正確な自己理解が自らを活かし、正確な他者理解が多様性を育む

この世界にはフィジカル(肉体)に富んだ者がいればメンタル(精神)に富んだ者もいる。

また、理性に富んだ者がいれば感性に富んだ者もいる。

理性も感性も、フィジカルもメンタルも弱いという人も落ち込む必要はない。

大事なことは正確に自己を理解することだ。

人間は時に、理性に適性がないのに自分には理性があると勘違いしたり、また感性が低いのに自分は感性が高いと勘違いすることがある。

自分自身を正確に知らなければ、自分を活かせるフィールドには到達できない。

自己啓発本などでは時に自信を持つことが良しと記載されるが、大事なことは自信を持つことではなく自信の置き場なのだ。

例えば、数学は苦手だが、絵画は得意だと自覚していれば、必然的に自分が闘うフィールドは絵画の世界になる。

このほうが誰にとっても得があるのだ。

「名選手が名監督になるとは限らない」という言葉があるが、これは本当にその通りだ。名選手はついつい自分ができることは他人もできるものだと勘違いをしてしまう。これが過ちの最初の1歩だ。

音楽バンドのなかで最も注目され、評価されるのは大抵の場合ボーカルだが、ドラムの適性がある者やベースの適性がある者がバンドに加わっているライブに一度行ってみるといい。自分の才能を活かすことがいかに大事かが、よく観察すればわかるはずだ。

正確な自己理解は自らを活かし、正確な他者理解は多様性を育む。

そんな社会になることを私は待ち望んでいる。

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