第2回ジサスタグラム たつ。

ジサスタグラムは過去に自殺を考えたことがある人が、なぜ自殺をしたいという思考にいたってしまったのかを追求する企画だ。

ジサスタグラムは、いま自殺を考えている人に対してメッセージを届けるという目的で作られた。

自殺を考えている人に、ポジティブな言葉なんて届かない。

でも、同じように自殺を考えている人の言葉なら届く可能性がある。

そんな可能性を信じて、第2回ジサスタグラムを始める。

↓第1回目はこちらから。

第2回目のゲストは『たつ。』さん。

たつ。さんは東京都のIT企業に勤める28歳の女性だ。

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清水「たつ。さんが自殺を考えたのはいつの話ですか?」

たつ。「私が大学生の時で、年齢は20歳でした」

清水「その時のことを詳しく教えて頂いてもいいですか?」

たつ。「はい。私は当時、所属してた部活で部長を務めていたのですが、大きなイベントをするにあたり部長としての業務が増えた時期がありました。そのとき、人とのやりとりをするのにかなりエネルギーを使ってしまって、精神的に弱ってしまった時期があったんです。それで大学を1週間くらい行かなくなった時期があって、その時にずっと自殺を考えていましたね」

清水「その時、自殺を踏みとどまれたのはなぜですか?」

たつ。「当時、ルームシェアをしていて、同じ大学の人と一緒に住んでいたんですが、その人たちがいなかったら確実に死んでいたと思います。毎日インターネットで死に方を検索してたので。苦しいことを共有できる友達は大事ですね」

清水「いまでもそのご友人とは連絡をとっていますか?」

たつ。「はい。また機会があれば一緒に住もうよって、たまに話したりしていますね」

清水「自殺を考えたのは人生においてその1回だけですか?」

たつ。「いえ(笑)。いまでも死んでもいいかなって思う日はよくありますよ。ちなみにそういう感情が自分のなかで巻き起こったのは10歳の時からです」

清水「10歳の時はなにがきっかけで、そういう感情になったのですか?」

たつ。「まわりの人たちが優秀すぎて、自分ができないことがとても嫌でした。勉強もそうですし、体育もそうです。」

清水「なるほど。いま自殺を本気で考えている人に対して、なにかメッセージはありますか?」

たつ。「そうですね。とにかく沢山寝て、美味しいものを食べてくださいって言いたいですね」

清水「たつ。さんも落ち込んだときはそうやって解決しているのですか?」

たつ。「そうですね。落ち込んでいる時は何も考えず、とにかく寝たほうがいいですね。あと、私の場合は筋トレをすることで生きることの免罪符を手に入れていると思っています」

清水「筋トレですか?」

たつ。「はい。筋トレってとても苦しいんですよ。苦しいことをすることでより苦しいことを忘れるというか。そんな感じですね」

清水「本気で自殺を考えていた20歳の時と今で変わったことはなんですか?」

たつ。「20歳の時は死にたいっていう気持ちと同じくらい、死んではいけないっていう気持ちがとても強くて、だから辛かったんですが、いまは死んでもいいかなっていう感じで、死をカジュアルに捉えられるようになってから少し楽になりましたね」

清水「なるほど。たつ。さんはいま何をしている時が一番楽しいですか?」

たつ。「これといってないんですが、しいて言えば友達と話をしているときですかね」

清水「いま、生きていてよかったと思いますか?」

たつ。「とくには思ったことないですね…。生きていてよかったと思えるほど、自分が何かを成したと言えないので」

清水「何かを成さなければ、人は幸せにはなれませんかね?」

たつ。「人によるんじゃないですかね?私は何かを成さないと自分に価値は無いと思っていますが、他の人はそうではないと思いますし…。その人が満足できれば何でもいいと思います」

清水「そうですね。ありがとうございました」

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たつ。さんは最後に「いま苦しんでいる人がいるのであれば、仕事とか学校とか人間関係とか、すべて投げ出していいと思います」と言った。

投げ出すことで助かる命があるならば、ぜひ投げ出してほしいと私も思った。


※ジサスタグラムではインタビューをお受けしてもいいという方を募集しております。













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