呂后悪女論に物申す
漢の高祖・劉邦の皇后だった呂雉(呂后)は武則天(則天武后)、西太后とともに中国三大悪女に数えられているが、個人的に見て、彼女は単に嫉妬深かっただけではないかという気がする。劉邦の側室、戚夫人の一件や、息子・恵帝の異母弟にあたる劉如意の暗殺などは褒められたものではないけれども、韓信や彭越といった功臣を粛清したのは劉邦の猜疑心が発端で、呂雉の悪行に数えるのは違うと思う(実際に手を下したのは呂雉だったとはいえ)。ただ、恵帝没後に一族を(劉邦の「王は劉氏に限る」という遺言を無視して)