親父の一番長い日
先日、一通のメールが来ました。
「大動脈弁狭窄症と診断されました。」
突然のことで驚愕。
何か重い病気なのでは?
心配になりました。
当人は、「自覚症状がなく、軽い状態だから今は、心配する必要はないよ」と言っています。
それでも、心臓の病気であることに変わりありません。
今年で50歳。そんな父親からのメールでした。
心臓に負荷がかかって突然に亡くなるような人もいる中で、いくら「心配不要」と言われても、どうしたって不安に思います。
僕が大学進学を機に実家を出てから三年半ほど。
実家を出たばかりの頃は頻繁に連絡が来ていました。
最近は、必要最小限のことだけです。
僕の読書のきっかけであり、旅行のきっかけであり、子育てのモットーがあったとするならきっと「好きなようにやらせる」。
そんな環境の中でとても自由に色々やらせてもらいました。
一方で、だらし無さにきびしく、人一倍責任感が強く、それでいて酔っ払うと収拾がつかなくなり、鼻が赤くなり、何を考えているのか分からない。
でも、やさしい。
そんな父親の突然のメールにどうしていいのか?
ふと、考えてみると…
今年、父親と面と向かって会ったのは2回だけ。
仮に、80歳まで生きるとして、あと30年。
今年のペースでいけば会えるのはあと60回。
こう考えてみると、本当に少ないですよね。
18歳まで毎日のように顔を合わせてきたわけです。
見飽きていたし、「なんだよ!!」と思うこともありました。
それが当たり前でした。
当たり前だからいつからか蔑ろにしていたのかなと反省しています。
今まで、何かしてあげたことなかったんじゃないかな?
僕が中学生の時、なぜなのかは覚えていないのですが、市立図書館でさだまさしのアルバムを借りました。
何だったんかな?
PCの中にアルバムをインポートしたので、今もすぐに聞ける状態にあります。
それを思い出して、先程まで聞いていたのですが、『親父の一番長い日』。
純粋に感動しました。
歌詞は娘が生まれてから嫁ぐまでのお父さんの姿を描いています。
そして、「娘さんをください」。
この日が親父の一番長い日であると。
僕と状況は全く違います。
だけど。
だけど。
感情を押し殺し、素直になれず、不器用だけど…
でも誰よりも子供を愛していて大切に思っている。
そんな姿が被っているように感じました。
年末年始、親孝行してみようかな?
ちょっぴり。いや本当は、すごく恥ずかしいけれど。