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Ⅰ 低学年で覚えて欲しい生活スキル    6 机の上の使い方 その2

1️⃣ ノートと教科書、筆箱の置き方を覚える。 【育て方】 

 家庭では、食卓の上の使い方をマナーとして教えるといいでしょう。ご飯や汁物などの置き方を教えるのです。
 「物を置く位置が決まっていて、それには意味があるのだ」と学ぶからです。そして、それを「覚えて守っていかないといけない」と知るからです。この経験が、学校で机の上の使い方を学ぶときの、知識に繋がります。


【セリフ】「やりとり」を使っています。

「いい?ちょっと難しいと思うけど食卓に配膳するときのマナーを教えるね(「想像」)。本物を置いてくから、見ててね。」
「マナー?」
「そうだよ。知識として覚えておいてね。知った上で、あとから自分で工夫して使いやすいように、変えてもいいからね(「覚えて」)。」
「分かった。」
「手前左にご飯、手前右に汁をくんだよ(「覚えて」)。さぁ、置くよ。」
「左にご飯。右に汁だね。」
「そう。すぐ覚えたね(「共感」)。次に、置くのは、右の奥にメインのおおかず、左奥に第二位のおかずだよ(「覚えて」)。」
「分かった。右にメイン、左に二位だね。」
「漬物とかは、このようにそのおかずの間に置きます。これで、完成です。」
「だいだい、分かった。」
「だんだん、覚えていこうね。どうしてそうするのか?それも、
 だんだん教えていくね。」
「みんな、意味があるだ。」

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2️⃣ 机の中の使い方覚える。 【育て方】

 「これは、ある一定の枠に中にものを取り入れるスキル」を前提としています。そのスキルの育て方は、「Ⅰの1のその10」に書きましたので、参考にしてください。

 視覚認知(見て学ぶこと)に問題がある場合は、なかなかうまくできないので視覚認知を鍛えてください。「Ⅰの5のその5」に詳しく書いてあります。感覚統合の考え方です。手軽に即効性を期待するなら、家庭用トランポリンがいいでしょう。

 どうしても視覚的に伸びてこない場合は、長期記憶で補います。つまり、「片付方を考えささない」で「片付けたものを覚える」のです。片付いた写真や図を見てその通りに片付ける練習をしましょう。

3️⃣ 机の中の物の出し入れを、素早くできるようになる 
【育て方】

 これは、感覚統合が完成しているのが前提です。体や手指の使い方が完成していないと、なかなかできるようにはなりません。感覚統合については、2️⃣でも書きましたが「Ⅰの5のその5」に詳しく書いています。

 「素早く出し入れをする」経験をして、将来に備えるためには「お手伝いをたくさんさせる」のがいいでしょう。
 夕食のときに、テーブルの準備を手伝う例で書きます。

【セリフ】「やりとり」を使っています。

「食器を出すのを手伝ってくれる?」
「いいよ。」
「今日は、バンバーグだから、ナイフとフォークを4本ずつ出して。」
「どこにある?」
「そこの引き出しだよ(「覚えて」)。4本ずつね。テーブルの置いてね。」
「ナイフ4本。フォーク4本。」
「そう。よく分かったね(「共感」)。あっ、急いでよ。それから、ハンバーグが焼けたから、皿も出して。」
「えっ?皿はどこ?」
「そっちの棚(「覚えて」)。一番大きいのを4枚ね。」
「はーい。」
「こっちの持ってきてよ。フライパンから、載せちゃうから。」
「ハイ、ハイ。」
「『ハイ』は、1回でいいよ(「覚えて」)。」





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