2022年に買ってよかった本10選
年末も近づいてき、残りの営業日数が1週間を切っているという企業も多いですよね。
年末年始は読書をしながらインプットや来年の計画を立てるという方も多いのではないでしょうか? そこで、今年(2022年)の読書で特に良かったという書籍を10選でまとめました。
年末年始の読書のご参考までに!
2022年に買ってよかった本10選
1. パーセプション 市場をつくる新発想
実は私個人も1番最初のキャリアは戦略PRを提供する会社のPRコンサルタントからスタートしていますので、本田さんのことは存じ上げていたのですが気になっていた「パーセプション」のことを詳しく解説している書籍でしたので読んでみました。
簡単に要約すると、
ということなのですが、認知編重型のマーケティングやPRだけでなく今の時代のPRの価値をパーセプションの解説を通じて発言いただいているような気がして、いまPRも仕事をしている人からすると自分自身の価値や誇らしさすら感じせてくれる内容でもあります。
パブリシティ→認識→行動の変容につなげるというのは、まさに今の時代のPRの価値ですよね。PRに興味のある方は、PR関連業に携わっている方は必読書かと思います。
また、こちらで「本田哲也」さん自身が書いているの書籍に関するnoteもありますのであわせてチェックしてみてください。
2. ブランドカルチャライズ
ブランドカルチャライズとは、進出先の国・地域の消費者の「知覚」に合わせてブランドの表現を調整することをさしています。
クライアント様でも海外展開されている企業様がいたり、自分自身でも越境ECビジネスを考えていましたので、手に取ってみました。
本書は、ブランドカルチャライズを実践するフレームワークとともに、海外進出の企画段階から現地での実行までを解説されています。
日本市場は、人口構造の変化・市場自体の縮小・インフレ・成長性等のさまざま要因が絡み合うことでシュリンクしているので、海外に活路を見出している事業者さんも多いかと思いますが、それぞれの国でのマーケティング・PRの展開に頭を悩ますことになるかと思いますので、海外展開を考えている方は事前に読んでおいたほうがよいと思いました。
3. IPOビジネスの本質: なぜ70%の企業がIPOに失敗するのか。
はっきりいって僕は100%上場することは考えてもいませんし、スモールビジネス(スモビジ)推奨派なのですが興味本位で手に取ってみました。
ただ実際に読み進めてみると、本書はその名の通りIPOの本質を解説した良著ではないかと感じてきました。単に監査法人や証券会社の監査や審査の視点で書かれたものではなく、資金調達とその後の企業の成長に主眼を置いており、他とは一線を画した本であったためです。
著者は『IPOビジネスの本質は「株式市場における投資家に対する自社株式のマーケティング」である。』と表現していますが、まさにその通りだと思いました。
現在私のほうでも、プライム市場上場企業の広報部門のコンサルをしながら広報/IR部門を一手に見ていたりますが、まさに株式市場における投資家に対するアピールは"マーケティング"だなと思います。
スタートアップ関連の方が勿論この書籍を手に取るのもよいのですが、広報/IRや上場企業を支援しているようなポジションにいる方も是非一度読んでいただくのがよいかなと思いました。
4. スモールビジネスの教科書
個人的には2022年のNo.1でした!社内でもインターン生と「え、スモールビジネスの教科書めっちゃよかったよね」とか、採用面接で面談者と大いにこの書籍の話で盛り上がったりしていました(笑)
本のなかでも大事なエッセンスとなりそうな点をまとめると下記のような点が炙り出されますが、
スタートアップやベンチャーの起業家とは異なった、プライベートな時間も大切にしながらビジネスを前に進めている私からするとバイブルになりそうな書籍でもあります。
5.プロ投資家の先の先を読む思考法
「未来を知りたい」
そう考えたことは誰しもあるのではないでしょうか?コロナ禍で先がますます見えなくなっている昨今、切実にそう思った人は多いことでしょう。
「先の 先を読む」という表現に心惹かれて手に取ってみました。
個人的にも資産運用はしており、投資のスタンスもミクロ経済ではなくマクロ経済や人口動態をベースに投資銘柄や手法は決めていたりますが、投資家でうまくいっている方の思考はビジネスにも通ずる部分がやはり大きいなと思わせてくれる内容でした。
といった4点がポイントかと思いますが、手元の情報から多角的な視点で思考を整理しウェルビーングを体現化できる企業がこれからは勝ち残っていけるということですかね。(知らんけど)
とにかく、一手先以上を常々読んでいかなといけない会社でいうと経営に近いポジションにいる方にはおすすめの書籍ではないですかね。
6. 限りある時間の使い方
