覚えておいてください。

また、バラージの”わからない”は勿論人によって違うと思いますが大きく分けて2種類あると思ってます。
1 何が強いのかわからない
2 どういう風に動いたらいいかわからない

1に関してはバラージをやりこめば次第にわかってきます。2に関してはワーカープレイスメントに対する慣れも必要な可能性もあるので、他のゲームにも手を出してみて優先順位の見極めなどを学ぶといいかもしれませんね。

最後に、よく頼まれていたバラージのレッスン(同卓して教える)をやめることにしました。
理由は僕がどう楽しんだらいいのか分からなくなるからです。
ワーカープレイスメントを教えるというのは難しく、その人に対しての必要なアドバイスは「今何のアクションをするべきか」ということになりがちです。
これには2つ問題点があります。
・アドバイスした人が手を打っていることになる
・その人が必要なアクションが自分もやりたいアクションだった場合、自分を苦しめることになる。

特に二つ目の話が深刻で、どういう心構えでゲームに臨めばいいのかわからなくなります。恐らくこれはバラージでなくともワーカープレイスメントのゲームでアドバイスをしようとするとこうなると思います。

自分自身がゲームを楽しめ無くなったら、バラージwikiの更新などを続けることもできなくなりそうなので自分自身のことを考えてレッスン活動は今後やめることにしました。(※普通にバラージで遊ぶ分には大丈夫ですが、ゲーム中一切のアドバイスをしなくなると思います)
僕のアドバイスを受けたり、インストを聞いてくださった方ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?