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絵本の読み聞かせ、どっちを先に読むか悩ましい

「どっちを先に読んだらいいですか?」
絵本講座のときに、
園や小学校で読み聞かせボランティアをしている方から
質問されました。

どっちというのは、この2つの事です。
A 短くて愉快な話
B じっくり聞いて欲しい物語



わたし自身も、保育園で赤ちゃんから、小学校で6年生まで
17年間読み聞かせを続けています。
現場を知っているので、このご質問の意図はよくわかります。

長くやっていても、毎回毎回読む順番はじっくり考えます。

具体的にどうするのか

「どっちを先に読んだからいいだろうか」と悩んだら、
まずやってみて欲しいことがあります。

それは、「教室で実際読んでる状態をイメージしてみること」

例えば、
Bを読んでAを読んだら、教室はどんな空気になりそう?
Aを読んだあと、どんな反応がありそう?
Bは、余韻を楽しむ様子が見える?

想像してみて、よりリアルにイメージできた方で、
とりあえずやってみませんか。

その場を知っている人が決める


世の中には、正解的なものがいっぱい流れてはいるけれど、
いろんな子がいて、いろんな環境があるのだから、
その場を一番知ってる人が決めていい。

それでもし、うまくいかなかったらまた違うバージョンを
試してみる。でいいのだと思います。

なぜなら、読み聞かせは、一回一回、
その時間、その日の気分を持った人が集まって作る偶然性の高い空間です。

おとなしいクラス、1時間目が算数のテスト、運動会前のせわしない時期
パンチのある笑い声がある子がいる、上品な声の読み手、読者参加型が得意な読み手・・・ちょっと考えただけでも、あらゆる可能性が見えてきます。

読み聞かせは、ゆらぎのある柔軟な世界です。
そこには、絶対の正解は存在しにくいんですよね。

空気の中の人が試行錯誤しながら、
やり方を見つけていくしかないわけです。

子どもたちも自分も、
しっくりくるまで試しながら、
心地よい世界を作って欲しいと心から応援しています。

正直めんどくさいし大変ですけど、
それが読み聞かせの醍醐味とも言えるのです。


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