仕事やプライベートな時間を過ごしてると「やば、もうこんな時間」とは「全然時間が足りないじゃん」ってことも多いですよね。そんなことをよく思う方は特に読んだほうがいいと感じた書籍です。
まずはじめに衝撃的な事実を告げられるのですが…
80歳まで生きるとしても、人生は4000週間しかないそうです。。。
90歳まで生きても4700週間、人類最長寿とされた人と同じ122歳でさえ、たったの6400週間とのこと。
これだけテクノロジーやライフハックが進んで時間をコントロールしようと必死に努力してとしても、いつまで経っても時間に余裕ができない。そればかりか、焦燥感は募るばかりですよね。
「上手な時間の使い方」について、これまでさまざまなアプローチがなされてきたと思いますが、本書はまったく新しい考え方を示しています。
ここから先を言ってしまうと答えになってしまうので、気になる方はぜひ手に取ってみてください。
7. 売上の地図
「何、"売上の地図"だと?そんな地図があったらいくら高くても買うわ」という気持ちで私はこの書籍を買いました(笑)
下記のような地図が本当にまとまっていたのですが、
図と解説が非常にわかりやすく、俯瞰的に売上につながるマーケティング施策が理解できるのでこれはマーケターは必読書だと思いました。
書籍の前書きに関しては、こちらのnoteで解説されていましたのでぜひ本noteと合わせてご覧ください。
8. ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング
Webマーケティングの成果を最大化する83の方法
D2C界隈では有名な北の達人コーポレーションで代表取締役社長を務める
木下勝寿さんが書かれた本ですね。
実際に私も規模感は全く違いますが、現役社長兼マーケターとして活動していますがマーケターからみると超良書だったので、まだ読んでないマーケターがいたらぜひ年末年始で読んでみてください。
勿体ぶらず結論からお伝えすると、本書で紹介されている成果を最大化する方法(目次)が、以下の83個です。
リアルで売れてもネットでは売れない理由
行きあたりばったりのABテストの弊害
Webマーケティングの全体像
マーケティングの成果をデジタルの力によって増大させる
「誰に」×「何を」×「どう」伝えるか
商品・ユーザー・競合を徹底的に調査する
ネカマバレはなぜ起きるのか
知り尽くす「事前リサーチ」の方法論
インタビューでユーザーを知る
SNS・知恵袋・レビューサイト・アンケートデータを調査する
専門家の意見を適切に聞く
競合のマーケティングを丸裸にする
「商品を買わない」という選択肢を潰す
「4段階セールスコピー」で競合を排除する
大量の広告費の裏側
ユーザーニーズの9段階分類
商品起点の10段階分類
ペルソナ設定の誤解
USPからメインメッセージを導き出す
男女別の訴求軸の違いからメインメッセージを導き出す
ユーザー起点で「伝“わ”る」広告を作る
メディアの特性を見極めて伝える
LPやメールは「読みやすい×伝わりやすい王道の文章構成フォーム」で伝える
吉本の小籔さん方式で伝える
コピーの順番で伝える
エモーションリレーの重要性
たった8文字で売上1.5倍
マイクロコピーはダイナミックな事業戦略である
「私も使ってます」を誰に言わせるか
広告の立て直しのタイミングを見極める
「何を」まで戻って広告を作り直す
データから人間感情を読み取る
ターゲットセグメントの本質
セグメント設定の正攻法
最強の位置情報ターゲティングの事例
広告を「ウザいもの」にしない方法
着眼法と苦情法
着眼法 – 「形式知」と「暗黙知」の違い
着眼法 – 他社広告の分析方法
着眼法 – ヒットクリエイティブ形式知化の注意点
着眼法 – 文字が多くても長いLPの長所
着眼法 – 大手がやっていることをやってはいけない
苦情法 – ABテストを正しく行う方法
苦情法 – AB-Xテストのすすめ
苦情法 – ウルフ・チーフの法則
チューニングの判断基準とその方法
LPのチューニングの際に気をつけるべきこと
KPIで優先順位を判断する
長期の戦略になり得ないテクニカルSEO、究極のSEO
カーナビの渋滞理論 – 差別化で“渋滞”を避ける
利益を出す正確な獲得単価・LTVの計算方式
さらに正確なLTV算出方法
発売して間もない商品のLTVの予測方法
広告媒体の優劣の判断方法
売上最小化、利益最大化の法則
寸止めマーケティング戦略
見るべき広告投資バランス指標
5段階利益管理の重要性
デジタルオペレーターとWebマーケッターの違い
データの読解力を身につける
利害対立を把握してテクニカル運用する
広告枠の入札競争の制し方
広告を配信する際に必要な4つの努力
4つのポイントに気をつけてクリエイティブを作る – 効果的なBLPの作り方
適切な入札金額を設定する – テクニカル運用で必要な3つのノウハウ
セグメント機能の活用はなぜ必要なのか?
