見出し画像

Ⅰ 低学年で覚えて欲しい生活スキル   3「チャイム」と「時計の見方」 その1


 この項目には、2つの補助項目が付いています。まず、それを紹介し【解説】します。
 
1️⃣ チャイムと共に行動することの意味とその大切さを知る。
  【解説】

 小学校は、自立にむけて育てていく方針があります。そのため「自分で時間を見て行動すること」を求められます。しかし、各自が時計を持つのが難しかった慣習が残っていています。つまり「時計を持っていないので、チャイムで時間の変わり目を知らせます」ということです。
 そのチャイムの音を聞いて、素早く自分で次の行動に移らなければならないのです。
 
 因みに、昭和の40年代まではベルで技能職員さんが知らせて回っていました。現在では電気時計で自動的に「イギリスのビックベン」と同じ音が鳴ります。

2️⃣ チャイムの補助として、時計を読めるようになる。どこにあるか、いつ
  見るのかも覚える。
【解説】
 最近の小学校は、更に「自立の行動」を進化させています。「チャイムが鳴る少し前に教室に入って、次の授業の準備をすること」を子どもに求めています。
 そのために、運動場のどこからでも見られるところに時計を配置しています。廊下や各場所どこにいても時間が把握できるように時計を配置あります。チャイムのなる数分前に、音楽を鳴らす学校もあります。つまり「時計を見て、チャイムが鳴る数分前に自分で教室に入りなさい」ということです。
 だから、1年生には学校案内のときに、どこに時計があるかをいちいち教えます。そして「これを見て行動してね」と教えます。

 この時計の取り組みは、聴覚認知《聞くこと》が苦手な子どもにも効果があります。聴覚認知の苦手な子どもは、チャイムを聞き逃して遅刻することがあるからです。そんなことで、先生に叱られてしまい不登校になった子どももいます。 
 
 因みに、注意集中が苦手子どももチャイムを聞き逃します。このタイプは時計を見るのも忘れてしまいます。だから「周りに子どもが帰り始めたら、あなたも帰ってきなさい」と教えます。もちろん「覚えて」を使います。さすがに、ぞろぞろ全校生徒が教室に帰っていくのを見逃すことがないからです。
 その他、先生が講じる手段としては、クラスメイトに「お知らせ係」を頼んでおく方法があります。

【セリフ】
「○○君。悪いけど、チャイムで教室に帰ってくるときに◇◇君も『帰る時  
 間だよ』と言って、一緒に帰ってきれくれませんか?〇〇君に、お願いし
 てもいい?」


本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。