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映画『怪物』を観た(ネタバレ含)

是枝監督の新作、坂元裕二さんの脚本、坂本龍一さんの音楽、、

映画「怪物」を観に行くことをすごく楽しみにしていて、前情報を入れないようにして公開日を待ち、公開してすぐに劇場に足を運んだ。



それぞれの視点から描かれる何気ない日常。自分の人生を歩んでるだけなのに、ずれて、すれ違って、思い込んで、傷つけて、、
子供たちの中にある広い世界が美しかった。昔作った秘密基地を思い出した。




ロケ地が私の出身である長野県だということに始まってすぐ分かった。


私は学生時代、通学で中央本線を使用していて、塩尻駅から甲府駅まで高校に通っていた。その中で、富士見駅〜信濃境駅間から見える景色が大好きだった。

富士見駅からしばらく走るとトンネルがあり、抜けるとすぐひらけた大きな空と谷の集落が見えて、窓の外に目をやると、古い赤い橋が見える。その橋が気になって調べたことがあるが、旧立場川橋梁というらしく、廃線になった線路だった。

ほんとうに綺麗だったから、絵に描いたことがあった。

走っている電車から見えるたった10秒ほどの景色を、何度も見て、記憶して描き起こした。

この映画で、旧立場川橋梁を舞台に、映像として美しいシーンになっているところがあって、怪物という映画を通してまたこの場所に出会えたことが嬉しかった。

映画っていつも、観た人のそれぞれの人生に寄り添っている。

怪物を観に行った日の前日は、日本中が豪雨だったけど、次の日、私のいる町の空は雲ひとつ無い晴天だった。



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