天鳳の技術④(勝負手はまっすぐ、アガりやすく)

リーチというのは先制できればそれにこした事はないが、相手にリーチをかけられた時は一気に場が緊張し、しばしば心の葛藤に直面するものである。自分の手が価値のないものならば全力でオリればいいのだが、不幸にも?勝負手だった時には様々な選択から最善の一手を導き出さなければならない。 
ただ前回お伝えした通り、判断を簡単にするためには「打点とアガりやすさ」こそがポイントとなる。

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東三局の10巡目。しかし下家がすでにリーチをかけている。周りはそこまで押している様子はない。そんな中で上の手牌。
三色同順の1シャンテンで8筒でも入れば最高だったが、全てが崩れるツモ7萬。中盤も過ぎて、あまり回り道はしたくない。この状況での最善の選択とは、、?

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実戦では打9筒。
他に役のない安手であればドラ単騎での追っかけも選択肢の一つだろう。しかし跳満以上が見えるこの手では何よりもアガりやすさを追求したい。一瞬はフリテン含みだが、一応ワンチャンスになっている9筒を切り、4−7筒引き戻しや8筒ツモからの三色狙い。そして、、

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最高の7筒ツモ。そしてその勢いのままにリーチと出る。その結果、、

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結果としては裏も乗り、倍満で2着で終了。トップ目はかなり遠いことから最高の結果となった。
振り返ればこのリーチは間違い(リーチ者の現物で高めハネ満はダマが当然。嬉しさのあまりやり過ぎてしまった)である。ただ打点のあるこの手牌で最終形のアガりやすさを意識した9筒切りは最善の一打で、リーチを受けていても焦らなかった結果だった(「立直をすればアガりにくくなるんじゃない?」との批判はその通り)。

リーチに向かっていく事は怖い。その怖さが焦ったリーチやアガリ逃しを生む。平常心。勝負手はまっすぐ、アガりやすさを優先して打つことが必要なのだ。

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