天鳳の難問①(「正解」を出す難しさ)

反省録⑤で言ったように、麻雀は数理的な技術に加え、心理的な駆け引きが要求されるゲームである。そのような特徴がある以上、似た手牌でも正解というのは変わるものだ。またその一打が正解だったとしても、運の要素も大きいため、結果としては不正解ともなる。最近では統計的なデータから「正解」(の可能性が一番高い打牌)を導けるようにはなってきたが、それでもまだまだ満場一致の「正解」を示すことはできない、それが麻雀だ。

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東三局の親。点棒的には平たい状況。対面が二つ仕掛けて筒子のホンイツ模様。そして9巡目に上家からリーチが入った一発目。
親でチャンス手の聴牌のため、五萬切りというのは確定だろうが、リーチをかけるか否か。一応現物ではあるのだが、安めで1500点、高めでも5800点。、、、どうするか?

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少考の末、導き出した一手は、リーチ。
現物ではあるのだが、対面が筒子寄りであることから下家もあまり筒子は切らないのではないかということと、あとはやはりダマでは打点が低いことから下した決断。その結果は、、。

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上家に満貫放銃。
牌譜を見返してみると、ダマにしておけばおそらく下家から8筒が出た可能性は高そう。この選択は正解なのか不正解なのか、、。

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同様のケースでもう一局。東一局の親で下家と対面に仕掛けが一つずつ。そして12巡目にテンパイが入る。ダマで5800点。ここでの選択は?

前回のことも頭にあったのか、ここではダマを選択。枚数が残り4枚、全体的にダマであれば出やすそう(特に八萬)なことが大きな理由。そしてその結果は、、

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予想通りのダマ一発ツモ。裏ドラ次第で8000点オール。

リーチをかけるかというのは、牌効率などとは違って、経験がものをいう判断技術である。またルールや対戦相手によっても大きく変化する分野だろう。
振り返ってみても、1例目に比べれば2例目の方がダマ寄りであり、1例目をダマ、2例目を立直という人はなかなかいないだろうと思う。
ただその結論に自信を持っているかというと全くそんなことはなく、何か見落としている重要なファクターがあるかもしれないという不安もある。

麻雀がよりメジャーになってデータも積み重なっていく将来、この件に関して何か答えが出るのを待ちつつ、自らもこういった疑問を実践の中で解消していかなければいけない。

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