YK_yukasagi

レザーグッズデザイナー    トレンドに左右されない、貴方の人生に寄り添う製品を提供。…

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レザーグッズデザイナー    トレンドに左右されない、貴方の人生に寄り添う製品を提供。また、ライフスタイルとしてのファッションを、長く愛用する製品のデザイナーの立場から独自に提案しています。       キーワード:美しい色や音、暖かみのある素材、自然、異なる文化・知見への好奇心

最近の記事

金13:金の加工技術(金箔、その2)

おはようございます。 今日は雲もそれなりに厚くて、雨の気配はないけれど理想的な曇り、といった感じ。 金を金属同士で合わせて使う地金ではなく、木工や漆に使われる金素材について、以下の4つを学んでいく。 金箔 切廻し 金粉 金泥 昨日から学び始めた金箔には、伝統的な製法である「縁付金箔」と昭和30年代後半〜50年ごろから登場した「断切金箔」と2つの製法がある。昨日は縁付金箔に関して学んだので、今日は断切金箔が出来上がる工程を見ていきたい。 断切金箔昨日学んだ縁付金箔は、金箔

    • 金12:金の加工技術(金箔)

      おはようございます。 今日は天気が良いわりに雲が多くて、ちょっと見た目で損をしている晴れ、といった感じ。 金を金属同士で合わせて使う地金ではなく、木工や漆に使われる金素材について学んでいきたい。 金箔や金粉はほぼ同じようなものと思われがちだが、それぞれの金には種類ごとの違いがある 金箔はそういわれて思い出す折り紙よりちょっと小さいサイズの箔だけでなく、それを切り出した切り廻しというものがある。金粉はそれをアレンジした金泥と呼ばれるものに加工して使われることがある。 金箔

      • 金11:金の加工技術(素材編)

        おはようございます。 今日は薄曇りの空で穏やか。 さて、金属が持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる金工の、制作工程の鋳金、鍛金、彫金の3つの技術をみてきた。加工技術の最初に触れたように、これらは合金にしたり場合によっては金を地金からそのまま使う一方で、金に関して学ぶきっかけとなった漆などに用いられる金は金粉や金箔といった、独自の工程を経て加工されたものが使われる。 今日は原点に立ち返り、漆に使われる金素材について学んでいきた

        • 金10:金の加工技術(彫金)

          おはようございます。 今日はバケツをひっくり返したような雨で、雲だけでなく水飛沫が街を覆うような遠くが霞んで見える。 さて、金属が持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる工芸品、金工。その制作工程の鋳金、鍛金、彫金の3つの技術のうち、今日は最後の彫金を見ていこう。 彫金金属の表面に鏨(たがね)という特別な刃先のノミを使って、様々な形の模様を線で彫ったり、掘った部分に別の金属を埋め込んだりするもので様々な技法がある。 彫り

        金13:金の加工技術(金箔、その2)

          金9:金の加工技術(鍛金)

          おはようございます。 今日は雲はところどころあるけれど、それを避けてお日様が顔を出していて気持ちの良い晴空。 さて、金属が持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる工芸品、金工。その制作工程の、鋳金、鍛金、彫金の3つの技術に関してそれぞれ掘り下げて見ていこう。 昨日の鋳金に続いて、今日は鍛金を掘り下げよう。 鍛金金属の叩くと伸びて広がるという特質をいかした作り方で、この技法で作られた作品を打物と言う。 金属はそのままでは硬いので

          金9:金の加工技術(鍛金)

          金8:金の加工技術(鋳金)

          おはようございます。 今日は曇ってはいるけれど、だいぶ陽が差し込んで昨日から続く強い風も一旦は収まっている様で穏やかな朝。 さて、金属が持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる工芸品、金工。その制作工程の、鋳金、鍛金、彫金の3つの技術に関してそれぞれ掘り下げて見ていこう。 今日は鋳金から。 鋳金金属が高温で溶けるという性質を生かして、型に流し込んで固めて形をつくることを鋳金といい、こうして作られたものを鋳物とも言う。 型をつく

          金8:金の加工技術(鋳金)

          金7:金の加工技術

          おはようございます。 今日は昨日の曇り空を引きずって厚く立ち込めた雲から大粒の雨が降ってきている。 さて、金が素材としてどのように金属素材になるかを見てきたが、今日はその素材を使ってどう工芸品に仕上げていくのか、金に限らず金属の素材の加工技術の種類を見ていきたい。 金工 金工とは、金属を使って、金属が全般的に持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる工芸品を指す言葉。日本では弥生時代以来の長い伝統を有する技法が使われている。

          金7:金の加工技術

          建築部:2024年1回目、2日目

          おはようございます。 今日の東京は曇り、なんだか少しひんやりしている。 昨日は富士山の麓にある友人のロッジの2日目。前日の肉体労働による、筋肉痛では何かに襲われながら目を覚ます。 富士山の麓での目覚め 差し迫ったタスクがない今回の訪問の目的は、今後の活動内容の確認。皆夜更かししたのもあって、それぞれにそれぞれな感じで起きてくる感じ。僕は結局いつも通りの7時前には目が覚めて、一旦外に出る。辺り一体は石や倒れた木々に苔生す感じになっているのが納得なくらいしっとり。まだ少し寒

