ちょっと早かったよ

 5月29日16時14分、叔父が天国に旅立ちました。

 4月に体調が悪いという事で検査した結果、ガンが全身に転移しておりすでに手の施しようがない状態だと診断されていました。

 一縷の望みをかけて入院して手術を試みようとしたのですが大量出血の可能性が高く体力が持たないだろうという判断でそれもかないませんでした。

 亡くなる3日前にお見舞いに行った時は高熱にうなされながらも気丈に笑顔で迎えてくれましたが顔色も悪くもう長くないことを感じさせました。

 それから水曜日に容体が急変し帰らぬ人なりました。

 ある程度心の覚悟があったとはいえ母から訃報を聞いて妻に伝える時にはこらえきれず涙があふれて止まりませんでした。

 しばらく二人で泣き明かして落ち着いてから従妹に連絡をしてお悔やみを伝えるとそこでもまたお互いに涙があふれてきて会話になりませんでした。

 叔父と私は子どもの頃から馬が合いとても仲が良かったこともありショックと悲しみでその夜は眠れませんでした。

 翌日の木曜日は妻の仕事の都合で通夜には遅れて参加したのですが、一晩で気持ちがだいぶ整理できていたので落ち着いて叔父と対面できました。

 さすがに涙は出ましたが私より妻の方が号泣しておりそっと肩を抱いてなだめました。

 叔父は賑やかな事が好きだったので通夜はつとめて明るく思い出話に花が咲きました。

 この時にようやくああ、叔父はもう亡くなったんだと心にスッと現実を受け入れる覚悟が出来ました。

 夜遅くまで従妹と旦那さんを中心にあれこれと話してその日は帰りました。
 
 そして昨日はお葬式でした。

 叔父は地域活動家として市内では有名で顔がとても広い人でした。

 それが理由かどうかはわかりませんがお葬式には市長さんまで参列していたのには驚きました。

 お葬式の始まる前には叔父の大好きだった松山千春さんの曲が流れており、それがまた泣かせるバラードばかり選曲してあって思わずウルッと来てしまいましたが何とか泣かないで式を迎える事が出来ました。

 叔父の宗派は神道なので祭詞をあげてもらいます。

 それから玉串を捧げて最後に喪主の従妹の絞り出すような涙声で挨拶をするところでこらえきれずにまた涙が滝のように出てしまいました。

 出棺の前に棺に叔父の趣味だったミニカーコレクションや松山千春さんのタオル等をご遺体に被せてそれから花を詰めて出棺です。

 叔父の人徳か参列者の方がこれまで体験してきた葬儀の中でも一番と思うくらい多くみんなに愛されていたんだなと思うとまた泣きそうになりました。

 火葬場に向かう車は甥っ子が運転してくれたのですが、この子も叔父には人一倍可愛がられておりやっぱり寂しいねとポツリと呟いたのが心に響きました。

 火葬が終わるまでは食事をしてからは待合室で待っていました。

 つい先日祖母を亡くしたばかりなので従妹たちとも久しぶりというわけではなかったのですがそれでもあれこれと話すことはあり時間を持て余すことはありませんでした。

 火葬が済んでからは叔父の自宅に戻って帰家祭が執り行れました。

 神主さんに来ていただいて再び祭詞をあげてもらって玉串を捧げます。

 帰家祭がすべて終わる頃には夕方になっていました。

 神主さんが帰られた後に親族でお茶を飲んで少し話をしてから解散しました。

 今回叔父の死により親族が集うことになりましたが次に集まる時には楽しい事で会いたいねとみんなで話しました。

 1日の中で何度も感情が揺さぶられたこともありさすがに少し疲れましたが無事に叔父を見送ることが出来てよかったです。

 帰り際に従妹に来てくれてありがとうねと言われましたが、目の下に隈がくっきり出ておりげっそりとした様子がやはり親を亡くすというのはそれだけ辛い事なんだなと思わされました。

 妻の父もかなり前に亡くなっているのですが妻が立ち直るまでにはかなり長い時間がかかったことを思い出しました。

 私の両親は健在ですが父は老いが目立ち、母も口はまだまだ達者ですが確実に自分の身の回りの事が出来なくなってきています。

 これからはより両親を大切にしなくてはと強く強く思いました。

 叔父は今頃8年前に亡くなった叔母と再会して楽しく過ごしていると思います。

 法要がこれからしばらく続きますのでまた親族と会えるのが嬉しくもありこれは叔父が繋いでくれた縁だと思います。
 
 大好きだった叔父さん、いつかまた会える日を約束して。

 さようならは言わないよ。

 

 そんな理由でここ数日noteの世界を全く見る余裕が無くてスキやコメントをくださった方に返事が出来ずに大変申し訳ありませんでした。

 明日からは通常運転でのん気な四畳半エッセイとご飯話に戻りますので皆様何卒よろしくお願い致します。

 とりとめのない身内話で失礼いたしました。

 とりあえず、ただいまです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?