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気づいたら秋になっていた

 すっかりnoteを放置してしまっていた。前の記事はWBC現地観戦記だからまるまる野球のシーズンは書いていなかった。我が読売ジャイアンツはもう秋季練習に入っている。監督も交代だ。推しは来季から選手会長だし、色々新しいことが始まっている。私も6月に数年ぶりの人事異動があった。職場が変わると「仕事大丈夫かな?」よりも「野球観に行けるシフトにしてくれる上司かな?」の方が気になってしまった。

 先週、秋季練習の見学に行った。推しの大城選手はお休みだったが溌剌とした選手たちの動きや表情は仕事で鬱屈としがちな私の心に随分元気を与えてくださった。今年はファンサービスも復活していてそちらの盛り上がりも見られた。

 私はコロナ禍前からサインをいただく機会があるときは「お願いします」「頑張ってください」だけではなく何か一つでもお話をしてみようと思っている。いつも遠くやテレビで見ている選手にお会いできるなんて一生に一度かもしれない。ならば後ろの方をお待たせしない程度にお話ししたい。以前、吉川大幾さんが現役の頃、即席サイン会が始まった時も「お怪我の具合はいかがですか?」と聞くと、そんなこと言い出す人はいなかったせいか吉川選手が顔を上げてくれた。「もう大丈夫ですよ。ありがとうございます」という返しはファンとしても安心するものだ。

 今回、あの大勢選手にサインをいただいた。その前に別メニューで練習をしているのが気になった。9月に復帰してきたが、まだ本調子ではないのだろうかと。
もうすぐ自分の番かと思うとバクバクしたが、お話しする内容を整理して聞いてみた。「お体の調子はいかがですか?」(毎回質問がやっぱり職業病だな)の問いに
「徐々に良くなってますよ」。その一言でやっぱり9月は完全復活じゃなくて、だいぶ無理して上がってきてくれてたんだなと察した。確かに左は半袖だったが、右上肢はアームスリーブをつけている。しかし間近で見る大勢選手は、やはりちょっと日常生活で自分の周囲で見ることのないような惚れ惚れする筋肉質と、私が小柄ということもあるが見上げるほどの長身は努力の賜物だと感じた。他に、カバンにつけていた顔面キーホルダーに照れ笑い、そしてズムサタで見たお兄さんが勤務しているというクワムラハムの通称「ぶくぶくハンバーグ」をお取り寄せした話などをすると非常ににこやかに「まーじっすか?ありがとうございます」と丁寧に答えてくださった。夢のような時間だった。

 「徐々に良くなっています」のレベルなのにその後も大勢選手はおそらく1時間近くファンサービスに応じていた。後の人がだんだんサインも写真もと両方希望するようになって「え?」と思ったが、それにも丁寧に答えていた。面識のないファンの方に聞いたところ「普段は今何時ですか?って聞いてその後数人対応したらすみません、時間になってしまってと言って戻られるんだけど、今日はみんなに対応しようって決めてきてるのかもしれない」とのことだった。ありがたいと共に、無理をさせてしまったのではと心配になった。

 つい、ファンサービスに感激していたが、次回はもう少し練習そのものでまた何かを学びたい。先週の見学時には新コーチ陣はいなかったので新しい体制はどんな組織になっているのかも楽しみだ。

 これを書いている間にテレビではオリックスがCSを制した。
来年はこの時期もジャイアンツが試合をしていますように。

 


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