          建築部:2024年1回目、2日目

          建築部:2024年1回目、初日

          こんばんは。 昨日から富士山の麓にある友人のロッヂに来ている。 昨年の11月以来、今年初となる、こちらへの訪問。去年の活動はこちら。 今回は6名が車2台に分かれて、9時半に新宿・目黒をそれぞれ出て途中しっかり渋滞に捕まりながらも12時前には御殿場到着。 まずは腹拵え、ということでいつもの買い出し場所であるJAのすぐ近くにあるローカル中華へ。担々麺とチャーハンセットが¥780でびっくりしてたら、それぞれが一人前ずつな量が出てきて二度びっくりした後、JAで晩御飯用に野菜を仕

          建築部:2024年1回目、初日

          金6:金の精製工程

          おはようございます。 今日も気持ちの良い快晴。気温も高くて7時で19℃、街は静かでのんびりとした週末の始まり。 さて、昨日まで金の産地やその量に関して学んできたところで、今日は採掘された金がどのような工程を経て金の延棒になるのかを見ていきたい。この金の元となる鉱石から金属を取り出し、特殊な処理を施して最適な金属材料を作ることを冶金(やきん)という。 現在日本で唯一稼働している金山、菱刈鉱山で採掘された鉱石が金になるまでを具体的に見てみよう。 金の精錬・精製の流れ 鉱石

          金6:金の精製工程

          金5:金の生産量ランキング

          おはようございます。 今日は気持ちの良い快晴。気温も高くて日向ぼっこしてちょうど良いくらい。植物たちも水を楽しみに待っていそうな朝。 さて、昨日は日本の産地を年代を追ってきたけれど、今日は一旦世界に目を向けて世界の金の生産量と埋蔵量を見ていきたい。 こういうの見比べるのが大好きなので、それぞれを横に並べて見てみる。 金の産出量ランキング(上)        金の埋蔵量ランキング(下) 1位 中国      約370トン        オーストラリア 12,000トン 2

          金5:金の生産量ランキング

          金4:金の生産地

          おはようございます。 今日はどちらかと言うと曇り、といった感じのどっちつかずの朝。ちょっと肌寒いけど、日中は夏日になるみたいだから体調管理には気をつけたい。 さて、昨日金の素材としての特徴を学んだところで、今日はこの金がどこで採掘されているか、見ていこう。 日本の金山 マルコ・ポーロの『東方見聞録』などで「黄金の国」と呼ばれていたことからもわかる様に、日本ではかつて比較的多く金が産出され、国内に日本産の金が出回っていた(正確なことを言えば、マルコ・ポーロは日本に来ておら

          金4:金の生産地

          金3:金の種類:カラーゴールド

          おはようございます。 今日はどちらかと言うと曇り、といった感じのどっちつかずの朝。ちょっと肌寒いけど、日中は夏日になるみたいだから体調管理には気をつけたい。 さて、昨日金の素材としての特徴を学んだところで、今日はこの金が実際に素材にせよ製品にせよ使われる際にどのような形で加工されて使われているか、見ていこう。 純度 純金は軟らかく、その特徴(対応性の低さや素材としての美しさ)を活かす場合には良いものの、そのままでは加工品として機能しづらい。従ってほとんどの場合、別の金属

          金3:金の種類:カラーゴールド

          金2:素材としての金

          おはようございます。 今日は昨日の朝陽を取り戻すかのような快晴で、朝から既に「暑い」よりのあったかさ。 さて、昨日宣言した通り、今日から金に関して調べていこう。 と言った時に金(money)の様に読めてしまう「なんか違う感」、昨日の時点で少し気づいていたけど、やっぱり気になるな笑 かといって、ゴールドっていうのも何か違う気がして…。なるべく、早く「蒔絵」とか「金継ぎ」とか区別が容易につく、金を使った技術の話に移ろう。 されど、金のことを扱うのに、まず最初に金という素材はどん

          金2:素材としての金

          金1:序章

          おはようございます。 今日は最近の中でも稀に見る、土砂降りの朝。その雨っぷりが清々しいと思えるくらい理想的な雨の日。降るのは朝だけみたいだし、お休みの日に振られるよりもずっといい笑 さて、足掛け1ヶ月ほど学んできた漆に一旦区切りをつけて、今日からは新たな分野を学んでいきたい。せっかく漆に関して学んだ後なので、漆にまつわることを学べばその関係性もより深く学べたり、何か面白い気づきがあるかなと思う。そんな中で次に見ていきたいのは、金(Gold)だ。 蒔絵や金継ぎでも使われる金

          金1:序章

          ベランダガーデニング: バラ

          おはようございます。 今日は薄く曇がかかり、穏やかな朝。 昨日は30℃を超えるような地域もあったようで東京でも暑かったので、朝水やりした植物たちはさらに元気よく育っている。 そんな中で記録しておきたいのがバラだ。 樹高2mと1mを超えるものがひとつずつと、小さな鉢がいくつかあるんだけど全てがたくさんの花と蕾をつけている。 我が家で一番背の高い2mのバラの木が今年初めての一輪目の花を咲かせたとGWに書いたが、その木に現在4つの花が咲いている。一つの枝先から3つ纏まって咲いて

          ベランダガーデニング: バラ