徳久 望/Nozomi Tokuhisa

心が柔らかくなる瞬間を。

徳久 望/Nozomi Tokuhisa

心が柔らかくなる瞬間を。

マガジン

  • 心が柔らかくなる瞬間を。

    写真と言の葉。フォトエッセイ。

  • お酒と徒然。

    ひとりで呑みに行くのが好きだ。いや無論、いつの間にかひとりでは、なくなっている。独りの時間に考えていた事が隣りでグラスを傾ける人と共感しあう話になる。独りが1人になり2人になり、ふたりになる。そんな風にお酒の席で出逢った時間を綴る。

  • 現代短歌

    31文字で日常の秘密を。

  • 映画のような日常

    映画のワンシーンのような日常のキリトリ。

  • 弾き語り

    例えば夕暮れのベランダで。例えば眠れない夜の窓辺で。例えばあなたの隣で。爪弾く歌。

最近の記事

「あなたと出逢えてよかった。」と言うのだと思う。

「生きていてよかったなぁ。」と、思う瞬間があった。 先日。よく行くバーの20周年の記念で歌を歌わせてもらった。 実は、2年くらい前からお話を頂いていた。 普段は、バー営業をしているその店で スピーカーからギターの音を鳴らし歌う不思議。 リハーサルを終えて カウンターでビールをいただきながら マスターがこの店をオープンするまでの 紆余曲折を、聞いていた。 あの時こんな失敗があったから この道を選べて 今に至っている。 うまく行った事や失敗や絶妙なタイミングでの人との出

    • 心が目に見えるものだったらどんなにいいだろう。

      “自信”の無さは”自身”の無さなのかもしれない。 そんな事をiPhoneにメモしていた昼下がり。 心が目に見えるものだったらどんなにいいだろう。 積み木やパズルのように視覚化して積み上げる事が、揃える事が出来たら どれだけわかりやすいだろう。 そんな事をよく考える。 だけど だからこそ自分が何を感じてどう信じるか それが確かに人の心を創っていくように思う。 わかりやすくないからこそ 言葉にする前の感覚は、より伝わりやすいような気もする。 伝わってしまう気もする。

      • 雨の日の教室がなんだか好きだった。

        濡れた髪。 靴下を脱いでる同級生。 キュッとスリッパが鳴る音が響く廊下。 重たい雨雲。 昼間につけた電気が明るい。 それらが連れてくる少し気怠い空気。 いつもよりちゃんとしてないゆるさ。 雨の日の教室ってなんだか好きだった。 大雨の中、同じ箱の中に、みんながいる。 ちょっとした安心感。 ちょっとした特別。 ちょっとした非日常。 ちょっとした連帯感。 雨の日の教室ってなんだか好きだった。 そんな事を いつもの食堂でふと思い出した雨の日。 新聞を広げるおじさん。 テ

        • つい口遊んでしまったハナウタで。

          月が綺麗ですね。は、名訳だよね。っと、純水に話す人が、居たバーカウンター。 SNSを、眺めていると 月が綺麗は、月が綺麗だろ。っと、言う人をよく見かける。 確かに。 そうだよなぁ。 月が綺麗は、月が綺麗。 ただそれだけの意味の大切さだって必要だ。 だけど 話の論点は、ズレているような気もする。 I LOVE YOUを、じゃあ君は、愛してると訳してちゃんと意味を伝えられるのだろうか? その意味を伝える為の月が綺麗ですね。と言う訳だったんじゃないのか? それが素敵だ

        「あなたと出逢えてよかった。」と言うのだと思う。

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        • 心が柔らかくなる瞬間を。
          47本
        • お酒と徒然。
          6本
        • 現代短歌
          9本
        • 映画のような日常
          11本
        • 弾き語り
          17本
        • 【エッセイ集♯2】心が柔らかくなる瞬間を
          35本
          ¥1,000

        記事

          今月を見てって言うと同じ月を見れる夜が嬉しい。

          あ、おぼろ月だ。 立ち止まり見上げるとぼんやりと大きな月。 おぼろって響きがこの月を表す事に寄り添っているようでまた呟いてみる。 おぼろづき。 おぼろって意識しないと並ばない並びだよなぁ。 だけど すんなりと馴染んでいる不思議。 そんな事を思って考える。 いや、むしろ 感情は、言葉から馴染むようにその感覚を知っていくのだろうか? そんな事を てくてくと歩きながら考える。 言葉を知らなかった赤ん坊の頃 世界をどんな風に見ていたんだろう。 ○×△□? 見たあり