質の高い広告メディアを作った札幌版ホットペッパーの手法
テクニカル運用分析の鉄板公式
たった1行のコピーで事業の行方が読めるか
新人Webマーケッターに伝えたいこと
Webマーケッターのキャリア考
小さく生んで大きく育てる
時価総額1,000億円企業の作り方
超一流マーケッターになる方法
ブランディングの位置づけの変化
やみくもに有名ブランドに憧れてはいけない
市場を形成するのはブランドではなく商品である
知名度を上げずに利益を上げる
本物のブランドと作られたブランドの違い
ブランドとして守るべきもの・進化させるべきもの
ブランド作りは目の前のお客様の満足から始まる
ヘビーユーザーほどロイヤリティが低かった話
マーケティングに思想を
とはいっても全部このnoteで解説する訳にはいかないので、要約すると下記のようなポイントかと思います。
本書で得られるのは、小手先のテクニックではなく。広告の主戦場がWebからメタバースに移っても通用する考え方かと思います。
これからのビジネスパーソンには、このプロのマーケッターの視点が必ず求められるとも思いますので、マーケター以外の方もぜひ手に取っていただくのがよいかと思います。
9. デジタルマーケティングの定石
ここ数年はDXという言葉がバズワードのように聞かれるようになりましたが、企業活動において最もDXが求められるのは、対面での営業に代わって見込み顧客を獲得し、売上につなげるデジタルマーケティングの促進だと思います。
そんなデジタルマーケティングに関連して、「顧客が買うまでの流れ」と「デジタルマーケティングの定石」といった2点について、どう理解し、どう活用するべきなのかが詳しく紹介されています。
「デジタルは万能ではない」という事実を認識する必要があるのは勿論なのですが、AIやデータ・webといった一見聞くと万能薬にも思いそうなワードをばっさり切ってくれているので、デジタルやwebに寄りすぎているマーケターを一刀両断してくれている感じがして個人的にすごく好きです(笑)
まあ、マーケティングに万能薬はないですからね。それぞれの施策の特性をしっかり理解した上で愚直にできる部分からゴール目指してやっていきましょうということですね。
10. ネットフリックス vs. ディズニー
ストリーミングで変わるメディア勢力図
日本でも動画配信サービスを手掛けているネットフリックスとディズニーを軸に、アメリカメディアの最新事情が描かれています。
両社が発展してきたプロセスも面白いが、何より驚かされるのはアメリカではメディアの再編が進むとともに、サービスが充実してきていることです。
今になってテレビの放送をインターネットでも見られる同時配信で騒いでいる日本がいかに遅れているかが分かったりもします。アメリカはおろか、韓国にもエンターテインメントで後れを取っている日本のエンタメ界の未来を考えるためには必見の書といえるのではないでしょうか。
動画配信やエンタメビジネスに興味のある方はぜひご一読を!
まとめと2023年に向けて
毎月20冊程度は読書していますが、今年の読書を振り返るとビジネス書が多かったので、来年はビジネス書だけでなくリベラルアーツの領域も深掘りしていきたいなと思っている所存です。
みなさんもおすすめの書籍あればコメントや各種SNSの拡散やDMで教えてください🙇♂️
ではでは、よいお年を!!
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