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ようこそ、いらっしゃいませ。「かいのどうぶつえん」では動物たちはすべて放し飼いです。残…

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ようこそ、いらっしゃいませ。「かいのどうぶつえん」では動物たちはすべて放し飼いです。残念ながら餌は食べませんが、どうぞ自由に遊んでいってください。

最近の記事

「オオタマオウギガニ」

ニューフェイス 第1回 今回は、脱皮したばかりのオオタマオウギガニ(Leptodius exaratus)です。 エビやカニ、地元の魚を集めた和歌山の水族館で、飼育員が撮影した動画がSNSで話題となっています。 映っているのは白くてモフモフで、体長4cmの丸くかわいいカニ。 その横には、脱ぎ捨てた茶色で硬い”脱皮殻”がならんでいます。 「歩く綿あめみたい!」「ぬいぐるみが欲しい」など数多くのコメントが寄せられています。 ちなみに、甲殻類のカニは硬い殻を脱がないと大き

    • 「シャチホコ&ニワトリ親子」

      記念作品シリーズ 第八回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。 そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 八回目は、2013年6月に公開した第100回目の作品「シャチホコ」(Shachihoko)と、 2006年6月に公開した、第1回目の作品「ニワトリ親子」 (Chicken Family)の二本立てです。 相模湾に面した近くの

      • 「武道館1966」

        記念作品シリーズ 第七回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。 そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 七回目は、2010 年1月に公開した第200回目の作品 「武道館1966」 (Budokan 1966)です。 イギリス・リヴァプール出身のロックバンド「ビートルズ」(The Beatles)が、ファースト・アルバム『プリー

        • 「ミミズク 」

          記念作品シリーズ 第七回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。 そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 七回目は、2011 年12月24日に公開した 第300回目の作品「ミミズク 」 (horned owl)です。 この年、3月11日にマグニチュード9.0の巨大地震が発生。大津波が宮城、岩手、福島の沿岸を襲いました。 さらに

        「オオタマオウギガニ」

          「ほろ酔いゾウ 」

          記念作品シリーズ 第六回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 六回目は、2015 年10月に公開した第400回目の作品、 「ほろ酔いゾウ 」 (tipsy elephant)です。 広報担当者からもらった、沖縄土産の貝をながめていて、 400回の記念作品の“ゾウの頭”に使おうと決めました

          「ほろ酔いゾウ 」

          「テディ ベア」

          記念作品シリーズ 第五回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 五回目は、2015年10月に公開した第500回目の作品「テディ ベア」 (teddy bear)です。 当初は、500回にふさわしい動物は?とか、あっと驚かせる動物は?などと意識しすぎて、迷いが深まってしまいました。 しかし、

          「テディ ベア」

          「ノアの箱舟」

          記念作品シリーズ 第四回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作。100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開してきました。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 四回目は、2017 年9月に公開した第600回目の作品「ノアの箱舟 」 (Noah's ark)です。 例年のことですが、春から夏のかけてはイベントや、メディアの取材が集中します。 記念作品のことは頭を離れなかったのですが、忙しすぎ

          「ノアの箱舟」

          「470級セーリング」

          記念作品シリーズ 第三回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで、新作を制作してきました。 そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 三回目は、2019 年8 月に公開した第700回目の作品「470級セーリング」 (470 class sailing)です。 第32回東京オリンピック2020の、セーリング競技に使われた小型ヨット470級は、2人乗りのレース

          「470級セーリング」

          「八百屋さん」

          記念作品シリーズ 第二回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで新作を制作してきました。 そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開。 このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。 二回目は、2021年8 月に公開した第800回目の作品「八百屋さん」 (greengrocet)です。 約2年に1回、必ずめぐってくる記念作品のテーマ選定には、いつも悩みます。 ところが、800回記念はすんなり決定しました。

          「八百屋さん」

          「オウムの胸像」

          記念作品シリーズ 第一回 「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週一回新作を制作してきました。ここでは100回目ごとの記念作品をご紹介します。 トップバッターは、2023年に公開した第900回目の作品「オウムの胸像」 (Bust of parrot)です。 いつものことですが、記念作品の制作には、あれこれ悩みます。 毎週発表の作品とは別に、900回作品はどうしようか?と思案を重ねているところへ、中欧のスロベニアを旅する友から、数点の写真が届きました。 お