          今月を見てって言うと同じ月を見れる夜が嬉しい。

          曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。

          カーテンを開けると曇り空だった。 いや、ほんとは目を覚ました瞬間から気づいていた。 なんでだろ。 寝惚け眼を擦りながらコーヒーを飲む。 あったかいと感じる体感。 そっかぁ。と、ぼんやり思う。 気温や、カーテンの隙間から溢れる色。 例えばそんな風に 言葉にする前に身体はきっと気付くのかもしれない。 頭には、人生がインプットされていくけれど 身体は、もっとその前から 自然と一体になっているような気がする。 言葉になる前のそんな感覚に耳を澄ましていたい。なんてそん

          曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。

          イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

          夏が近付いてる気がする。 あなたは、それをどんな所で感じますか? カーテンから差し込む青い光が。 聴こえて来る鳥の鳴き声が。 少しずつ朝の時刻を早くする。 青い空と白い雲。 その立体感や色合いに季節の移り変わりを感じる。 スーパーの入り口に並び始めた手持ち花火。 半袖で、出歩く時間が多くなる。 今年初めてのアイスを買う。 冷たさの中にある甘さ。 今年の夏は、何をしますか? まだ梅雨も訪れていないのに 先走ってそんな事を聞きたくなる。 特別な事なんてなくても なん

          イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

          光は、そんなモノのような気がする。

          少し早く目覚めた朝。 背伸びをして空の色を眺める。 この空色ならあっちの方に歩いてみよう。 長く暮らしている町だからこそわかる事がある。 それは今この瞬間に輝くものを知っているという事だ。 繰り返している事の中にある光は、そんなもののような気がする。 「物事は、光の当たり方次第。それを知っていないと色んなものを見誤ってしまう。」 好きな作家が そう言った言葉を思い出す朝焼け。 毎日繰り返している景色に見飽きる事がない。 むしろその豊かさの深度は、色を深くしてい

          光は、そんなモノのような気がする。

          世界が見つけてくる「?」に耳を澄ましていたい。

          ブライドって 傷口に覆うカサブタみたいなものなんだよなぁと思う。 プライドが高いとか いらないプライドとかって言われたりするけれど ほんとは、心の弱いところや傷跡、コンプレックスみたいなものを覆っているモノのような気がする。 プライドがなければいいのに。ってだからそんなに簡単な事じゃないんだよなぁ。 きっとプライドと誇りって違うんだ。 プライドで守ってるものを、ちゃんと自分で紐解いて行く事が必要だと思う。 いらないプライドのカサブタをそっと捲るためには、その部分が自

          世界が見つけてくる「?」に耳を澄ましていたい。

          月に聴かせるように。

          この世界の生活は 月にとっては一つのおとぎばなしなのです。 昼下がり。 ぱらぱらと頁を捲りながら読んだ本の一節に、はっとする。 その本は、月から見たそれぞれの日常や人生の節々が小さな物語として淡々と語られていた。 そうなんだよなぁ。 月から見たらおとぎばなしにすぎない生活なんだよなぁと、遥かな気持ちになりながら。 だけど だからこそ それぞれの物語の中に居るんだよなぁと。 喜劇も悲劇も淡々と語られていく物語を読みながら考えた午後。 わかりあいたいとおもうけれど

          月に聴かせるように。

          映画のような日常

          #写真

          映画のような日常

          もしも数字だったら掛け合わせるのも割り切るのも運命だった?

          桃色のひかり溢れる。「曇り空が似合う」と言った春は遠くに 「カメラって香りもきっと覚えてる」そんなんばっか話したい事 もうやめた。関係ないし、泣いた歌とか知らない町の天気とか。 もしも数字だったら掛け合わせるのも割り切るのも運命だった? 私が私である事が哀しくなる者が「I」と名乗りました。 #今日の短歌 #現代短歌

          もしも数字だったら掛け合わせるのも割り切るのも運命だった?

          映画のような日常

          映画のような日常

          映画のような日常

          #写真

          映画のような日常

          眠れない夜に数えた羊達の群れが夜を渡る。

          自分の事を 悪い人と思いながら生きてるわけじゃないけれど タイミングによってそうなってしまう事があるよなぁ。 眠れない夜に限ってそんな事を考えてしまう。 きっと 良い人、悪い人がいるのではなく 良い面、悪い面。 良い時、悪い時があるのだなぁ。と、思う。 弁解のチャンスや挽回のチャンスって そうそうないのが現実だよなぁ。 だからそっと縁を切っていくしかなかったりもする。 切られた縁を結び直そうとしないことが大切だったりもする。 そんな経験を経て よそで陰口をよく聞く

          眠れない夜に数えた羊達の群れが夜を渡る。

          ばらの花

          ばらの花