フジコ・ヘミング〜射手座魂を貫いた孤高の人
2001年だったと思うのですが、大阪・フェスティバルホールで、はじめてその演奏に触れました。軽い気持ちで聴いていた私は度肝を抜かれました。奏でられる音たちが光の微粒子となって、客席にビュンビュン飛び込んでくるのです。これが噂のフジコヘミングか!と驚きました。
胸元には大輪の白いユリがコサージュとなって飾られ、黒っぽい衣装を引き立てていました。それは匂い立つようなカサブランカでした。未だあんなにもユリが似合う人(ユリそのものと一体化している人)を見たことがありません。演奏が終