天鳳反省録⑧(相手の立場を知る)

 麻雀というゲームは、数字を扱うパズル的な側面がある一方で、対人ゲームであることから心理的な側面もあり、相手の思惑を推理することは多い。確かにプレーヤーによって思考・選択が異なる場面はあるものの、「この状況では99%のプレーヤーがこう考える」という場面も少なからずある。特に鳳凰卓のような、「間違えない」人が多い場では、点棒状況などから相手がどのように打つか、こちらが起こすアクションに対してそれぞれの点棒状況にある相手がどのような反応を示すか、それを推測できないことには絶対に勝ちきれないと断言できる。
 だからこそ、この場面を冷静に判断して打つべき手もあったのだが、、、。

画像1

オーラスで断トツのラス目だが、配牌でチートイツドラドラの1シャンテン。早めに字牌単騎で立直して、出あがりを期待しつつツモりに行くというのが理想。しかしなかなか聴牌することができず、7巡目には3着目の下家から立直が入る。対面がその宣言牌をチー。そして、、

画像2

その直後のツモは一縷の望みをつなぐ南ツモ。聴牌だが、問題は待ちをどちらにするかということと、リーチをかけるかどうか。9萬は1枚枯れだが3索は使われやすい牌。どちらが最適だろうか。また、点棒状況的にはリーチしたいのはやまやまだが、立直してもアガリ目はあるだろうか。私の選択は、、

画像3

3索単騎のリーチを打った。が、これが間違いだった。

画像4

1巡もツモることなく、上家が下家に放銃し、ラスのまま終了。

冷静に場と点棒状況を見てみれば、3索単騎のダマが唯一の正解。

まずラス回避ゲームである天鳳のゲーム性とこの点棒状況を総合的に考えると、上家と対面が最も避けたいのがラスである親(私)に放銃すること。それに比べれば2着落ち、3着落ち回避の優先順位は低い。当然トップ目からみれば親が南家に安い放銃をするのが最高で、現段階で積極的に南家に振り込みに行くとは思えないが、捨て牌をみれば共通安牌はない。となると私の現物を切る以外に選択肢はないのである。それがこの結果となった。

そして更にダマを後押しする要素としては、下家が赤5索を切っているということ。シャボの可能性はわずかにあるものの、3索は安全そうに見え、他家が守備的に打つなら比較的出やすい牌である。

確かに、点棒的に一気に6000オール、8000オールを狙いに行きたい局面。しかしそれをグッと我慢して、確実性の高いダマ9600を取りに行く、そんな「相手の立場を考える」ことこそ、こそ天鳳で勝ち切る条件なのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?