          「オウムの胸像」

          「イカロスの翼」

          オリンポスの神々と人間のドラマ 第四話 今回は、ギリシャ神話「イカロスの翼」(Wings of Icarus)です。 名高き発明家で名工のダイダロスは、ミノス王の依頼で脱出不能な迷宮(ラビリンス)を建設。しかし、秘密を漏らしたと王に疑われ、息子のイカロスと共に迷宮に幽閉されました。 囚われの身のダイダロスは、鳥の羽根を蝋で接着して翼を製作し、親子で大空に脱出。 しかし、「高く飛ぶな」と忠告したものの、有頂天のイカロスは、ぐんぐん上昇し、やがて太陽の熱で蝋が溶け翼はこわ

          「イカロスの翼」

          「スフィンクス」

          オリンポスの神々と人間のドラマ 第三話 今回は、ギリシャ神話「スフィンクス」(Sphinx)の謎と 、どうぶつえん貝塚化の恐怖です。 結婚と出産をつかさどる女神ヘラは、妻を無視するテーベ国王をこらしめるため、スフィンクスを送りこみました。 美しい女性の顔と乳房、ライオンの体と尾、そして翼をもつ怪物は、テーベの峠で通行人を待ち伏せて、 「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足の生き物は何か?」 と謎をかけ、答えられないと食い殺しました。 恐怖で道を通る人も、交易も途絶する

          「スフィンクス」

          「パンドラ」

          オリンポスの神々と人間のドラマ 第二話 今回は、ギリシャ神話「パンドラ」(Pandora)が手に持っているのは、匣か?壺か?論争です 。 天上の火を盗んだプロメテウスと、彼がつくった人間(男)を懲らしめるため、ゼウスは息子のヘパイストスに人間の女の制作を命じました。 泥をこねて完成した絶世の美女に、ゼウスは命を吹き込み“パンドラ”(すべての神からの贈り物の意)と命名。 パンドラには、「開けるな」と言い聞かせて、匣(箱)を持たせ、プロメテウスの弟のエピメテウスに嫁がせま

          「パンドラ」

          「プロメテウス」

          オリンポスの神々と人間のドラマ 第一話 今回は、ギリシャ神話のプロメテウス(Prometheus)と、園長の闘病記です。 天上の火を盗み、人間に与えたプロメテウス。 激怒したゼウスは罰として、コーカサスの岩山に磔にしました。 夕方になると大鷲が飛来し、肝臓を食いちぎりますが、翌朝には再生。 すると、ふたたび大鷲が襲いかかります。 容赦ない拷問の刑期は、3万年でした。 話はかわりますが、長年にわたる暴飲暴食の祟りで、園長は2005年12月6日に「築地がんセンター(国立が

          「プロメテウス」

          『ごんぎつね』

          <新美南吉>シリーズ 第七巻 かいのどうぶつえん 園長です。 今なお、大切に読み継がれる児童文学作家、新美南吉(1913〜1943)の童話シリーズです。 第7回目は、教科書や絵本、アニメ映画や演劇などで広く親しまれてきた 名作童話『ごんぎつね』です。 山の森に「ごん」という名前の小狐が住んでいました。親も兄弟もいないひとりぼっちで、いたずら好き。ある日、村人の兵十が、川で捕まえた魚やウナギをコッソリ逃しました。 実は、病気の母親に食べさせるための大切な食料だったのです。

          『ごんぎつね』

          『おじいさんのランプ』

          <新美南吉>シリーズ 第六巻 かいのどうぶつえん 園長です。 今なお、大切に読み継がれる児童文学作家、新美南吉(1913〜1943)の童話シリーズです。 第6回目は、ランプ販売で繁盛した 孤児の物語、『おじいさんのランプ』です。 日露戦争(1904−5)の頃の話です。 山奥の村に巳之助という名の孤児がいました。十三歳で、子守りや使い走りなどなんでも引き受けて、一所懸命に働いていました。 ある時、人力車を引く仕事で町に出て、花のように明るいランプを見てびっくり仰天。ラン

          『おじいさんのランプ』